職員室通信・600字の教育学

小高進の職員室通信 ①教育コミュニティ編 ②教師の授業修業編 ③日常行事編 ④主任会トピックス編 ⑤あれこれ特集記事編

同空間軸上に存在する4人を、海図あるいは北斗七星にして、大海原を、艱難辛苦、疾駆していくわたし

2006-10-03 12:56:49 | Weblog

 2006  その人の前に立てるか?


■昨日、ここで、自分の「職員室通信」から、次の箇所を引用した。

  わたしは自分のアイデンティティー(同一性)を、時間(垂直)軸と空間(水平)軸の2軸でとらえている。
 「時間軸」は、もちろん自己の時間的・歴史的連続性、つながり。
 「空間軸」は、所属する社会との連続性、つながりである。


 「時間軸」(自己の時間的・歴史的連続性)というのは、ま、いってみれば、「わたしは、将来、新聞記者か放送記者になりたい」とか「わたしは、将来、医療で社会に貢献できる人間になりたい」という「現在あるいは過去の自分」と「未来の自分」の関係だ。

 「空間軸」(所属する社会との連続性)というのは、「同級生のU君のようになりたい」とか「同僚のVさんに負けたくない」とか「職場の同僚たちに認められたい」という「同じ時空間に存在する他の人間」と「自分」の関係だ。

 当然、この2軸は絡み合っている。
 ただ、経験的にいうと、世の中には、やたら時間軸にこだわる人間と、反対に、やたら空間軸を気にする人間とが存在する^^;。

 わたしは、自分のことを、U君も、Vさんも、関係ない……、ひたすら、わが道を驀進する、徹底した「時間軸」人間だと思いたがるところがある。
 そのように見せたがるところがある。

 しかし、ほんとうのところは、その逆なのだ。
 証拠に、だいぶ前になるが、「オマエは、今のオマエの姿で、その人の前に立てるか?」という「その人」を設定している。
 4人いる。
 設定の根拠については、4人が存命中なので触れたくないが、この「設定」は、自分が死ぬまで解除するつもりはない。(追加することはあり得ると思うが……。)

 いわば、同空間軸上に存在する4人を、海図あるいは北斗七星にして、大海原を、艱難辛苦、疾駆している……ということになる。





■話を、この9月の絶不調にもどす。
 絶不調と、この4人とは密接不離の関係にある。

 4人とは、それぞれ時代は大きく異なるが、かつて、わたしと同じ空間に存在した人物だ。
 その後、異なる空間で存在することになる。
 異なる空間に存在しているから「今のオマエの姿で、その人の前に立てるか?」と言えるわけだ。
 ところが、運命のイタズラなのだろう。
 2005~2006にかけて、万にひとつの確率で、次々にわたしの目の前に現れることになったのだ。
 今は結論だけをいう。
 「今のオマエの姿で、その人の前に立てるか?」
 残念ながら、立てなかったのだ。

 その打撃が、この9月に一気に来たというのではない。
 今の姿と、願わくは、こうありたいと思う姿との、微妙なヒズミが、たまりたまって、9月に巨大なヒズミとしてむき出しになったのだ。

 もう一度、「職員室通信」を引用する。


 空間軸の崩壊が、それに複雑に絡みつつ形成されている時間軸の崩壊につながるのだろう。
 いわゆる日本的美意識としての無常観に少し似ている。
 わたしはキライではないが、子どもが長期間、この精神状態にあることは危険だ。

 冗談ではなく、今、わたしは「危険」な状態にある。




■きょう、珍しい人に遭遇した。
 (断っておくが、先の「4人」とは関係ない(^o^)。)
 現実から遠い遠い距離の、古い古い時間の層が崩れ、ひょっこり出てきたという感じで、心臓が止まるくらい驚いた。

■その人は、病院の自動ドアの向こうにいた。
 一歩出たところで、
 「おひさしぶり」
 と声をかけられた。
 ほんとうにひさしぶりで、指を折って数えたら25年ぶりだ。
 2度、3度と「変わってないね」と言われたので「いやぁ、やはり加齢とともに、あちこち、いろいろと……ね」と笑ったら、
 「その言い方が変わっていないよ」
 とからかわれた。

 わたしも負けないように「あなたも変わってないね」と言いかえしたのだが、これはウソではない。
 ボールペンが万年筆くらいに体型は変わっていたけれど、空間への存在の仕方と、その場から次の場へと移動しようとするエネルギーの質は昔のままだった(*^_^*)。

 翌日、しかし、なにかが変わっている……と感じた。
 ここはエッセーを書くスペースではないので、わたしがその「なにか」にたどりつく過程はパスする。
 喫茶店などで向かいあって語りながらでも、うちにシンと鎮まり、遠くを見つめているような「視線」(これは現実のなにかをみる視線でも、他人から見られることを意識した視線でもない)が、欠落していた(ように思えた)。
 知人の25年の見過ぎ世過ぎの「時間軸」と「空間軸」を想った。
 エッセーだと、ここで自虐的に自分の側にふるという「オチ」が来るのだが、きのうもきょうも自虐、自虐だから、これはパスする^^;^^;σ。

■きょうは全校朝会だった。
 次がわたしのスピーチの骨子。


 
 
決意して強くなる
                                〈全校朝会スピーチ〉

◆学校からわたしの家まで10㎞。
 はなむけ号(折りたたみ自転車の名前)だと、35分~40分。
 周りにはたくさん自動車が切れ目なく走っている。
 スーパー周辺にはたくさんの人々が集まっている。
 こういうなかを自転車でひとり、タラタラと走る孤独感が大好きです(*^_^*)。
 まわりに人々がたくさんいるのに、孤独。
 わたしはこういう孤独を、開かれた孤独と呼んでいる。
 この孤独感の中で、わたしは教師でもない、夫でもない、親でもない、いわば本来の自分?とつきあえるのです(^_^)v。
 いよいよ秋本番。
 みなさんも「開かれた孤独」の中で、自分のこと、自分の過去のこと、自分の先々のことを考えることを勧めます。

◆しばらく前から、みなさんに聞いてみたいと思っていることがあります。
 前回、前々回と、ある同じ話をしました。
 人間は決意すると強くなる。
 感謝すると大人になる。
 他のためにがんばると美しくなる。
 3つのうち、なんとなくわかる、自分もやれそうだ……というのと、よくわからない、自分にはむずかしそうだ……というのがあると思う。
 そこで聞きます。
 よくわからない、自分にはむずかしそうだ……と思うものを1つ選んでください。
 決意すると強くなる。
 感謝すると大人になる。
 他のためにがんばると美しくなる。
 この中から、自分にはむずかしいというものを1つ選んで手をあげてください。
 では、
 決意すると強くなる。(8人)
 感謝すると大人になる。(300人)
 他のためにがんばると美しくなる。(100人)

◆この3つはだれかが言っているとか、どこかの本に書いてあるというのではなく、わたしの体験から言っていることです。
 きょうは、みなさんの手がいちばんあがらなかった、すなわち、みなさんが「いちばんわかる」と言っている「決意すると強くなる」について、短く、わたしの体験を話します。

 春休みで、だらだらとして、遅く起きて、寝っ転がってテレビで高校野球をみたりしていました。
 そういうわたしが、ふとしたことで父親の汗水流して働く姿をみてしまったんです。
 父親は気づいていなかったです。
 父の姿をみて、「もうしわけない」と思いました。
 もう1つ、同じ時期のこと。
 わたしは中学のとき、アマチュア無線をやっていました。
 当時は送信機や受信機は全部自分で作っていました。
 その技術をサークルで教えてもらうんですが、まわりはみんな大人。
 当時は中学生の無線技士はめずらしかった。
 自己紹介の場面。
 大阪朝日放送で……をしている早川です。
 ○○高校の島田です。物理を教えています。
 生野区の林寺で電気店をやっている五十川です。
 いやぁ、格好いいなぁ。
 みんな自分の仕事をもって、自分で稼いでアマチュア無線をやっているんだなぁ……親の金でやっているのは自分だけだ……。

 父の働く姿を見、仕事を持ってがんばっている仲間に出会い……これ以降、わたしは「決意」して、確実に変わりました。

◆その頃のわたしとみなさんが同じ歳です。
 みなさんは、日々、決意し、大きく強くなっていく時期です。
 決意の10月になることを願っています。




★画像は、みなみ小・中PTA研修旅行で立ち寄った五所川原市・立佞武多の館で撮影。
[2006年10月03日(火)]

★わたしの公式ホームページにも、ぜひ、来てください。公式ホームページには、トータルの、全身の、わたしが存在します。待ってまっせぇ~ィ !!!!!!!!!! 
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