神田神保町とヘイ・オン・ワイ―古書とまちづくりの比較社会学 価格:¥ 2,625(税込) 発売日:2008-07 |
今日はPAPASでランチをすませた後、家内と神保町に出かけた。
私は、東京という都市がすでに巨大化しすぎ、人間が人間らしく生きれる規模をはるかに超えている、と思っている。
オフィス街なら丸の内、絵を見るなら上野、百貨店なら新宿、古書店なら神保町と都市機能が散らばっており、とにかく疲れるのだ。
川べりや森の中を歩きたい、山に登りたい、となると一日がかりだ。
これに対し、京都は、東京と遜色ない金融やショッピングなどの都市機能(烏丸や四条)に加え、高度の水準の医療施設(京大や府立大の付属病院)、芸術関連施設(岡崎)、豊富な自然(鴨川、京都御苑、糺の森、東山)、古書店や老舗喫茶(寺町通り、河原町)、東京にはない世界遺産クラスの寺社などの多様性を1つの徒歩圏にあわせもつ、奇跡的な都市だ、と私は思っている。
そして、現代社会の多様性を見失うことなく、人間らしく生きられる街として、私も家内も老後は京都に住みたいと考えている。
それでも、これだけは東京にしかない(従って、京都に移住した後も、年に何度かは東京にくることになるのだろう)、と私が思っている街(都市機能)が実は1つだけある。
それが、この神保町という(圧倒的な古書集積機能をもつ)街だ。
京都は「街全体がワンダーランド」と言われる。
似たような意味で、神保町は街全体が「書物のワンダーランド」なのだ。それは東京という大都会が続けてきた各街の機能分化(専門化)の珍しい成功例だと私は思っている。
日本という国が1200年かけて京都という街を創ったように、近代日本は100年以上かけて神保町という街を創ったのだ、とさえ思う。
神保町という街の魅力については後日あらためてお伝えしたい。