風の会の記念すべき(?)第0回例会が、事務局2階にて行なわれました。
ご参加いただいみなさま、有難うございました。
ゲストは文化財建造物の耐震性や耐風性を研究しておられる西川さん。
奇しくも本日25日に発生から半年を迎えた能登半島地震を事例に伝統的木造建築物の耐震性についてお話していただきました。
伝統的木造建築の耐震性から耐震耐風対策、被害を受けた後の改修にいたるまでお話しは尽きず、あっという間にお時間に。
参加者のかたからも「連棟の場合の揺れ方は?」「弱いのはどの部分?」などの質問が出て、あれやこれやと活気のある場となりました。
以下詳細でございます。
先ずは西川さん自身が数年前まで暮していた町家を舞台にした自作の短編映画の上映から。
やみくもに保存を謳うまえに、町家暮らしを経験し、そのメリットデメリットを経験してみてはいかが?とのメッセージも込められたとか。
さて、本題です。
経済的な資源として町家を活用・運用しようとすると・・・安全性軽視な改修がなされたり、(のちのことまで考慮しない)使い捨て的な活用の仕方になる傾向があります。
また、近年地震が増えてきていることからも伝統的木造建築物の安全性を問う声があがってきています。
このニーズにどう応えていけばいい?ということからお話しが始まりました。
一般的に地震の被害の度合いは地盤に起因するところも大きいそうです。
→古いからといって全て崩れるとは限らない。
→地盤を選ぶことも大事(地名、地質に注意!地域のお年寄りにヒアリングすることも重要)
事例として、能登半島地震の被害調査のお話しをしてくださいました。
「建物は古いから壊れるの?」
旧河川上の建物や土蔵がほぼ一様に崩れた(地質・工法の問題)。
柱を抜いたり改装したようなところが崩れやすい。
という状況から、「古い=壊れやすい」とは一概には言えないそうです。
また・・・
・行政の補助金における撤去への比重が高く、再建への比重が低い。
・混乱収拾のため撤去へのサイクルがはやまっている。
→ 直せるものも撤去されることになりがち。
(景観復元を選択するかどうかは自治体の方針に依るところが大)
課題: 新築住宅にもいえることだが、100%大丈夫な住宅はありえない。
大事なのは直せるものを(技術的・経済的に)「直せる」ということを知
ってもらうこと。
→職人さん(技術)-研究者(研究)-メディア(啓蒙)が連携したシステム作りが必要。
災害対策としては・・・
・普段から手を入れることが大事(補強しながらの補修!)。
借家やから・・・とおろそかにしていると、いざというとき困るかも?
また、昔の建物は技術の結晶。
郷愁や観光資源としてだけでなく、学ぶべきものという観点から残すことも必要なのでは?という言葉でお話しは結ばれました。
今後もいろいろな角度から町家に関わる例会を企画していきたいと思います。
「こんな話が聞きたい!」「あんなことをやってほしい!」というリクエストがございましたら是非!事務局までお知らせくださいね~!
ご参加いただいみなさま、有難うございました。
ゲストは文化財建造物の耐震性や耐風性を研究しておられる西川さん。
奇しくも本日25日に発生から半年を迎えた能登半島地震を事例に伝統的木造建築物の耐震性についてお話していただきました。
伝統的木造建築の耐震性から耐震耐風対策、被害を受けた後の改修にいたるまでお話しは尽きず、あっという間にお時間に。
参加者のかたからも「連棟の場合の揺れ方は?」「弱いのはどの部分?」などの質問が出て、あれやこれやと活気のある場となりました。
以下詳細でございます。
先ずは西川さん自身が数年前まで暮していた町家を舞台にした自作の短編映画の上映から。
やみくもに保存を謳うまえに、町家暮らしを経験し、そのメリットデメリットを経験してみてはいかが?とのメッセージも込められたとか。
さて、本題です。
経済的な資源として町家を活用・運用しようとすると・・・安全性軽視な改修がなされたり、(のちのことまで考慮しない)使い捨て的な活用の仕方になる傾向があります。
また、近年地震が増えてきていることからも伝統的木造建築物の安全性を問う声があがってきています。
このニーズにどう応えていけばいい?ということからお話しが始まりました。
一般的に地震の被害の度合いは地盤に起因するところも大きいそうです。
→古いからといって全て崩れるとは限らない。
→地盤を選ぶことも大事(地名、地質に注意!地域のお年寄りにヒアリングすることも重要)
事例として、能登半島地震の被害調査のお話しをしてくださいました。
「建物は古いから壊れるの?」
旧河川上の建物や土蔵がほぼ一様に崩れた(地質・工法の問題)。
柱を抜いたり改装したようなところが崩れやすい。
という状況から、「古い=壊れやすい」とは一概には言えないそうです。
また・・・
・行政の補助金における撤去への比重が高く、再建への比重が低い。
・混乱収拾のため撤去へのサイクルがはやまっている。
→ 直せるものも撤去されることになりがち。
(景観復元を選択するかどうかは自治体の方針に依るところが大)
課題: 新築住宅にもいえることだが、100%大丈夫な住宅はありえない。
大事なのは直せるものを(技術的・経済的に)「直せる」ということを知
ってもらうこと。
→職人さん(技術)-研究者(研究)-メディア(啓蒙)が連携したシステム作りが必要。
災害対策としては・・・
・普段から手を入れることが大事(補強しながらの補修!)。
借家やから・・・とおろそかにしていると、いざというとき困るかも?
また、昔の建物は技術の結晶。
郷愁や観光資源としてだけでなく、学ぶべきものという観点から残すことも必要なのでは?という言葉でお話しは結ばれました。
今後もいろいろな角度から町家に関わる例会を企画していきたいと思います。
「こんな話が聞きたい!」「あんなことをやってほしい!」というリクエストがございましたら是非!事務局までお知らせくださいね~!