例会・イベントのご案内とご報告

特定非営利活動法人 京町家・風の会

暮らしのかたわらに火を-第40回例会ご報告-

2011-10-26 13:51:23 | 例会・イベントのご報告
9月4日(日)第40回例会町家であそぼ!「おうちで火鉢」が行なわれました。

ご参加いただいたみなさま、ご協力いただきました京都ペレット町家ヒノコさま、共催いただきました㈱Hibanaさま、ご後援くださいました財団法人京都市景観・まちづくりセンターさまありがとうございました。

お子様や飛び入りの方もおいでくださって参加者は8名。

会場の京都ペレット町家ヒノコさん2階で炭の香りと暖かさを堪能しました。


まずは当会副代表理事・井上より商家での火鉢の意味を解説。
商家の主人の象徴でもあった火鉢は、中心となるミセの間に据えられるもの。
その傍らに坐る主人がお客様へお茶を淹れるほか、季節によっては藁灰を入れるなどおもてなしの道具として使われていました。

続いて、その火鉢をお商売をしていないお家や今の暮らしに取り入れるには?
というちょっとした工夫や道具、火を扱うことの魅力をヒノコスタッフ櫻井さんがお話してくださいました。


まずは火鉢と灰、炭などの入手が必要になるわけですが、
京都には燃料屋さんがまだ多くあり、いろんな炭を扱っておられるとか。
元になる植物によって特性があるのでそれによって使い分けるといいそうです。
また、薪炭を使うことで石油燃料の使用量を下げることができることや、
間伐材を使った燃料ペレットについてもお話がありました。


ではいよいよ、ワークショップ!
櫻井さんの指導のもと参加者の方が火を熾していきます。
あんな方法こんな方法で…。

ちびっこもチャレンジ

櫻井さんが仰っていましたが、スイッチひとつで火がつくコンロなどと違い炭で火を熾すと、工夫や会話が生まれるとのこと。
今回の参加者さんのあいだにも自然と共同作業ならではの連帯感が…。


さて、火が完全に着くと煙は収まります。
今回は自然のもので着火を、ということで松葉などを使ったので煙がたくさん出たそう(松は脂が多いですからね~)。

火が安定してきたら…おいしもんが続々登場!


おにぎり、干物に、忘れちゃいけない「あまいもん」。
残念ながらは用意できませんでしたが、お家ではお燗もできますね~。

さて焼けるのを待つ間は、具体的な質問にお答えいたしました。
灰の量はその上に置く五徳の高さも計算して入れたり、砂利で底上げするという方法もあると副代表理事が豆知識を。
また、灰はある程度しっとりしているほうが扱いやすいので、夏場に番茶をかけて乾かしてふるうといいそうです(番茶をかけるのは着色、防腐のため)。
ほかにも夏場の灰の保管方法や、古物の火鉢や五徳について、夜間の防火についてなど積極的なご質問がありました。

そろそろ暖かいものが恋しい季節、みなさま火のある暮らししてみませんか?

★今回ご協力いただいた京都ペレット町家ヒノコさんはただいま開催中の洛中洛外風散歩 町家ショップらりぃ2011の参加店でもあります。スタッフさんが火のある暮らしについていろいろ相談にのってくださいますよ。
ぜひぜひ、遊びに行ってみてください♪