6人の現代の知の巨人の方とのインタビュー集です。私の知っているのは、ジャレ・ダイアモンド、とノーム・チョムスキー、そしてジエームズ・ワトソンの3人です。最近読んだ本の著者は、最初のジャレ・ダイアモンド。といってももう3~4年前の話ですが、その時の感動というか、畏怖は いまだに脳裏に残っています。なんという知識の膨大さと、それを まとめ編集する能力のすごさ、 そしてもちろん内容の卓越している事など、すごい、巨人という表現が ぴったりでした。
この本を手にしたした一番の理由は、彼の 人生観の一言でした。
以下引用です
『人生の意味』というものを問う事に、私自身は全く何の意味も見出せません。人生というのは、星や岩や炭素原子と同じように、ただそこに存在するというだけのことであって、意味というのは持ち合わせていない。我々の生の目的は、地球上で平和に共生する人間の数を最大にするということではもちろんないし、どんな状況であれ、数が多ければ多いほどいいとうものではありません。
私たちの欲望を制御する為に宗教が必要だということもない。無宗教であっても、少なくとも宗教を持っている人々と同じくらいには、欲望を制御できます。一方。軍事力や少なくとも国家の権威というものは、人類の欲望制御のために必要となるでしょう。
同じことを 仏教の般若心経に、色即是空と言い表してある。 死後の世界など無いだろうと思いつつも、これだけはっきりと語られると、中途半端に考えるのではなく、では死後の世界もなく、現世も無意味だとはっきりと認識した上で、この生をいかに過ごすかを考えてみたい。
もう一つ 人の幼児期、音楽は言葉よりも先に脳に入り、これは共に人特有の機能である。音楽に合わせて踊れるのは人だけであり、、言葉をもつのも人だけである。そして音楽は人の脳の最後まで残るようである。言葉をもつように見える動物も、実はまだそれは記号に過ぎない。