イタリアン・カップチーノをどうぞ 内田 洋子
一昨年 Ma-君とイタリアに旅した時、毎朝小さなホテルの朝食で飲んでいたカップチーノを思い出す。出発前に入れた予備知識で、イタリアのカップチーノはオススメと聞いていたからである。そしてイタリアで初めてこのカップチーノとやらを飲んだのである。 なるほどこんなに美味いミルクコーヒーがあったのかと感嘆。
ところが 日本に帰ってきてチャンスがある度に、カップチーノを注文するのだがこれが もうまったく比べ物にならない。先日も三越の地下で頼んだのだが、すこし時間が掛かるなと思っていると、コーヒーの表面に上手にネコちゃんの顔が描かれてある。 これはイタリアでは無かったと思ったが、やはり味もお目にかからなかった程度でがっかりした。
さてこの本の題名からして、イタリアでのカップチーノを思い出させてくれました。
この作者内田洋子さん、ふんだんにイタリアを誉めそやしているのですが、この手の本は、どうだ日本よりこんなに良いところなのだと自慢している。時には負け惜しみ的にも聞こえることがある。 こういった人の多くは、まだまだ日本を十分に知らない人が多いのではないだろうかと思ってしまう。
文中の目次から
イタリアの朝はカップチーノで始まる
イタリアの幸せは食卓にあり
ところ変わればイタリア変わる シチリア ナポリ ミラノ ヴェネティア
など
文中から バールで思い出すのが ナポリ ナポリのエスプレッソコーヒーはイタリアでも一番、と評判だ。でもそのコーヒーに“恵みのコーヒー”というコーヒーがあることはあまり知られていない。 ある人がバールに入る。“カッフェ”と頼んだ彼は、二杯分くらい余分にお金を置く。日本円にして200円ちょっと。彼は“恵みのコーヒー用に”と言って店を出てゆく。ボーイが外に出てだれかに手招きをしている。相手は失業者らしい。カウンター越しに、“恵みのコーヒー”があるぜという。 グラッツェ!