しずちゃんさん
大久保佳代子(敬称略)
似顔絵を描いてみました。
言語化できる顔の部位以外、目と鼻の「間」などをミリペンで描き、上から太めの筆ペンで部位を描きました。
松丸亮吾(敬称略)
「視覚的発想をさせないクイズを作る天才」を、視覚的想像力がほとんどいらない表現で描いてみました。
南国柄の図案をアクリルガッシュで描いてみました。
あえて塗りムラを出しています。
予備校生時代は、「塗りムラがあってはいけない」という指導を受けていました。
その目的の一つは、アナログからデジタルへの移行をスムースにさせるためだったかもしれません。
デジタルですと、バケツツールというものがあって、ワンクリックでベタ塗りができてしまったり、CMYKなどの色を指定するだけで完璧なベタ塗りが可能になってしまっています。
似顔絵展のことです。ベタ塗りが汚く見えた作品があったので、本人に尋ねると、「マチエール(質感)だ」というのです。
あえて、デザイン科卒の似顔絵描きさんにも尋ねると、「綺麗に塗れなかっただけじゃない?」と、冗談半分、本気半分で私と同じように感じたように思えました。
機械的、直線的、デジタル的に見える似顔絵で、マチエールを使うと、「汚い塗りムラ」と誤解されるのかもしれません。
COVID-19のために、デジタルが介在しないと成立しづらいことが増えてきた気がします。
お絵描きソフトでも、アナログに見えるような、アナログ風が大流行です。
けれど、「アナログ風にするなら、アナログのほうがよい」と私は思っています。
それは、
「ベタ塗りが出来ない」
「(デジタルと比べて)綺麗な線がひけない」
「(3DCGと比べて)形が正確ではない」
と思われることを意味します。
「塗りムラ」か「マチエール」か?という問いでしたが、塗りムラをマチエールまで持っていけるような心持ちで描いていけたら、なーんて思っています。