お絵描き日記~イラストレーター照井正邦

職人、照井正邦の似顔絵、意匠など。画力の向上を目的に練習しています。

まだ若くて、似顔絵描きを目指している人へ(雑記)

2017-03-04 19:40:56 | 雑記
まだ学生で、似顔絵に興味があり、才能があるなら似顔絵描きになりたい。

そんな一人を勝手に想定して、ダラダラと書く。

「デッサンをしなさい」
似顔絵が仕事になる可能性があるなら、デッサン力はあったほうがいい。
また、最初から「デフォルメ」「誇張」するのも、やめたほうがいい。
※ここで言うデフォルメとは、二頭身に描くチビキャラのことではない。
デフォルマシオン、再形成するという本来の意味を指す。

美術大学入試や、会社の入試には、(石膏)デッサンがあったりする。
それは、デフォルメされているものではダメで、正確な形の把握が大事になる。
個性は、他の作品、オリジナルイラストレーションで表現すればいい。

私の以前の記事には、「似顔絵にデッサン力は必要ない」と書いてあるが、
それは「趣味としての似顔絵」の場合だ。

また、「デッサン力が必要ない」と思えるようになるためには、
矛盾するけれど、ある程度デッサン力がないといけない。

デッサン、写実を否定するためには、デッサンが描けなければいけない。

ピカソが、あれだけ多彩な画風で描けたのは、幼少期に写実を卒業しているため。
ネットを見ると「歳を取るにつれて、障がいで下手になった」
なんて、とんでもない話がまかり通っていて、あきれる。
描けなくなったのではなく、描かなくなったのだ。
下手になったのではなく、下手に描いているのだ。

ピカソのように、同じように描こうと思っても、描けないことに気付く。

若い人は、最低限の「デッサン力」を身につけたほうがいい。

そこから、肯定して、リアルなデフォルメを身につけてもいいし、
否定した、新しい似顔絵を開拓してもいい。

【追記】
年配の方にも、趣味で終わる気がないのなら、「デッサンは必要」だと言える。
けれど大半は、写実的に描けた段階で満足してしまう。
逆に、デッサンによって壁を作ってしまうこともあります。

【再追記】
「似顔絵には、デッサン力や画力は必要ない」
ことは、事実としてあります。
しかし、永く描いていると壁にぶち当たるときがある。
そういうときに、
「デッサン力がないからなのかなぁ」
と思ってしまうもの。
そんなとき、ある程度までデッサンをやっていれば
「やっぱり、似顔絵はデッサン力ではないよな」
と思える。
「デッサンも、始めたいときに始めればいい」
確かにそうなのですが、
私もですが歳を重ねると人生を終わりから逆算するようになる。
永遠であるかのようにガムシャラにやれる若い時期がある。
デッサンの上達に必要なのは、才能ではなく体力です。
おそらく、高齢でデッサンを学ぶ人は、肖像画家の道を歩むことが多いと思う。
あくまで、話は「似顔絵」描きになりたい場合です。

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