お絵描き日記~イラストレーター照井正邦

職人、照井正邦の似顔絵、意匠など。画力の向上を目的に練習しています。

似顔絵教室の課題(伊調馨、水谷隼、ケンブリッジ飛鳥)

2016-09-05 21:54:40 | ・その他似顔絵
受講している似顔絵教室の課題です。

伊調馨の似顔絵
伊調馨

水谷隼の似顔絵
水谷隼

ケンブリッジ飛鳥の似顔絵
ケンブリッジ飛鳥

オーバーパースを描いていたので、今度は逆パースぎみにコミカルに描いてみました。

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週刊朝日「山藤章二の似顔絵塾」にかける思い(雑記)

2016-09-05 05:05:39 | 雑記
週刊朝日の後ろに「山藤章二の似顔絵塾」というコーナーがあります。
似顔絵の投稿ページです。
そこに投稿しはじめてから、かれこれ9年くらいになります。
どうして似顔絵塾なのかと言うと、何せ簡単に載らない。
他誌の投稿コーナーというのは、「投稿してくれただけで有り難い」という感じで、一生懸命描いて送ると、たいていは載せてくれます。
けれど似顔絵塾は、「よく送ってくれるから」などという甘えはなく、載せない作品は載せない。

最初は模倣からでした。なんとなく似顔絵塾のイメージがあって、「政治諷刺の似顔絵を描けば載るのではないか」と思って、数枚送ってみました。
打率は、三割くらい。
しかし、そこからが続かない。パタッと載らなくなりました。
これは根本的に「似顔絵とは何ぞや?」ということを学ばないとダメだと思い、山藤塾長の「似顔絵/岩波新書」という本を読んでみました。
また講評欄もじっくり読むようになりました。
そこで得たものは、『落語用語の「フラがある」作品があるとよい』ということ。
フラとは、持って生まれた愛嬌やおかしさのことです。狙って出来ることではないですが、気を張って一生懸命に描くのは当然のことで、あえて気を抜いたり、自然体で描いたりしなくてはならない。
もう一つは、似顔絵には「独善的ではない品性」が必要、という言葉。
これには悩まされました。面白い似顔絵を描こうと思っても、それは自己満足で終わってやしないか?諷刺では自分の正義を押し付けてやしないかなど、その独善的に陥っているかどうか、自分で判断できずに苦しみました。
この問題で救われたのは、とある先生から言われた一言。「投稿しているということは、独善的ではない。投稿しないで、『自分の似顔絵は優れている』と思うのが独善的。」ということ。その言葉を大事に、大賞を頂いた今でも投稿を続けています。
そして、品性。これにも悩まされました。品性というものは、どう磨いたらよいものか。この解決案で、「自分に品性がある必要はない」「作品に品性があればいい」という「品性のない者でも、品性のある作品が出来ることもあるのではないか」という解釈です。
投稿する枚数が多いのも、「独善的でない品性」という課題が常にあるからです。
※注意:あまりたくさん投稿すると、嫌がられます。「一週間に五枚以上出しても載らない」という塾生もいます。封筒に五枚入れて送る方もいるようですが、私はそれで成功したことはありません。切り絵や刺繍絵など、破損するおそれ等がある場合以外は、52円切手を貼って送った方がよいと思います。
「一週間に五枚」というのは、私は守っていません。それ以上投稿しています。
けれど、「絵柄として同じものは、五回まで続けない」ようにしています。
山藤塾長は、「同じ絵がたくさん来ると、うんざりして全部捨てる」というような主旨の発言をされているので、「同一人物とは思えない、全く違う絵だったらよいのではないか」という発想です。
なので、画風が安定しないかわりに、連続掲載という結果がでたのかもしれません。
「ヘタウマ文化論」にも悩まされました。ヘタウマを狙って描いても、掲載されるのは一割にも満たない。
似顔絵塾では、画力がありすぎると載らない傾向があります。画力がある人は、ウマいを超えてヘタウマの領域にまでいかなければならない。
しかし、ヘタウマというのは、これまた狙って描けるものではない。
解決策としては、「プリミティブ(原始的・稚拙な)」を目指せばよいということ。ヘタウマに描こうと思うと、技術でなんとかしようと思ってしまいますが、プリミティブに描こうと思うと、それは精神的な話になり、手を抜かなくても、全力で作品に取り組むことができるようになりました。
と2012年、2013年と優秀賞を連続で頂いて、2014年には大賞を受賞させて頂きました。
でも、「今後に期待」と、期待値をこめての受賞です。
特に問題なのは、「画風がない」「オリジナリティーがない」ということです。
そして最近では、あえて特待生と大賞ははずす号があったりと、掲載されることも減ってきました。
まだまだ似顔絵の本質にはたどり着けていません。

似顔絵塾に載るには、「ここで書いていることを信じないこと」です。人と同じことをやっても載りません。初掲載の方も増えだしているので、投稿を始められた方は、逆にチャンスです。


「どうして一つの画風を極めようとしないのか」というと、ずっと黙っていた山藤章二の似顔絵塾の大目標と関係しています。

それは「全部掲載」です。

今まで二枚同時というのはありましたが、全部というのはありません。(大賞のときは、ありましたが)
これは、野球で言うと十割打者みたいなことです。
そのためには、21種類の画風が必要であり、そのどれもが一番掲載されるべき作品でなければなりません。
夢のような話ですが、「独善的ではない品性」と「全部掲載」それがモチベーションになっています。

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