このは紅葉のお絵かき日記

トランプ大統領・たつき監督・irodoriの味方だよ

#997 ガラパゴスの怪(17)リンゴが食べたい

2010年01月08日 | 夢日記
昨年12月29日に見た夢の内容の続きです…
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ディエゴ助手「モミジ、何か欲しい物はありますか?」
紅葉「ギーギーギ、ギギーギギーギ、ギーギーギーギー、ギギ…」(リンゴが食べたい)
助手「リンゴですね? 探してきます、待っていてください」
紅葉「ギギ…」

ペレス医師「アメリカ国家を相手にするのに、個人の力ではどうにもならない」
ベラスコ教授「どこに協力を求める? ペルー政府は駄目だろう」
ペレス「ああ、もっとひどいことになる。ペルーに限らず、政府機関はどの国も駄目だな。アメリカに対抗できる国はない」
教授「世界中の科学者に協力を求め、力を結集するしかないか」
ペレス「それしかないかもしれない。しかし、さらなる問題はどうやって情報を伝達するかだ。ただ闇雲に情報を発信してもアメリカに握りつぶされては意味がない」


助手「リンゴを持ってきました。さあ、お食べなさい」
紅葉「ギギ…」


紅葉「ぺっ!」
助手「どうしたのですか? 美味しくないですか?」
紅葉「ギーギーギギーギー、ギーギーギギーギ、ギギ、ギギーギギ、ギギ…」
助手「味がわからない?」
ペレス「おそらく味覚を感じる神経は翼竜の脳にしかつながっていないのだろう」
教授「せめて食べ物の味くらい味わわせてやりたいところだが、どうしてやることもできない」

電子音「ピー、ピー、ピー」
教授「失礼、わたしの携帯電話だ」


教授「どうした?」
研究員「教授、たいへんです! アメリカの工作員が来て…、あーっ!!」
教授「切れた。どうやら、わたしの研究所にCIAが来たようだ」
ペレス「もう嗅ぎつけられたのか! そうなると、ここに来るのは時間の問題だな」
教授「とにかくモミジをどこかに移そう。アメリカの手に渡すわけにはいかない」
ペレス「どうする?」
教授「知り合いに、危険な仕事を専門にしている船長がいる。信頼できる男だ。その男に頼もう」

助手「モミジは日本に帰りたいと言っています。同じ死ぬのなら、せめて故郷で死にたいと…」
ペレス「日本か…。遠く長い過酷な旅になる。日本まで命は持たないだろう」
教授「それも運命なら仕方がない。生きている間に少しでも故郷の近くへ連れて行ってやりたい。彼女自身もそう望んでいるだろう」
紅葉「ギギ…」

次回につづく…

#996 ガラパゴスの怪(16)医学部研究室

2010年01月08日 | 夢日記
昨年12月29日に見た夢の内容の続きです…
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わたしは医学部のペレス博士のもとに運び込まれました。

ペレス博士「いくら信頼できる君の言うことでも、話を聞くだけでは信じられなかった。しかし、実物を目の前にした以上、信じられないとは言っていられない」


ペレス「体中にたくさんの銃弾が食い込んでいる。命からがら必死に逃げてきたんだろう」
ベラスコ教授「中のモミジの状態はどうなんだ?」
ペレス「今わかっているだけでも、かなり深刻だ。
 血液中には少なくとも3種類の遺伝子が含まれている。人間の遺伝子と、人間の遺伝子を変異させたもの、そして全く別の遺伝子だ。どういう技術か見当も付かないが、人間の組織と翼竜の組織が、拒絶反応も起こさずに結合し共存している。移植した際の境目は、両者の組織細胞が混ざり合い、完全に一体化している。単純に切り離すことは無理だ」
教授「人間に戻せないのか」
ペレス「絶望的だ」


ペレス「最もひどいのが脳神経系の組織だ。彼女の脳からさらに、翼竜の脳まで神経を分岐させてつないでいる。翼竜の脳は成長を続けているようだが、彼女の脳は萎縮が進んでいる。最終的には、彼女の人格は失われ、翼竜の意識だけが残るようになっているのだろう」
教授「モミジは『時々意識を失って、体が勝手に暴れることがある』と言っていたが、今は翼竜の意識と闘っていると言うことか。勝ち目のない闘いだが…」
ペレス「おそらく完全に人格を失うまでは生きられないだろう」
教授「どういうことだ?」
ペレス「消化器系は翼竜部分に新たに移植した臓器があるが、そのほかの主要な臓器はモミジの体のものをそのまま使っている。彼女の内臓は元々丈夫ではない上に、この移植された肉体が大きな負担をかけている。特に心肺機能はもう限界に達している。じっとして息をするだけでも相当に苦しいはずだ。もう長くは生きられない」
教授「そうか…。我々が彼女に何かしてやれることは無いのか?」
ペレス「今のところは、酸素を吸引させ、栄養剤を打ってやることくらいしか出来ない」
教授「あとは政治上の問題を何とかしてやりたいが…、どうしたら良いか皆目見当がつかない」

次回につづく…

#995 ガラパゴスの怪(15)「ここにいる」

2010年01月08日 | 夢日記
昨年12月29日に見た夢の内容の続きです…
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研究員「深部体温が38度もあります」
教授「長時間海水に漬かっていたというのに、それほどの体温が維持できるとなると、少なくとも、これは爬虫類ではない。中生代に棲息していたとされる翼竜からさらに進化したのか、あるいはまったく別のものか…」


研究員「翼竜が目を覚ましました」
助手「すぐに麻酔で眠らせましょう」
教授「いや、待て。この状態では麻酔に耐えられずに死ぬ可能性がある。どのみち、弱っていて動けないようだ。このまま調査を続けよう」

翼竜「ギギギ…」
研究員「なんだ? ひどい音だ」
教授「鳴き声を録音して解析してみてくれ」


研究員「周波数、音量ともにほとんどフラットでかなり独特の鳴き声です。データ上で、類似する生物は見つかりません。生物以外で敢えて挙げるなら、一つだけ該当するものがありますが…」
教授「何だ?」
研究員「モールスです」
教授「モールス? 電信で使うやつか?」
研究員「はい。国際信号のSOSです」
教授「SOS? 救難信号の?」
研究員「ずっと同じSOSのパターンを繰り返しています。まさかほんとうに救難信号の意味で出しているとも思われませんが…」
教授「うむ…こっちから何か音声で信号を出せないか?」
研究員「わたしは通信のことはわかりませんが、コンピュータのデータ内にある国際信号でなにか出してみます」
教授「やってみてくれ。…ん? 翼竜の鳴き声のパターンが変わったぞ。どういう意味だ?」
研究員「こちらから出したのは『あなたの救難信号を了解した』、翼竜の鳴き声は『わたしは至急の援助を頼む』です」
教授「まさか、本当に信号の意味を理解しているのか? また別な信号を出してくれ」
研究員「はい…『あなたの遭難位置を知らせよ』に対して『わたしはここにいる』です」
教授「偶然にしてはできすぎているな」
研究員「続けてきました。『日本語による通信を望む』です」
教授「日本語? 人語を解する翼竜だと!? そんな馬鹿な」
助手「わたしは日本語が出来ます。やってみましょうか」
教授「ああ、ディエゴ君、君は日本に居たことがあったな。もう、わけがわからん。かわまないから、君の好きなようにやってくれ」
助手「はい」


助手「わたしの言葉がわかりますか?」
翼竜「ギーギギギ、ギギー」
研究員「画面にはそれらしい文字が出ますが、わたしは日本語はわかりませんよ」
助手「そこもわたしが代わりましょう」

助手「返答は『ハイ』です。あなたは誰ですか?」
翼竜「ギーギギーギ、ギーギギ、ギギーギギーギ、ギーギーギギーギ、ギギ、ギギーギギーギ…(以下略)」
助手「『日本人。名前はモミジ、姓はコノハ。元は普通の人間だった。ガラパゴス沖のアメリカ軍基地で化け物の体に改造された…』」
教授「何だって!」
助手「『強い兵隊を作るための実験材料として多くの日本人が連れて行かれ…」
教授「そんな馬鹿なことがあるか! 信じられん!」


研究員「教授、X線写真が出来ましたが…とんでもないものが写っています」
教授「…たしかに、とんでもない! これは人間の骨格じゃないか! 翼竜の骨格の中に、ほぼ一人分の人間の骨格がそっくりそのままある。なんてことだ。改造実験されたというのは間違いない。すぐにペレス博士に電話をつないでくれ!」
研究員「医学部にですか?」
教授「そうだ。中の人間の命もかかっている。それに、これは、われわれだけでは手に負えない問題だ」

次回につづく…