goo

王位リーグ(3)

 藤井聡太七段が、第61期王位戦挑戦者決定リーグ白組3回戦で稲葉陽八段を129手で破り、3連勝となった。と書けば、楽勝のように見えるが、実は必敗の情勢からの大逆転勝利であり、チラチラ見ていた私も藤井七段が勝利した瞬間には涙がこみ上げてきたほどだった。経過は以下のよう。

 『盤上は先手・藤井七段の注文を稲葉八段が受けて立って角換わり腰掛け銀に。両者は昨年1月20日の第12回朝日杯将棋オープン戦本戦トーナメント1回戦でも先後逆ながらこの戦型で戦っており、その時は藤井七段が勝利。今回は稲葉八段が新工夫を見せたのに対し、藤井七段は3回連続長考の末、強襲を敢行。余される展開となり窮地に追い込まれるも、そこから勝負手を連発して難解な局面に誘導すると、最後に稲葉八段に悪手が出て大逆転した。消費時間は藤井七段3時間59分、稲葉八段3時間41分。終局は午後7時36分だった。』(中日スポーツ)

 イマイチ興奮が伝わってこない。なので、松本博文さんのコラムや将棋系YouTuberの動画の見出しから、観戦していた人たちの心のこもった感想を引用してみようと思う。

「諸君、脱帽したまえ。天才だ。藤井聡太七段(17)奇跡的大逆転勝利で史上初3年連続勝率8割超え達成」(松本博文さん)
「衝撃の逆転撃!」(元奨励会員アユムの将棋実況さん)
「大逆転!奇跡と呼べる感動の大逆転劇!」(ケイの将棋実況さん)
「43手詰!衝撃!感動!”毒饅頭”連発」(nanami mizukiさん)

 将棋を見続けている人たちがこれほど興奮するのだから、私が小躍りしたくなるほど歓喜に包まれたのも当然だろう。
藤井七段は、「読み筋が当たらず形勢的にも時間的にも苦しくなった」と振り返ったというが、窮地に陥っても最善手を求め続けた藤井七段だからこそなんとか勝ち切れたのだろう。私も見習わなければならない。

 これで藤井七段の今年度成績は52勝12敗で勝率0・8125(未公開の銀河戦で3勝しているようだ)。今年度最後の対局は、31日に組み込まれた菅井竜也八段との棋聖戦、ぜひ勝って最年少タイトル獲得にまた一歩近づいて欲しいものだ。
 
 頑張れ、藤井七段!!
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする