「パニック障害」の治療の患者さんがお見えになりました。
今回で3回目の治療となりますが、調子はすごく良いとのことでした。
病院に通院されてお薬を飲まれている訳ですが、それに加えて鍼灸治療を受けると調子が良くなるとのことです。
パニック障害の原因は完全には解明されていませんが、最近では「脳内不安神経機構の異常ではないか」と考えられています。
東洋医学では「気」という概念で人体をとらえています。
東洋医学では五つの感情(怒・喜・思・憂・恐)を「五志(ごし)」と言い、自律神経系のアンバランスやストレスなどによる影響のことを「五志の憂(ごしのゆう)」と言います。
具体的には以下の様な考えがあります。
・怒り過ぎれば肝を破る。
・喜び過ぎれば心を破る。
・思い過ぎれば脾を破る。
・憂過ぎれば肺を破る。
・恐、驚き過ぎれば腎を破る。
五志は五臓(東洋医学的な捉え方の肝・心・脾・肺・腎)と深い関係があり、「パニック障害」も「五志の憂(ごしのゆう)」の一つと考えることが出来ます。
五臓が活発ならば五志も充実し、五志が低下すれば五臓機能も低下すると考えます。
つまり、心乱されれば身体に異常が出るということですね。
当院の「パニック障害」の治療は、五臓の気を補い、気血の流れ・陰陽のバランスを調えて「寧心安神」の効果を持つ鍼を用いて自律神経を安定させることで、パニック発作や頭痛、めまい、冷えなど諸症状を改善させていきます。