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【日本政府へ】ドイツ放射線防護協会は問う:原子力利用と引きかえにどれだけの死亡と疾病を許容するのか?

2012-11-18 22:44:43 | 未分類

【日本政府へ】ドイツ放射線防護協会は問う:原子力利用と引きかえにどれだけの死亡と疾病を許容するのか?

ドイツ放射線防護協会が、日本政府の食品、がれき処理の“希釈処理”は国際合意違反と、撤回を警告(FOE Japan)

【プレスリリース】
ドイツ放射線防護協会より:放射線防護の基本規則は、福島原発事故後も無視されてはならない
ドイツ放射線防護協会は問う:原子力利用と引きかえにどれだけの死亡と疾病を許容するのか?
放射線防護の国際的合意として、特殊措置をとることを避けるために、汚染された食品や廃棄物を、汚染されていないものと混ぜて「危険でない」とすることは禁止されている。

 

日本政府は現在、食品について、および地震・原発事故・津波被災地からのがれき処理について、この希釈禁止合意に違反している。ドイツ放射線防護協会はこの「希釈政策」を至急撤回するよう勧告する。

撤回されない場合、すべての日本の市民が、知らぬ間に東京電力福島第一原子力発電所事故の「二次汚染」にさらされることになるだろう。

空間的に隔離し、安全を確保し、管理された廃棄物集積所でなければ、防護策は困難である。「汚染を希釈された」食品についても同様である。

現在の汚染がれきおよび食品への対応では、日本市民に健康被害が広がってしまうだろう。

日本ですでに始まっている汚染がれきの各県への配分、焼却、および焼却灰の海岸埋め立て等への利用は、放射線防護の観点から言えば重大な過ちである。

焼却場の煙突から、あるいは海洋投棄される汚染焼却灰から、がれき中の放射性物質は必然的に環境に放出される。ドイツ放射線防護協会は、この計画の至急撤回を勧告する。

チェルノブイリ事故後ドイツでの数々の研究により、胎児や乳幼児が以前の想定よりはるかに放射線影響を受けやすいことが明らかとなっている。

 乳幼児の死亡率、先天障害、女児出生率の低下など、チェルノブイリ後の西ヨーロッパで明らかな変化が確認されている、すなわち、低量あるいはごく微量の追加放射線によって数万人の子どもが影響を受けているのである。さらに、ドイツの原発周辺における幼児のがんや白血病についての研究でも、微量の追加放射線でも子どもたちに健康被害を与えうることが示されている。

 ドイツ放射線防護協会は、少なくとも妊婦と子どものいる家庭について、現在の避難地域より広い範囲で至急の避難・疎開が支援されなければならないと強く警告する。われわれは同時に、子どもに年間20 ミリシーベルトの被曝を強要することは悲劇的な過ちであると考える。日本政府は、現在の避難基準になっている年20 ミリシーベルトを直ちに撤回するべきである。

 日本での現行の食品中放射性物質暫定基準値は、商業と農業を損失から守るためのものであり、人々を被曝から防護するためのものではない。ドイツ放射線防御協会は、この基準値が、日本政府ががん死亡者数、がん発症者数の甚大な増加、およびその他のあらゆる健康障害の著しい蔓延を許容する姿勢であることを意味するとして、厳しく指摘する。

 このようなやり方で自国民の健康を踏みにじることは、いかなる政府にも許されない。当協会は、原子力エネルギー利用のもたらす利益と引き換えに、果たして日本社会がどれだけの死者と病人を受容できる準備があるのかについて、全国民参加による公開の議論が絶対不可欠であると考える。

 このような議論が必要なのは、日本だけではない、これまで原子力ビジネスと政治的思惑によって阻まれてきた、世界のすべての国々において必要なのである。

 ドイツ放射線防護協会は、日本の皆さんに強く訴える:できるだけ、専門知識を身につけるよう努めてください。そして、食品における基準値の大幅な低減と、厳密な食品検査を要求するのです。すでに各地に開設されている市民測定所を支援してください。

 ドイツ放射線防護協会は、日本の専門家の皆さんに訴える:日本の市民のサイドに立ち、放射能とはどんなものか、どのような障害をもたらしうるものであるかを、市民に説明してください。

 ドイツ放射線防護協会
会長 セバスティアン・プフルークバイル(博士)
(翻訳、下線:FoE Japan)

http://www.foejapan.org/energy/news/pdf/111127_j.pdf

 


日本政府によって出されている指針・見解は、

放射線リスクを過小評価している
 
ドイツが考えてくれた日本の子どもを守る摂取限界値
 
 
ドイツ放射線防護委員会
 
チェルノブイリ原発事故の経験に基づいてなされた本提言の
厳しい内容と比べると、日本政府によって出されてきているさまざまな
指針・見解は、放射線リスクをいかに過小評価
したものかが
際立ちます。
 (略) 
福島第一原発の混合酸化物(MOX)燃料は、
より多くのプルトニウムを含んでいるが、
おそらくそのすべてが放出されるわけではないだろう
ストロンチウムは、過去の原発事故においては、
放射性降下物とともに比較的早く地表に達し、
そのため事故のおきた施設から離れるにつれて、
たいていの場合濃度が低下した。したがって、
今回の日本のケースに関する以下の比率は、
セシウム137:セシウム134:ストロンチウム90:プルトニウム239
=100:100:50:0.5   
としている。
 
したがって、2001年版ドイツ放射線防護令の
付属文書Ⅶ表1にもとづく平均的な摂取比率として、
1kgにつきそれぞれ100ベクレルのセシウム137と
セシウム134、および50ベクレルの
ストロンチウム90と0.5ベクレルのプルトニウム239に汚染された飲食物を
摂取した場合、以下のような年間実効線量となる。
 
[年間実効線量]
乳児(1歳未満):6ミリシーベルト/年
乳児(1--2歳未満):2.8ミリシーベルト/年
子供(2--7歳未満):2.6ミリシーベルト/年
子供(7--12歳未満):3.6ミリシーベルト/年
青少年(12--17歳未満):5.3ミリシーベルト/年
成人(17歳以上):3.9ミリシーベルト/年
 

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