古田裕之 会員限定記事
北海道新聞2024年4月19日 22:38(4月19日 22:46更新)
札幌市内のシンポジウムでアイヌ民族の歴史や人権について語る市川守弘弁護士
アイヌ民族の人権について考えるシンポジウム(日弁連主催)が19日、札幌市内で開かれた。十勝管内浦幌町のアイヌ民族団体が国などに地元の川でサケ漁を行う先住権の確認を求めた行政訴訟で原告代理人を務めた市川守弘弁護士(旭川)が講演し、原告の請求を退けた18日の札幌地裁判決について「アイヌ民族の文化をかなり狭い範囲、古い儀式でしか認めない判決だ」と批判した。
原告弁護団長を務める市川弁護士は札幌地裁判決について「アイヌ民族が網、エンジン付きの船で漁をすることは財産的側面が強く、文化を享有するものに入らないとしているが、国際法の理解からすると間違っている」と指摘し、「経済活動は文化の一つで、それを無視した判決だ」と述べた。
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