ひつじ草の挑戦状

色んな思いを綴ってます。

神の能処 面

2010-12-08 | 義経絵巻-芭蕉夢の跡-
ロク「なんだと!」
能子「…八岐大蛇(ヤマタノオロチ)の伝説と須佐乃(スサノ)剣の伝説よ」
鞍馬「そう。生贄になった巫女を救うため、天照大御神の弟 嵐神スサオノがオロチに挑む。スサノオはオロチの酒好きと聞いて強いお酒をしこたま呑ませ、酔った隙にオロチを退治しようとした。しかし、酔った勢いで反撃された。「危ない!」と判断した巫女は機転を利かせ、櫛を大蛇の首に投げ、怯んだ所を仕留めた。生贄から救い出された水の巫女はその後、スサオノの妻となった」恋愛成就・夫婦円満の神さんだ。
能子「八雲(やくも)立つ 出雲(いづも)八重垣(やへがき)妻籠(つまご)みに 八重垣作る その八重垣を(幾重にも立ち上る雲の国、出雲に新居を作ろう。数多続く困難に負けぬよう、出雲のように幾重にも垣根を作って…出雲 八重垣神社)…能の演目『大蛇(オロチ)』にあるわ」
鞍馬「さすが、猿曲師(さるまわし)※!」と蕎麦をすすりながら褒めた。
※その昔、能が大成する以前は猿女(さるめ・アメノウズメ)が由来で舞猿楽と言われていた。
能子「あまり嬉しいとは思えない褒め方ね…」
鞍馬「その須佐乃剣は大蛇の鱗(▲)で作られ、名を天雲叢(あまくもむら)剣という」
童ちゃん「その剣は大和を治める剣となり、大和武尊に手に渡り“草薙剣”と名を変えた」
ロク「名前が変った?」
童ちゃん「それより、アンタ、能舞すんのか、能ちゃんだっけ?なぁ明日の夜、空いてない?」
どうよ?弾むよ♪と掌を天に向け、親指と人差し指で輪っかを作って「Money、Money」と掌を二回持ち上げ、お金ガッポ、ガッポの稼げるよとジェスチャーをした。
能子「明日の夜?」
童ちゃん「あぁ、イベントの片づけが終わったら、うちの料亭で打ち上げをするんだ、そこの舞妓らにアンタの舞を見せたいと思ってなぁ。で、どうよ?」
能子「そのMoneyの額によるけど…だた、舞うには鼓に太鼓、笛が必要だし、何より面がない。私、面が無ければ“舞わない”主義で、ね」
与一「Money…か…」と小さく俯いたのを聞いた、
ロク「あん…?」と首を傾げた。
サブ「スッピンで舞えよ。白くて一応綺麗な部類の顔立ちで、別にいいんじゃね?」
能子「芸の能(より)処、面(メン)の意味を知らないの?」
鞍馬「面相に神が宿り、芸を為す。芸下能(より)面の素顔は神の顔…」
能子「神人一如の神楽舞、神の御意思より動かされん…」


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