ひつじ草の挑戦状

色んな思いを綴ってます。

因と縁

2010-12-12 | 義経絵巻-芭蕉夢の跡-
義経「食事中に、明から様にウ・チの話すんな」行儀悪い!
志鷹「あ゛…しゅいましぇ~ん」と反省の色が全く見えない。
義経「不動明王…か」と、上市大岩 磨崖仏の不動明王の姿を思い出していた。
小角「おお!富山と言えば、大岩のお不動さん!大日如来の憤怒相で怖い顔して睨み利かせとって、右手に降魔退散の倶利伽羅(くりかーら)の竜王を巻きつけた三鈷剣、左手に縄を持っとる仏さんで…」
志鷹「そこでよく滝行して遊んだんだぁ、兄貴と♪」白装束は受付で300円、レンタルだ。
義経「話の途中だけど、ちょっといいか?倶利伽羅って地名じゃないのか?6年前、俺の従兄弟が倶利伽羅峠の合戦で“火牛の計”使って…」
河合「ピクッ」と反応した。
義経「勝利を収め、京に上った。政権を執ろうとクーデターを起こしたが…」
河合「失敗し…後白河上皇の勅旨で頼朝が従兄弟殿の討伐を命じた」
義経「…」
河合「そこで、後白河上皇を拉致して逃亡を図ろうとした従兄弟殿は失敗、1184年 宇治川の戦いで、頼朝軍の先陣隊が宇治橋を突破し、追い詰める。北陸へ逃げた従兄弟殿は粟津にて顔面に射ら貫かれ討ち死した…」
義経「…何が言いたい?」俺への当て付けか?
河合「いやいや、別に…歴史を語ったまでで…」
義経「そういえば、粟津の合戦で巴御前の勇姿は評判だったな」と睨んだ。
賀茂女「ちょっとぉ!食事中に戦の話?お行儀悪いわよ。はい、お茶」
河合「いやぁ、すまん、すまん…」とコロッと表情を変えて、へへへっと頭を掻いていた。
義経「…(狸め)」
小角「ま…、まぁいいじゃないか!倶利伽羅は龍神様の名前じゃよ。インドの龍神な♪それに、箸は人数分ある、皆で仲良く弁当食ったら、えぇっちゅう話じゃ」人様を睨むな、な♪
義経「…別に、好きで先陣隊になったわけじゃねぇ。それに、あわよくば、刺し違えてくれてって祈ってたのは頼朝だ」と小さくぼやいた。
河合「知ってる。…ただ、そんなキレイに割り切れた話じゃないんだ、因縁ってのは…」
賀茂女「あの…」とオロっとなって戸惑い、困った顔をしたから、
義経「ごめんな…賀茂女。昔の暗い話になって。さ、弁当食おう、な♪」とニッと笑ったら、
賀茂女「本心で笑ってないよ…」


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。