三月に入ったと言うのに、雪化粧の朝である。「こんなん、かなんわねーぇ」道行く人も弱り顔である。暖かくなったらアレをしよう、コレを予定して置こう、と、それぞれ計画を持っているのであるが、今の状況ではさっぱり見通しが立たないのである。
場面上では、山里の住人のそれぞれの何段階かめの限度に近づきつつある。だが、長い間の年月に鍛えられている丈夫達とその連れ合いばかりである。顔とは裏腹に、皆ニコニコとしている。
春色の集落
苔の芝は春色の雪化粧
福寿草氷に耐える