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「夢幻花」 東野圭吾

2013-04-29 | 本と雑誌

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PHP研究所 372ページ 1600円+税

東野圭吾さん 58冊目。 東野圭吾さんは10月の「ガリレオ8 禁断の魔術」以来なので、少し間が開いてしまいました。

独り暮らしの秋山周次が絞殺された。発見者の孫 梨乃は周次の庭にあった鉢植えの黄色い花が無くなっていることに気付きブログにアップする。そうしたところ警察庁の蒲生要介が職を隠して近づいてくる。梨乃は要介の弟蒼太と黄色い花の謎を解くために動き出す。

独居老人の殺人。息子が老人に万引きの嫌疑を晴らしてもらった恩を返したい所轄の早瀬刑事。早瀬刑事は組織の捜査を離れて黄色い花に行き着きます。警察庁の蒲生要介はなぜか黄色い花に反応して、梨乃に警告を与え、また独自で調査を進めています。
これをバックグラウンドとして、元水泳のオリンピック候補だった梨乃と大学で原子力を研究する蒼太の2人が、抜群の行動力を持って捜査を進めて真実に近づいていきます。

蒼太の10年前の初恋の人が登場したり、伝説のミュージシャンと若者のバンドがからんできたりして、ドラマとしては見所たっぷりです。一方で謎解きは、、、ポイント低いです。結局は・・・というところで終わってしまいました。ミステリーとして、犯人の意外性無し、トリック無し、犯人に行き着くまでの論理解決無し という作品です。東野圭吾さんなら、ひとひねりできたのではと思う次第です。

少し辛いことを書きましたが、満腹感のある作品であることは間違い無し。お薦めです。

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