「きっこのブログ」 12月19日 

イーホームズは、無罪放免なのか?
イーホームズは、指定確認検査機関でありながら、姉歯物件など偽装された構造計算書を見抜くことが出来なかった。恣意的な偽装への加担ではないにしても、一連の偽装ルートの一翼を担っていたことは紛れもない事実であり、全てを敵にまわし事実を暴露しようとするイーホームズの姿勢を、受けとめはしても、イーホームズに対して一抹の不安を隠し切れないこともまた事実だ。

イーホームズの藤田社長は、しかし、自らの非を認め、偽装ルートの実態を暴くことに、今では重点を置いている。参考人招致でもテレビのインタビューでも、悪徳詐欺集団を向こうに回し、命がけで真実を語ろうとしていた。一歩間違えれば、イーホームズという会社そのものも吹っ飛びかねないリスクを負っての行動だ。その藤田社長が、あの「きっこのブログ」に、メールを送った。

最近のマスコミは、大きく核心からズレた報道を平気で行う傾向がある。藤田社長が、事実を詳らかに公表しようにも、マスコミには、それをそのまま受け止める姿勢も能力もない。NHKもテレビ朝日も、加害者である小嶋社長や内河所長の独占インタビューを実現するために、結果的に彼らを明らかに擁護する形での報道しかできないのだ。

そこで、イーホームズ藤田社長が頼った先が、例の「きっこのブログ」だったというわけだ。警察にも報告済みの内容ということだが、なにしろ証拠不十分では立件されない世界なのだから、世論へのアピールという点から考えると、警察への報告だけでは、実際にはあまり効果がない。むしろ、国会でも警察でも及ばない内容が、連日バンバカ掲載されている「きっこのブログ」をおいて他に、藤田社長が独白できる場はないのだ。

きっこなる筆者の素性など、ブログの世界では関係ない。きっこという人物が、連日国交省の役人でさえ知らない情報を、名指しでしかもストレートに暴露することに、このブログの醍醐味がある。藤田氏が、「きっこのブログ」に目を付けるのもうなづける。偽装問題では、きっこに優る情報源なし!藤田氏の考えた末の、現段階での最高のパフォーマンスが、「きっこのブログ」へのアクセスだったのだ。

総研の内河氏を引っ張り出したことと、森派国会議員との癒着関係までは、今日までにある程度トントン拍子に暴かれてきた。しかし、まだまだ役者はそろってはいない。残る役者を引っ張り出すために、きっこと藤田社長がタッグを組んで共闘することは、大変興味深い。

藤田氏は、自身の非も包み隠さず暴露した上で、闇に包まれた巨大シンジケートの真相究明に、とにかく力を注ぐべきだ。悪徳業者と政界・官界とのズブズブの関係を徹底的にあぶり出して、利権政治家と悪代官たる官僚の尻尾をつかみ、改革の名に恥を塗る偽善者たちを、一気に葬る絶好のチャンスとしなければならないのだ。
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