NHKガッテン!肺炎球菌ワクチンはガッテンできません!

NHKガッテン!肺炎球菌ワクチンはガッテンできません!

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2017年1月25日に放送された「NHKガッテン!」の、放送法違反、薬機法違反について検証したいと思います。
番組が取り上げたのは、「肺炎球菌ワクチン」です。

子宮頸がんワクチン問題で、昨年は、米国のブッシュ元大統領まで日本によんで、接種の勧奨再開を訴えた、多国籍製薬メジャー米国メルクの日本法人MSD株式会社の、肺炎球菌ワクチン「ニューモバックスNP」と、同じく多国籍製薬メジャー米国ファイザー株式会社の、肺炎球菌ワクチン「プレベナー13」を、貴重で素晴らしいワクチンだと賞賛し、特に、65歳以上の高齢者の定期接種となっているMSDの肺炎球菌ワクチンについては、西田敏行さんを起用したテレビコマーシャルの映像まで流して、MCの立川志の輔さんは、さながら、MSDの宣伝マンか!とあきれるほどの言動で、露骨な放送法違反という印象を受けました。

番組には日本感染症学会の理事長で、現在、MSDの新しい子宮頸がんワクチン・ガーダシル9の治験も担当している慶應義塾大学の岩田敏教授や、ファイザーの肺炎球菌ワクチンのウェブサイトを監修する元筑波大学教授の寺本信嗣医師らが出演しました。

ワクチンの副反応には一切ふれない偏向報道、NHKガッテン!が、ワクチンビジネスの一翼を担う、あってはならない、非常に問題の多い番組だったと思います。

このように、進行役の立川志の輔さんが、派手で品のないボードを持ち出して、テレビショッピングなみに、肺炎球菌ワクチンを、ゲストの大和田獏さんに、売り込みます。
今回は、この番組が、放送法や薬機法に違反することについて検証しますので、この、背景の画像を示します。


65歳以上の高齢者は、平成30年度まで、5歳刻みで自治体の補助を受けて、定期接種である肺炎球菌ワクチンを接種することができるというに内容について、
「肺炎予防キャンペーン」「肺炎球菌ワクチン割引中」「8000円がなんと、50%から100%割引き!」「今がチャンス」と、派手な文字で書いた、けばけばしいボードを示し、
さらに、
「この肺炎予防のコマーシャル、見たことあるでしょ!」というナレーションとともに、西田敏行さんを起用した、肺炎球菌のワクチンメーカーであるMSD株式会社(米国メルク)のテレビCMの一部を、流したのです。
ビックリ仰天です。


私は、この1月25日放送の「NHKガッテン!」は、放送法違反だと思います。
MSDのコマーシャルを流し、明らかに、番組全体が、肺炎球菌ワクチンの、「テレビショッピング」になっていた番組構成は、広告放送の禁止、放送法第83条に、違反すると思います。

放送法、第83条とは、協会は(NHKのことですね)、他人の営業に関する広告の放送をしてはならない。
第2項  前項の規定は、放送番組編集上必要であって、かつ、他人の営業に関する広告のためにするものでないと認められる場合において、著作者又は営業者の氏名又は名称等を放送することを妨げるものではない。

番組は、MSDの営業そのもので、第2項は、まったく当てはまらないと思います。

私だけでなく、番組を見た人は、同じような印象を受けた、と思いますが、
●立川志の輔さんは、TVショッピングなみのトークをさく裂させ、
●西田敏行さん起用のMSDのテレビCMをバッチリ放送し、
●大和田獏さんには、サクラの客を演じさせるヤラセを行った、
露骨な放送法違反の演出だったと言えると思います!


品のないボードには「肺炎球菌ワクチン割引中」「8000円が50%から100%割引き」と書いていますが、
「割引き」って、いったい、どういう、つもりなんでしょうか。
厚生労働省のリーフレットには、「接種費用の一部を公費で負担する」と書いてあり、「割引き」などという、お門違いの表現は、一切使っていません。
接種する人の負担は軽減されますが、その分、各自治体が補助しており、ワクチンメーカ-であるMSDは、「割引き」などせず、ビジネスしています。

自治体の補助を、NHKが、勝手に「割引」と言っているのです。立川志の輔さんは「割引でお届をしております。50%から100%引きでお届をしております」と、セールストークを連発しましたが、非常に違和感があり、まさに、MSDのセールスマン張りの、トークさく裂でした。


さらに、65歳以上の高齢者の肺炎球菌ワクチン定期接種について、
立川志の輔さんは、「国が必死に呼びかけています」と言いました。
定期接種の年齢を逃したゲストの大和田獏さんに対しては、「キャンペーンの対象じゃなくても、打とうという気にならないんですか!」と、接種をあおりました。

しかし、高齢者の肺炎球菌ワクチンは定期接種の中でも、「B類」、
本人に努力義務・自治体に実施義務があり、国や自治体が接種を勧奨するA類ではなく、
本人に接種の努力義務もなければ、国も自治体も接種を勧奨しない「B類」の位置づけです。

「必死に呼びかけている」のは、西田敏行さんをCMに起用するMSD(メルク)と、ワクチンビジネスの関係者です。立川志の輔さんは、完全にメルクの代理人と化していました。
ビックリです。


このように、予防接種法の定期接種には、A類とB類の2つの分類があり、高齢者の肺炎球菌ワクチンは、B類です。国や自治体が、積極的に接種を勧奨して「くれない」ワクチンなので、MSDは、西田敏行さん、その後は坂東玉三郎さんを起用して、テレビコマーシャルを流し、必死に呼びかけているのです。


HNKガッテン!は、放送法、第83条の違反だけでなく、薬機法上、罰則のある、「誇大広告・誇大表示」にも、あたると思います。

薬機法とは、旧薬事法のことです。
第66条  何人も、医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器又は再生医療等製品の名称、製造方法、効能、効果又は性能に関して、明示的であると暗示的であるとを問わず、虚偽又は誇大な記事を広告し、記述し、又は流布してはならない。

2  医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器又は再生医療等製品の効能、効果又は性能について、医師その他の者がこれを保証したものと誤解されるおそれがある記事を広告し、記述し、又は流布することは、前項に該当するものとする。

第3項は堕胎の暗示などですから、関係ありませんが、

この第66条違反には、罰則(第85条)があり、2年以下の懲役若しくは200万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。です。


番組の中で、こういうくだりがありました。
●立川志の輔:(65歳)より、もっと早目に打つことを推奨してもいいのでは?
●寺本信嗣医師、ファイザーの肺炎球菌のウェブサイトの監修医師:貴重なワクチンをどう使うか
●立川志の輔:ワクチンが非常に貴重で、こんなに素晴らしいもので、この値段で打てるという素晴らしいワクチンなんですよ!

このように、二人で大絶賛しているのですが、厚生労働省のファクトシートは、全く異なります。
「ファクトシート」に書かれていることが、厚生労働省の基本的な考え方で、厚生労働省が根拠とするものなのですが、このように書いてあります。

MSDのニューモバックスNPのファクトシート、
●「肺炎球菌ポリサッカライドワクチン(成人用)」(PPSV23)には、このように書かれています。
◆諸外国からの報告では、「肺炎球菌性肺炎の重症度・死亡率」は有意に低下したが、
「肺炎球菌性肺炎」に対する予防効果は見られなかった。
◆我が国の65歳以上全体では、有意な差はみられなかった

また、番組では、65歳以上の高齢者に対して、定期接種の「MSDニューモバックスNP」とあわせて、小児用の定期接種である「ファイザ-のプレベナー13」の、両方を接種することを、勧めています。

そのプレベナー13のファクトシート
●「13価肺炎球菌コンジュゲートワクチン(成人用)」(PVC13)には、
国内の高齢者におけるIPD(侵襲性肺炎球菌感染症)・市中肺炎に対する予防効果は、示されていない。
このように書かれています。

いったい、どこが、貴重で、素晴らしいワクチンなんでしょうか・・・・・
定期接種といえども、65歳以上は、B類です。インフルエンザワクチンと、同レベルです。
ガッテンは、詐欺的な誇大広告をしています。


厚生労働省も推奨していない、このあとに説明しますが、学会も推奨していない、「両方接種」を、ガッテン!は推奨しました。
●立川志の輔さん:これ、打つ気になりゃあ、両方?
●大和田獏: 両方打ってもいいんだよね。
●寺本信嗣医師:両方打ってもいいんです! 定期接種にあたっている方は、まずPPSV23(ニューモバックス)を打って、一年後にPCV13(プレベナー)っていうのがいいかなあって、思うんですよね!

明らかに、両方接種することを、勧めています。むしろ、あおっています。
これをワクチンビジネスと言わずして、何というのでしょう。


米国ACIP予防接種諮問委員会は、連続接種を推奨しており、
番組に出演した寺本医師は、ACIPの方針を宣伝していましたが、日本では推奨していません。

その寺本医師が所属する日本呼吸器学会と、番組の初めに出てきた、慶応義塾大学の岩田敏医師が理事長を務める日本感染症学会との合同委員会の、65歳以上への、ファイザー・プレベナー13の接種に対する見解は、
◆「現時点では」、現時点とは、学会のHPの更新記録によると、2015年9月16日で、これが最新の見解です。
65歳以上の成人におけるPCV13(プレベナー13)を含む肺炎球菌ワクチンのエビデンスに基づく指針を提示することは困難
◆65歳以上の高齢者において、PCV13(プレベナー13)を含む肺炎球菌ワクチン接種によって、全ての原因による市中肺炎に対する効果および肺炎球菌性肺炎あるいはIPD(侵襲性肺炎球菌感染症)による死亡の抑制効果は認められなかった。(オランダにおける試験)
◆65歳以上において、PCV13(プレベナー13)について、日本独自の臨床的・医療経済的エビデンスは、確定していない。
◆連続接種による臨床効果のエビデンスは、国内外を通じて示されていない。

また、
●厚生労働省のプレベナー13(成人用)の ファクトシートには、
◆我が国の65歳以上の高齢者において、PCV13(プレベナー13)単独接種あるいはPPSV23(ニューモバックスNP)・PCV13(プレベナー13)の連続接種によるIPD肺炎球菌性肺炎に対する予防効果や、肺炎医療費の削減効果のエビデンスは、未だ示されていない。

と書かれており、両方接種することは、厚生労働省は、まったく勧めていませんし、学会も、極めて慎重な姿勢です。ガッテン!だけが、推奨。これは、虚偽・誇大記事の流布、にあたるのではないでしょうか。


そして、私が、もっとも気になったことは、ワクチン接種による副反応被害について、一切、触れていない点です。副反応の可能性を伝えることは、医療現場では、必須事項です。
番組では、一切、副反応には触れませんでした。
これは、放送法 第4条4号の、意見が対立している問題については、できるだけ多くの角度から論点を明らかにすること、に違反すると思います。
ガッテン!は、いいことばかり言って、副反応には一言も触れない、まるで、悪徳商法、そのものです。


厚生労働省・副反応検討部会に報告されたPPSV23、西田敏行さん起用のMSD「ニューモバックスNP」の重篤な副反応です。

H25.4.1からH28.11.30までの累計で、製造販売業者MSDから報告された副反応(製造販売業者から報告される副反応は「重篤」な副反応です)446件、医療機関から報告された重篤な副反応は228件、
H28.9.1~H28.11.30の期間に報告された重篤例の転帰、製造販売業者の報告と医療機関の報告とを合わせて、死亡事例7、後遺症1、未回復5

ニューモバックスNPの添付文書には
【重大な副反応】として、
●アナフィラキシー様反応●血小板減少●知覚異常
●ギランバレー症候群等の急性神経根障害●蜂巣炎(ほうそうえん)・蜂巣炎様反応
この他にも、発熱など、様々な副反応が記載されています。


こちらは、厚生労働省副反応検討部会に報告されたPCV13(プレベナー13)の重篤な副反応です。

H25.10.28からH28.10.31までの累計で、製造販売業者ファイザーから報告された副反応487件、医療機関から報告された重篤な副反応267件、H28.7.1~H28.10.31の期間に報告された重篤例の転帰、製造販売業者の報告と医療機関の報告とを合わせて死亡事例5、後遺症1。これには、高齢者の報告例も含まれています。

プレベナー13の添付文書には、【重大な副反応】として、
●ショック●アナフィラキシー●痙攣
●血小板減少性紫斑病、
もちろん、このほかにも、様々な副反応が記載されています。


2017.1.25放送の「NHKガッテン!」は、
放送法83条(広告放送の禁止)違反! 
放送法4条(偏向報道)違反! 
薬機法66条(虚偽・誇大広告禁止)違反!です。

立川志の輔さんは、完全にワクチンメーカ-である、MSD株式会社、メルク、そしてファイザー株式会社の代理人!と、化していました。


【ニューモバックスNPの承認時の審議結果報告書】は、ビックリ仰天の内容です。
ネットにもアップされていますので、誰でも見ることができます。

ニューモバックスNPは、H18.7.21に、厚生労働省、薬事・食品衛生審議会、医薬品第二部会において、承認することが認められました。ニューモバックスNPは、既に承認されていたワクチン「ニューモバックス」の製造方法、規格、試験方法などが変更された製剤です。NPとは、NEW PROCESS の略です。

「審査結果」です。
本剤の有効性は十分明確に示されていないが、否定されるものではないと考える。
本剤が肺炎球菌による感染症を予防する効果をどの程度、有するのか明らかではない。

にもかかわらず、承認してしまう厚生労働省に、問題があると思います。
審査報告書には、あまりにも、ビックリ仰天のことが書かれています。


申請時に提出された資料は、審査する上で必要な情報が十分記載されておらず、
全篇において本文と図表の不整合、翻訳間違い、誤字・脱字等の不備が多数認められ、米国メルク社の資料を単に機械翻訳したままと思われる記載も散見された。

著しく内容の理解が困難であったことから、資料の修正に関して150項目を超える指摘/照会事項を作成し、平成17年6月24日、資料の全面的な修正及び再提出を要求した。平成18年1月12日に修正版が提出されたが、修正された資料においても上記の問題が解決されなかったことから、再度、100項目を超える指摘/照会事項を作成し、資料の再修正を要求した。

また、照会事項に対する回答についても同様の問題が認められ、審査に多大な支障を来した。

このような事態を招いた原因は、申請者の日本法人である萬有製薬株式会社(現MSD社です)において品質に関する資料の内容を正確に把握することなく、米国メルク社が作成する資料及び回答を単に翻訳して提出していたこと、また、申請資料の信頼性に対する社内監査体制が機能していなかったことにあると推察される。

どうですか。信じられませんよね。それでも、「承認」しちゃうんですから、承認した厚生労働省に、問題があると思います。


そして、これは、平成18年7月21日の肺炎球菌ワクチン「ニューモバックスNP」の承認を可とした医薬品第二部会の議事録に記載されていた内容です。
目につくところをピックアップしました。

肺炎球菌ワクチンの予防効果発現・有効性について
●血中抗体価と感染予防効果との関係は現在でも明確にされていない。
●感染予防を確実に行うとされる血中抗体価等も国際的にも明らかにされていない。
●本剤の有効性に関する疑問を呈する論文報告が相次いでいる。

更に部会では、ワクチンの添付文書に、いかに記載するか、についても議論しており、委員の一人が、こう言います。
良い研究と悪い研究が、3対3ぐらいに分かれてしまっているのですが、まじめに読む人は、本当にいいのかな~、わるいのかな~と逆に思ってしまいます。

まじめに読まないことも想定しているようで、非常に上から目線!だと私は思います。

さらに、我が国で、有効性を、どのように論証していくか、という議論になり、このような議論が展開されています。
日本中の幾つかの地区で、公費負担が行われています。そういう所であれば、このワクチンが使用される65歳以上の高齢者のグループを、ある程度まとまった数として、検討できる対象として確保できる可能性があります。

この発言は、明らかに、有効性に関する「人体実験」を意味するものだと私は思います。

これが、肺炎球菌ワクチン、MSD社の「ニューモバックスNP」の承認を可とした、厚生労働省、薬事・食品衛生審議会での議論です。

どうですか!!!

有効性が全く不明なワクチンが、承認されてしまっているわけです。

こんなワクチンを、副反応にも一切触れず、「貴重なワクチン」「素晴らしいワクチン」という表現を連発して、サクラ役の役者まで出演させて、しかも、二種類のワクチンを両方接種することを推奨するなど、異常な番組に仕立て上げたNHKは、公共放送の資格はない、というほかありません。

1.25放送の「NHKガッテン!」は、
放送法83条(広告放送の禁止)違反! 
放送法4条(偏向報道)違反! 
薬機法66条(虚偽・誇大広告禁止)違反!です。


肺炎球菌ワクチン「ニューモバックスNP」添付文書には、有効性の臨床成績は、一切記述されていません。
2016年6月に再審査結果を公表していますが、有効性について、添付文書には
「承認時において本剤の予防効果を検証した試験は実施されていない」
としか記述していません。

厚生労働省も、年次改革要望書や日米経済調和対話で、肺炎球菌ワクチンの定期接種化を迫られていますから、高齢者肺炎球菌ワクチンについては、さすがにA類にはできず、B類に押し込んだのでしょうが、とても胸を張って「有効だ」と言えるワクチンではなく、接種の勧奨も、当然、B類ですから、していません。


これは、平成26年、厚生労働省人口動態統計にある「年齢階級別に見た、主な死因の構成割合です。
肺炎は、死因第3位ですが、そのうち97%以上が65歳以上です。


そして、日本呼吸器学会によると、高齢者の肺炎の70%以上は、誤嚥性肺炎です。
グラフは、ファイザーのHPに掲載されているものです。高齢者になると誤嚥性肺炎が急増していることがわかります。

1月25日放送の「NHKガッテン」では、誤嚥性肺炎については、「最後に、寝ながらできる肺炎予防をご紹介」と言って、誤嚥性肺炎を防ぐ簡単な方法として、「ちょっとだけ、頭を高くあげて寝ること。」と、たったこれだけ紹介しました。

日本呼吸器学会のHPによると、誤嚥性肺炎の予防は、
●口腔ケア●栄養状態の改善●リハビリで体力改善、です。

高齢者の肺炎の70%は誤嚥性肺炎なのですから、高齢者にとっては、ワクチンよりも、誤嚥の予防が第一です。


ファイザーは、HPで、誤嚥性肺炎の起因菌の26%が肺炎球菌であるとグラフで示していますが、
そのことと、肺炎球菌ワクチンの有効性とは別問題。高齢者に対するワクチンの有効性は、証明されていません。


今回は、1月25日のNHKガッテンが、メルクやファイザーの代理人か、と見まがうほどの、あまりにも露骨な肺炎球菌ワクチン大宣伝の番組演出でしたので、あらためて番組を検証しました。

高齢者の肺炎球菌ワクチンは、定期接種といってもB類で、本人に接種の努力義務もありませんし、国も自治体も接種を勧奨していません。

重篤な副反応も出現しています。

NHKに公共放送の自覚があるなら、厳正な対応をすべきです。


はたともこPPPA「NHKガッテン!肺炎球菌ワクチンはガッテンできません!」(2017.2.1up)

 

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ミサイル防衛~まず全ての原発停止、燃料は地下管理すべきです

ミサイル防衛~まず全ての原発停止、燃料は地下管理すべきです

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2017年3月30日広島地裁(吉岡茂之裁判長、久保田寛也裁判官、田中佐和子裁判官)は、伊方原発3号機の運転差し止め仮処分について、住民側の申し立てを却下しました。

決定文の中で、弾道ミサイル攻撃について裁判所は、「ミサイル対策について」として、
ミサイル攻撃等の大規模なテロ攻撃に対しては、武力攻撃事態等における国民の保護のための措置に関する法律等に基づき、緊急対処事態として国が対策本部を設置し、原子力災害への対処、放射性物質による汚染への対処等にあたり、債務者を含む原子力事業者は、国と連携してこれに対処することとしている。債権者らの主張は、「確立された国際的な基準」により要求されるものではないばかりか、事実上、絶対的安全性を求めるものに外ならず、失当である。
と記述しています。

裁判所は、事実上、原発へのミサイル攻撃等の「具体的危険性」について、議論すること自体、避けています。ミサイル攻撃等による「具体的危険性」があることは明らかなのに、おバカで無責任な裁判官たちだと思います。

2017年3月28日、大阪高裁(山下郁夫裁判長、杉江佳治裁判官、吉川愼一裁判官)は、
「原子力規制委員会の新しい規制基準は不合理ではなく、原発の安全性が欠如しているとは言えない」として、高浜原発3号・4号の運転禁止を命じた大津地裁(2016年3月9日)仮処分決定と、関西電力の異議を退けた7月12日決定とを取り消す判断を下しました。

決定文の中で、弾道ミサイル攻撃について裁判所は、
「ミサイル攻撃については、国が原子力災害への対処等に当たることとされ、抗告人(註:関西電力)は国と連携して対処することにしている。」
また、抗告人(註:関西電力)は、
「テロリズムによる大規模損壊によって本件各原子力発電所が受ける被害範囲は不確定性が大きく、予めシナリオを設定した対応操作は困難であると考えられることなどから、周辺環境への放射性物質の放出低減を最優先に考えた対応を行うこととし、可搬型設備による対応を中心とした対策手順を整備した」
「抗告人のこれらのテロリズム対策は、原子力規制員会から新規制基準への適合性の確認を受けている」
「以上によれば、『テロリズム対策』に関する新規制基準が不合理であるとはいえないし抗告人の本件各原子力発電所におけるテロリズム対策の状況を考慮しても、本件各原子力発電所の安全性が欠如しているとはいえない」
と記述しています。


しかし、原子力規制委員会は、田中委員長自ら、戦闘機による武力攻撃や。弾道ミサイル攻撃への対処は、炉規法(原子炉等規制法)や新規制基準が求めるものではない、と国会答弁しています。ですから、新規制基準への適合性を確認しても、意味はありません。

戦闘機による武力攻撃や弾道ミサイル攻撃による「大規模損壊」によって、周辺環境へ、どのくらいの放射性物質が放出されるかについても、全く想定されていません。

それどころか、田中規制委員長は、厳しい事故を想定しても、放射性物質の放出量は、福島第一原発事故の約1000分の1以下だと、国会答弁で断言しています。県や市町村の避難計画は、この放出量を想定してつくられているのです。

現在、日本の原発の「避難計画」は、福島原発事故の放出量の「1/1000以下」の放出量を想定して、作られています。新たな「安全神話」の復活で、リスクマネジメントとしてあり得ないと思います。


2015年12月24日の福井地裁(林潤裁判長、山口敦士裁判官、中村修輔裁判官)の、高浜原発3、4号機の再稼働の差し止め仮処分の取消し決定文の中で、福井地裁は、「本件原発が具体的に何らかのテロ等(註:ミサイル攻撃も含む)の標的になっていることをうかがわせる疎明資料もない」と言い切っていることは、裁判所が、原発の弾道ミサイル攻撃の「具体的危険性」について、全く理解していないことよく表しています。

いずれの裁判所も「原子力規制委員会の新しい規制基準は不合理ではなく、原発の安全性が欠如しているとは言えない」と判断しており、原子力規制委員会が弾道ミサイル攻撃について「あずかり知らない」というスタンスを示していることと併せると、原発の弾道ミサイル攻撃に対する「具体的危険性」について、裁判所は考慮していないし、原子力規制委員会も電力会社も対処していないし、するつもりもなく、誰も対処していない、ということなのです。
何もわかっていない、トンデモ裁判官たちは、何の役にも立ちません。


原発への弾道ミサイル攻撃のリスクに対する国のスタンスを確認します。
最近の北朝鮮の弾道ミサイル発射に対して、菅官房長官は「北朝鮮の脅威は一つステージが高まった」との認識を示しました。

2017.2.12 日米首脳会談を狙って北朝鮮の弾道ミサイルが発射されました。
標的は在日米軍基地ばかりではない、と私は思います。福島第一も含め18ある日本の原子力発電所(もんじゅ含む)も、当然、標的となっていると、認識すべきです。

韓国がTHAADの配備先として、南東部の星州郡を選定した理由は、韓国の人口の最大3分の2をカバーすると同時に、原子力発電所、石油貯蔵施設が防衛の対象に入るから、ということですから、韓国政府は原発が弾道ミサイルの標的となることを十分に認識していることがわかります。

当然、日本も、原発がターゲットとなり得ると考えるべきです。
もちろん原発は、弾道ミサイルだけでなく、配管・燃料プール等への「テロ」のリスクも、高まっています。


ところが、原発への弾道ミサイル攻撃に対する備えは、全く、なっていません。というか、「なす術なし」というのが現状です。

私は、現職の参議院議員時代から、ずっと、原発への弾道ミサイル攻撃のリスクについて、言及し続けていますが、一向に政府の対応は前に進んでいません。何故ならば、結局、なす術がないからです。

原発の安全性を判断する原子力規制委員会は、原発への弾道ミサイル攻撃は炉規法(原子炉等規制法)の範疇ではなく、あずかり知らないという立場です。

防衛省は、武力攻撃事態の一つとして、原発への弾道ミサイル攻撃を想定し、破壊措置、ミサイル防衛システム、要撃機インターセプター、地対空ミサイルなどの対抗手段を準備しているようですが、その具体的な内容については、「手の内を明らかにすることになるので答えられない」というのが防衛省の答弁です。実際には、有効な手段がないことがわかってしまうので答弁できない、というのが正直なところでしょう。

国民の安全・安心を確保するための内閣官房「国民保護計画」は、どうでしょう。

内閣官房副長官補(事態対処・危機管理担当)付の、国民保護・武力攻撃事態の類型は、主に4つに分類されています。着上陸侵攻の場合、弾道ミサイル攻撃の場合、ゲリラ・特殊部隊による攻撃の場合、航空攻撃の場合、です。

弾道ミサイル攻撃については、このように書かれています。

弾道ミサイル攻撃の特徴
●発射前に着弾地域を特定することが極めて困難であり、短時間での着弾が予想される。
●弾頭の種類(通常弾頭であるのか、核・生物・化学弾頭であるのか)を着弾前に特定するのが困難。
●弾頭の種類に応じて、被害の様相や対応が大きく異なる。

弾道ミサイル攻撃の〈留意点〉として、
「攻撃当初は屋内へ避難し、その後、状況に応じ行政機関からの指示に従い適切に避難しましょう。屋内への避難にあたっては近隣の堅牢な建物や地下街などに避難しましょう。」
と記されています。

つまり、原発への弾道ミサイル着弾について、事前に為す術なし!というのが現実なのです。


関西電力の国民保護業務計画を見てみましょう。
「弾道ミサイルは、発射後短時間で着弾することが予想されるため、迅速な情報伝達体制と適切な対応によって、被害を局限化することが重要であり、屋内への退避や消火活動が中心となる。」と書かれています。

たとえ、格納容器を破壊しなくても、周囲の配管などが損傷したら、それでも、ブラックアウトの可能性もあるのに、「消火活動」って、いったい、なんなんでしょう???

そして、〈応急の復旧〉として、
「武力攻撃災害が発生した場合は、国民保護措置に従事する者の安全の確保をしたうえで、その管理する施設および設備の被害状況等について、緊急点検を実施するとともに、被害の拡大防止および被災者の生活確保を最優先に応急の復旧を行う」
と書いてあります。

ドローンでも想定しているんでしょうか。復旧できると思っているんでしょうか。お話になりません。甘すぎると思います。


次に、原発銀座、福井県の国民保護計画を見てみましょう。
原子力発電所の武力攻撃災害への対処
【想定】
●弾道ミサイル攻撃は、発射準備の兆候の把握により、事前に予測することができるが、攻撃目標の特定は極めて困難である。
●攻撃目標が判明した場合でも、極めて短時間で我が国に着弾することが予想され、弾頭の種類を(通常弾頭であるかNBC弾頭であるか)を着弾前に特定することは困難であるとともに、弾頭の種類に応じて被害の予想および対応が異なる。
※NBC〔Nuclear(核)・Biological(生物)・Chemical(化学)〕
●弾道ミサイルは、技術的な理由から、目標となる施設に命中する確率は低いが、本県にある原子力発電所が目標となった場合、着弾する可能性は否定できない。

【対処方法】
●知事は、国および関係機関との連携を強化し、通信体制を維持するとともに、弾道ミサイルの発射に関する情報の把握および県民に対し冷静に行動するよう広報に努める。
●知事は、住民に対して、地下施設、堅牢なコンクリート施設、気密性の高い部屋等への屋内避難(or屋内退避)の指示を行う。

このように書いてあります。

対処方法は「冷静な行動」。なす術なし!ということですよね。

北朝鮮のミサイル攻撃能力は明らかに向上してきているのに、原発への弾道ミサイル攻撃に対しては、まるで、ドローンでも飛んでくる程度の発想でしかない。消火活動、応急の復旧を行う、復旧できると思っている、冷静に行動することが、対処方法だなんて、、、対処にもなんにもなっていません。

原発は、弾道ミサイル攻撃や、配管、燃料プール等も含めたテロなどに対しては、なす術なし、なのですから、一日も早く、原発を止めて、ドライキャスクで地下に燃料を保管するしかないのです。


一方、東京電力は、福島第一原発事故の処理費用を賄うため、東京電力が作成している再建計画の中で、「原発再稼働で、1基あたり500億円の利益となる」、というトンデモ認識を示しています。原発の再稼働を前提に1基あたり500億円の利益を見込んでいるというわけですが、福島第一原発事故の責任もとれないのに、再稼働で500億円の利益とは、どの口が言っているのでしょうか。よく言ったものです。

柏崎刈羽原発が立地する新潟県の国民保護計画には、このように書いてあります。
新潟県は、
(1)約624キロメートルにも及ぶ長い海岸線を有していること
(2)対岸諸国との往来の拠点となる港湾・空港を有していること
(3)世界一の発電量を誇る原子力発電所を有していること
(4)過去に北朝鮮による拉致被害事案が発生していること
(5)過去に国際テロ組織「アルカイダ」のメンバーが潜伏していたこと

2002~03年にかけて4回にわたり、偽造旅券で来日し、新潟市内のマンションに潜伏。
などから、新潟県がテロの標的とされる可能性は、必ずしもゼロとは言い切れないかと思います。「かと思います」って、何なのよ・・とつっこみたいところですが、
新潟県は、原発がテロの標的になっていることを、一応自覚しています。

柏崎刈羽原発を再稼働するということは、テロのターゲットとして自ら名乗りを上げるに等しく、弾道ミサイルが着弾しても、事実上、なす術なし、なのですから、東京電力は、まったく考えが甘いと思います。
東京電力の経営のために、国民をリスクにさらすことなど、許されません。


我が国の弾道ミサイル防衛BMD(Ballistic Missile Defense)は、イージス艦、PAC3、の二段構えに、現在、THAADやイージス・アショアなどを配備して、三段階とすることが検討されています。イージス艦は、大気圏外、高度100キロ以上となる最高高度500キロで弾道ミサイルを迎撃する「SM3」を搭載し、日本全域をカバーしています。現在、我が国は米国の84隻に次ぐ6隻配備しています。

地上配備型の「パトリオット」(PAC3)は、高度15~20キロで迎撃するもので、現在、航空自衛隊の高射隊に配備されています。

さらに、イージス艦とPAC3の隙間を埋める形で、現在、配備が検討されている、THAAD(Terminal High Altitude Area Defense missile/終末高高度防衛ミサイル)は、高度40~150キロの間を防護します。イージス艦SM3の地上版、イージス・アショア(Aegis Ashore)は、2~3基で日本全域をカバーすると言われていますが、いずれも、配備するとなると数千億円から1兆円と高額で、費用対効果の観点から、有効な配備について、検討されているところです。

しかし、これらのミサイル防衛システムは、能力的にそれほど期待できるものではありません。

配備そのものが一定の抑止力になっているにすぎません。北朝鮮が日本を標的として弾道ミサイル攻撃を仕掛けて来る、来たならば、日本の国民の安全は、どのように確保されるのでしょうか。
まずは、即刻原発を廃止し、燃料をドライキャスクで地下管理すべきだと、私は思います。


北朝鮮の弾道ミサイルの脅威が一段階ステージが上がった現在、自民党内などで敵基地攻撃能力(反撃能力)の整備について議論が始まりました。

「敵基地攻撃論」の合憲性については、昭和31年2月29日の鳩山一郎総理答弁(衆議院内閣委員会、船田中防衛庁長官による代読)が、根拠となっています。

「わが国に対して急迫不正の侵害が行われ、その侵害の手段としてわが国土に対し、誘導弾等による攻撃が行われた場合、座して自滅を待つべしというのが憲法の趣旨とするところだというふうには、どうしても考えられないと思うのです。そういう場合には、そのような攻撃を防ぐのに万やむを得ない必要最小限度の措置をとること、たとえば誘導弾等による攻撃を防御するのに、他に手段がないと認められる限り、誘導弾等の基地をたたくことは、法理的には自衛の範囲に含まれ、可能であるというべきものと思います。」

この答弁は、弾道ミサイルが日本を標的に、まさに発射されようとしていることを察知した場合、日本がその段階で敵基地を攻撃することは、専守防衛の範囲内である、ということを意味しています。

私は、北朝鮮の弾道ミサイル攻撃に対して、まず行うべきことは、標的となって、日本壊滅のリスクとなり得る原発を、直ちに廃止することだと思います。北朝鮮は、単発の発射ではなく、2発3発4発それ以上と連続でミサイルを発射する、しかも、固体燃料となり発射準備を察知してからミサイル発射まで、時間が短縮されたことなどを考慮すると、いまや、日本の原発は、その存在自体がリスクなのです。

日本国民の安全・安心を確保するために、原発に弾道ミサイルが着弾した場合、なす術なし、なのですから、即刻、原発を廃止し、燃料を地下管理すべきです。


日本のミサイル防衛については、指向性エネルギー兵器が開発中です。
民主党時代の鳩山由紀夫氏が、「レーザー防衛網構想」「アジア太平洋地域集団安全保障構想」を語っていた時は、「夢物語」と言われていましたが、今では現実味を帯びてきています。
専守防衛のミサイル防衛のために、実現を目指すべきだと思います。

●高出力レーザー
100kW級が試験中。数km以内の無人機、小型ボート等を無力化できる段階
●電磁パルス(実戦配備まで5~10年)
レーダの出力を倍加し、そのエネルギーを使って、突入してくる弾道ミサイルの弾頭部に集中することにより、その内部の電子部品等の性能を破壊し機能をマヒさせる。
●レールガン(実戦配備まで10年)
リニアモーターカーと同じ原理で、電磁誘導により砲弾を加速し、従来の数倍以上のエネルギーで打ち出し、直接敵のミサイル弾頭に命中させ破壊する。米軍では、近距離防御用の兵器として艦艇に搭載し試験中。

原発への弾道ミサイル攻撃の「具体的危険性」について、事前の備えも、対処方法も、まったくなっていない、なす術なしの状態です。北朝鮮の脅威はステージが上がり、北朝鮮の暴走を誰も抑止することができない現状を考えると、もはや、原発は即刻停止、全ての燃料を、即刻、ドライキャスクで地下管理するしかないと思います。原発は日本にとって全く必要性がなく、日本壊滅のリスクでしかありません。


はたともこのPPPA「原発必要なし、電力需給検証報告書より9電力検証

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森友学園「安倍晋三記念小学校」事件について

大阪の森友学園「安倍晋三記念小学校」あらため「瑞穂の國記念小學院」(2017年2月23日まで安倍昭恵名誉校長)に対する国有地格安払い下げ問題は、当面の政局の焦点となりました。

2月17日の衆院予算委員会で、民進党の福島伸享議員の質問に対して、安倍総理が「(この国有地払い下げに)私や妻が関係していたということになれば、私は総理大臣も国会議員も辞めるということは申し上げておきたい」と答弁したからです。

衆議院予算委ではこの問題の追及が続き、この国有地払い下げと小学校設置認可について、財務省・国土交通省・大阪府が、森友学園に対して、あり得ないような特別扱い、破格の優遇をしている実態が次々に明らかになりました。

財務省(近畿財務局)は、この不動産鑑定額9億5600万円の国有地を、昨年3月に、新たに見つかったゴミ・埋設物の撤去・処分費用として、国土交通省大阪航空局が見積もった8億1900万円を差し引いて、昨年6月20日、森友学園に1億3400万円で売却する契約をしました。頭金2787万円、以後2017年5月以降、毎年約1100万円の10年分割払い、という破格の条件です。

財務省近畿財務局は、国土交通省大阪航空局とともに、昨年4月6日、既に土壌汚染や埋設物除去の費用として森友学園が支払った1億3176万円を、賃貸期間中の「有益費」として、森友学園に返還しました。

国土交通省は、新たなごみ・埋設物の撤去・処分費用の見積もりを行い、以前の土壌汚染・埋設物除去費用を返還した上に、小学校の建設費用に対して、木造化・木質化のサステナブル補助金6194万4000円を決定し、約5640万円を支払いました。
※この件については、森友学園が過大・虚偽の建築費用をもとに申請して、不正に補助金を得た、補助金適正化法違反の疑いがあります。

大阪府は、2011年7月頃、橋下徹知事の時に、森友学園から私立小学校設置認可の基準緩和の要望を受け、松井知事になってから、規制緩和の上、条件付きの認可適当を決定しました。また、大阪府は、小学校敷地内の緑化事業で、648万円の補助金交付を決定しました。

2月27日に、平成29年度予算案が衆議院を通過し、2月28日から参議院予算委員会の質疑が始まっても、この問題の疑惑は、ますます深まってきています。

ここで、森友学園に対する財務省・国土交通省・大阪府の破格の優遇、特別な扱いの経緯について、整理しておきましょう。新情報の追加や裏付けの確認は今後継続します。


【森友学園「安倍晋三記念小学校」事件年表
●2011年7月頃
森友学園が、大阪府(教育庁私学課/橋下徹知事の時)に、私立小学校設置の認可基準の緩和(幼稚園しか設置していない学校法人に、小学校の開設に借入金を充てることを認める)を要望

●2012年2月26日 「日本教育再生機構大阪」シンポジウムで、安倍・松井知事対談
安倍晋三氏と大阪維新の会の“歴史を変えた伝説の2.26会談”

●2012年頃
森友学園籠池理事長、安倍晋三・昭恵夫妻と会う(?)

●2012年4月1日
大阪府が私立小学校設置の認可基準を緩和

●2012年9月16日
森友学園、安倍晋三講演会を企画(総裁選出馬のため、キャンセル)

●2013年4月
豊中市が、土地全域の深さ3mまでの地下から廃材や生活ごみ、また一部区域472平方メートルで鉛・ヒ素などの有害物質を確認し、土壌汚染区域(形質変更時要届出区域)指定

●2013年5月
・竹田恒泰氏が森友学園幼稚園で講演。
・「安倍晋三記念小学校」の寄付・推薦を求められたが断る。

●2013年6月
国土交通省大阪航空局の依頼で、近畿財務局が土地の売却先を公募

●2013年6月28日
枝広直幹氏(現福山市長)が近畿財務局長に就任。

●2013年8月5日
〈鴻池事務所メモ〉籠池理事長来訪。
・小学校設立のため、豊中市の国有地を希望。
・8年借地にして、その後、購入できないか、と要望。

●2013年9月
森友学園が近畿財務局に、土地の取得要望書を提出。
文部科学省には「安倍晋三記念小学校」の設立を相談。

●2013年9月8日
〈鴻池事務所メモ〉「先週、財務局より、7~8年賃借後の購入でもOKの方向」。

●2013年9月13日
〈鴻池事務所メモ〉に籠池氏から相談。
「近畿財務局が小学校設立認可のお墨付きが必要、大阪府は土地貸借の決定が必要。鶏と卵の話、何とかしてや」。

●2013年10月12日
〈鴻池事務所メモ〉籠池夫妻来訪。
「事務方が判断できることではないというニュアンスを感じた。上から政治力で早く結論が得られるようにお願いしたい。土地価格の評価額も低くしてもらいたい」と相談。

●2013年10月16日
〈鴻池事務所メモ〉近畿財務局が鴻池事務所に回答。
「大阪府とは横の連携をとっているので土地手当の件は府から確認があればOKと回答できます」。

●2013年10月24日
〈鴻池事務所メモ〉籠池氏が「大阪府への小学校設立申請書類に、月額賃料100万円とする。低く見積もっておけば、そこをベースに賃料交渉ができると思っている」と相談。

●2014年1月31日
〈鴻池事務所メモ〉籠池氏来訪。
「近畿財務局と前向きに交渉中。賃料と購入額で予算オーバー。賃料を年間3500万円から2500万円に、売却予定額を15億円から、7億~8億円を希望」と相談。

●2014年4月
鴻池議員に籠池夫妻が(金か商品券)を差し出す。鴻池氏、“突き返す”。

●2014年4月25日
安倍昭恵氏、森友学園塚本幼稚園で講演。

●2014年6月27日
枝広直幹氏(現福山市長)が近畿財務局長退任

●2014年7月
冨永哲夫氏(現国交省政策統括官)が近畿財務局長に就任。

●2014年10月31日
森友学園、大阪府私立学校審議会に「瑞穂の國記念小學院」設立の認可申請

●2014年12月6日
安倍昭恵氏、塚本幼稚園で講演。
※総選挙期間中、他のスケジュールをキャンセル

●2014年12月18日
大阪府私立学校審議会、「瑞穂の國記念小學院」の認可保留、継続審議。
その直後、籠池夫妻、松浦正人防府市長の紹介で、豊中市選出の大阪府議会議員中川隆弘氏(大阪維新の会)と面談。認可への働きかけを依頼。中川氏、問い合わせを行う。

●2015年1月9日
〈鴻池事務所メモ〉籠池氏から報告。
「財務省担当者より、土地評価額10億円、10年間の定期借地として賃料4%4千万円の提示があり、高すぎる。2~2.3%を想定。何とか働きかけをしてほしい」と相談。

●2015年1月27日
大阪府私立学校審議会臨時会、「瑞穂の國記念小學院」を条件付で「認可適当」と答申。

●2015年2月10日
国有財産近畿地方審議会、条件付きで定期借地契約を了承。

●2015年5月29日
森友学園と近畿財務局が「買い受け特約付き有償貸付契約」。賃料年2730万円、鑑定評価額9億3200万円。

●2015年7月7日
迫田英典氏(現国税庁長官)が財務省理財局長に就任
冨永哲夫氏(現国交省政策統括官)が近畿財務局長を退任。
武内良樹氏(現財務省国際局長)が近畿財務局長に就任。

●2015年7月
国土交通省へ「木造・木質化」のサステナブル補助金を申請。
補助金の額を増やすために、建築費を23億8000万円と過大に偽って申請
※補助金適正化違反にあたる

一方、大阪府へは、認可を得やすくするために、7億5600万円と申告。

●2015年7月~12月
森友学園が、小学校敷地内の汚染土などを除去。
汚染区域の指定は解除(2015年10月26日)

●2015年9月3日
首相官邸で、安倍総理と迫田英典財務省理財局長(現国税庁長官)が会談

2015年9月4日午前
近畿財務局で、近畿財務局統括管理官と大阪航空局調整係と、設計業者・建築業者が土壌改良工事について協議。国の費用負担額削減のため、財務局が産廃汚染土の場内処理(埋め戻し)を依頼と報道(法令違反)。

●2015年9月4日午後
安倍総理、安保法制国会中だったが、大阪のTV番組出演後、大阪市内の料理店「かき鐵」(公明党の元国土交通大臣冬柴鐡三氏の次男冬柴大氏・元りそな銀行高槻支店次長が経営)で会食。冬柴大氏も同席。

●2015年9月4日
国土交通省が、森友学園小学校への補助金交付を決定6194万4000円(約5640万円は交付済)。

●2015年9月5日
安倍昭恵氏、塚本幼稚園で講演会。
「瑞穂の國記念小學院」名誉校長就任を受諾。
安倍昭恵氏が100万円を寄付?!

●2015年12月19日
「瑞穂の國記念小學院」建設着工。

●2016年3月11日
森友学園から近畿財務局に「くい打ち工事の過程で新たな地下埋設物が見つかった」との連絡。

●2016年3月14日
近畿財務局と大阪航空局の担当者が現場視察。

●2016年3月14日
〈鴻池事務所メモ〉籠池理事長来訪。
「近畿財務局の対応に不満、3月15日に財務省本省に行く。アポをお願いしたい」と依頼。
事務所では「お断りします」と返答。

●2016年3月15日
籠池理事長、財務省理財局国有財産審理室長と会談。

●2016年3月24日
森友学園が近畿財務局に対し、土地を購入したいと連絡。

●2016年3月30日
森友学園と近畿財務局・大阪航空局が、森友学園が実施した土地改良・地下埋設物撤去費用1億3176万円(地下埋設物撤去費8632万4000円、土壌汚染対策費4534万6000円)を、賃借期間中の「有益費」として、国が支払うことで合意。
近畿財務局から大阪航空局に対して、新たな地下埋設物の撤去・処分費用について見積もりを依頼

●2016年4月1日
松井大阪府知事、私立学校に関する事務を教育長に委任。

●2016年4月6日
森友学園が実施した土地改良・埋設物撤去費用1億3176万円を国が森友学園に返還。

●2016年4月14日
大阪航空局が近畿財務局に、地下埋設物の撤去・処分費用の見積もりを報告(8億1900万円)

●2016年4月22日
近畿財務局が、本地の鑑定評価を鑑定事務所に依頼

●2016年5月頃
豊中市議会議員の木村真氏(無所属)が疑問を持ち、調査を開始

●2016年5月31日
不動産鑑定評価書を提出(鑑定評価額9億5600万円)

●2016年6月17日
迫田英典氏(現国税庁長官)が理財局長退任(現在の佐川宣寿氏が就任)。現在は国税庁長官。
武内良樹氏(現財務省国際局長)が近畿財務局長を退任。
美並義人氏が近畿財務局長に就任(現職)

●2016年6月20日
近畿財務局において、森友学園と売買契約締結。
価格は1億3400万円(鑑定評価額から地下埋設物撤去・処理費用等を控除)。支払方法は、頭金2787万円、2017年5月以降に毎年約1100万円の、10年分割払い。

●2016年6月21日 
冨永哲夫元近畿財務局長(2014年7月~2015年6月)が国土交通省へ出向(政策統括官)

●2016年8月
森友学園が建設中の小学校敷地内の緑化事業で、大阪府に補助金を申請。

●2016年9月
木村真豊中市議会議員が、近畿財務局に、国有地払い下げについて情報公開請求(非開示決定)

●2017年2月8日
木村市議が、近畿財務局の非開示決定取り消しを求めて大阪地裁に提訴

●2017年2月9日
朝日新聞が大きく報道。

●2017年2月15日 
衆議院財務金融委員会で宮本岳志議員(共産)が質問。

●2017年2月17日 
衆議院予算委員会で福島伸享議員(民進)が質問。

森友学園問題は、利権の問題というより、教育勅語を教育の中心に置く小学校を実現しようとするイデオロギー問題だと思います。

安倍総理をはじめとして、日本最大の右翼組織である日本会議に結集する麻生太郎、稲田朋美、下村博文等々の自民党議員と、橋下徹・松井一郎の日本維新の会、そして国土交通省に影響力を持つ公明党、今回の国有地払い下げ・教育勅語小学校建設疑惑の真相解明は、まだこれからです。

次に続く安倍総理の国家戦略特区疑惑、今治市の加計学園、成田市の国際医療福祉大学の問題も解明していかなければなりません。

●財務省理財局長
2012.8.17~2013.3.29 古沢満宏→財務官
2013.3.29~2014.7.4 林信光→国税庁長官
2014.7.4~2015.7.7 中原広→国税庁長官
2015.7.7~2016.6.17 迫田英典→国税庁長官
2016.6.17~ 佐川宣寿

●近畿財務局長
2012.7~2013.6.28 池田篤彦
2013.6.28~2014.6.27 枝広直幹→退官→福山市長
2014.7~2015.7.7 冨永哲夫→国土交通省政策統括官
2015.7.7~2016.6.17 武内直樹→財務省国際局長
2016.6.17~美並義人


①2011年7月~2013年4月

 



②2013年5月~2013年9月

 



③2013年9月~2013年10月

 



④2014年1月~2014年10月

  



⑤2014年12月~2015年2月

 



⑥2015年5月~2015年9月 

 



⑦2015年9月~2016年3月

 

 


⑧2016年3月14日~2016年3月30日 

 


⑨2016年4月~2016年5月

 



⑩2016年6月~2016年9月

 

 


⑪2017年2月8日~2017年2月17日

 

 

 

 

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日米安全保障条約 第2条「経済的協力」の重要性について

私は、
日米二国間交渉で、「食料自給の原則」「食の安全・安心の原則」に反する農畜産物の輸入や、高額新薬・ワクチンの輸入、著作権法改悪、ISDS条項など、日本にとって不当な米側の要求を受け入れないために、また安全保障面でも、GDP比1%を超える防衛費増、高額な武器・装備の購入、集団的自衛権の行使など、やはり日本にとって不当な米側の要求を受け入れないために、日本の方から積極的に、先手必勝で、トランプ大統領の公約である、特にラストベルト4州(ミシガン、オハイオ、ペンシルベニア、ウィスコンシン)での製造業再生と雇用創出と全米のインフラ整備のために、日本政府保有の米国債(約126兆円)を活用した「50兆円規模のドル・ドル基金創設」を提案しました。


2月10日の日米首脳会談の前に、大きく報道された、日本資金を活用した約50兆円の市場を生み出し70万人の雇用を創出する「日米成長雇用イニシアチブ」は、私の提案とは似て非なるものですが、いずれにしても、日本から米側に経済協力をする場合は、私は日米安全保障条約第2条を根拠にすることが重要だと思います。その理由は、2点あります。


第一に、米側から要求も要請もされていないのに、日本から公的資金を使って、米国に積極的に経済協力を行うには、それが日本の利益にもなるものであっても、法的根拠があることが重要だからです。


日米安保条約 第2条の条文は、
「締約国は、その自由な諸制度を強化することにより、これらの制度の基礎を成す原則の理解を促進することにより、並びに安定及び福祉の条件を助長することによって、平和的かつ友好的な国際関係の一層の発展に貢献する。締約国は、その国際経済政策におけるくい違いを除くことに努め、また、両国の間の経済的協力を促進する」
となっています。


また、日米安保条約の前文には、
「両国の間の一層緊密な経済的協力を促進し、並びにそれぞれの国における経済的安定及び福祉の条件を助長することを希望」と書いてあります。


第二に、日米安保条約 第5条「日本の領域における武力攻撃・共通の危険に対処」と第6条「米軍への基地提供」だけでは、日米双方ともにバランスをとるのが難しくなっているからです。世界第二の経済大国となり、海洋進出・世界進出を図る中国が、国際情勢に大きな変化を与えていることが大きな要因です。


中国の東シナ海・南シナ海等での国際法違反行為には、RCEPやAPECの枠組みでの経済制裁とともに、米軍のプレゼンスも必要となってきます。日本は、専守防衛以外の軍事的貢献はできないので、「経済的協力」でバランスをとることが重要だと思います。中国経済にはバブル崩壊のリスクもありますが、このリスクへの対処にも日米の協力が必要です。


日米安保条約 第2条「経済的協力」第5条「日本の領域における武力攻撃・共通の危険に対処」第6条「米軍への基地提供」でバランスをとることによって、双務性を確保することが重要になったのです。


「経済的協力」のポイントは、4年後の大統領選で再選をめざすトランプ大統領にとっての最優先課題である、ラストベルト4州(ミシガン・オハイオ・ペンシルベニア・ウィスコンシン)での製造業再生・雇用創出への、日本の貢献です。


既に、シャープ・ホンハイ(台湾)が、アメリカに、8000億円規模の投資で、最大で3万人~5万人の雇用を創出する液晶パネルの工場を建設する計画であると表明し、立地についてはペンシルベニア州と言われています。非常に賢明な選択だと思います。


トランプ大統領は、任期途中で倒れるか、1期4年で終わるのか、それとも2期8年間、大統領を全うするのか、は、わかりませんが、トランプ氏が大統領である間は、ムダな対立はせず、winwinの関係を構築するのは当然のことです。また、トランプ大統領でなくでも、ラストベルト4州での製造業再生と雇用創出は、サンダース氏の支持者をはじめ全ての米国民が歓迎すると思います。


鴻海・シャープの素早く的確な行動に対して、日本のトヨタ自動車の対応は鈍い、と私は思います。新年早々、1月6日のtweetで、メキシコ工場建設についてトランプ氏から猛攻撃を受けたことに対して、トヨタの豊田章男社長は、1月9日に、今後5年間に100億ドルを投資すると表明しましたが、残念ながらピントが外れていると思います。


本来なら、トヨタは、トランプ大統領の要求に対して、メキシコの新工場建設の中止であるとか、米国で販売する車は、米国で現地生産するという「地産地消」原則に対応しなければならないのですが、もちろん、それは大変なことです。だからこそ、トヨタは、素早く、ラストベルト4州に、例えば、電気自動車EVの工場を建設するとか、燃料自動車FCVの工場を建設して10万人の雇用を創出するとか、あるいは、日米共同で「水素社会」を実現するために、また、米国製造業再生のために、中国アリババのジャック・マー会長のように、今後10年間で100万人の雇用を創出する構想を、示すべきだと思います。


トヨタも、まず、ラストベルト4州での工場建設・10万人の雇用創出を宣言・実行すれば、トランプ大統領から感謝され、中長期的な取り組みができる基盤ができると思います。


米国は、製造業再生もインフラ整備も、対中国の巨大貿易赤字の縮小も、日本の協力なしでは達成できないのではないか、と、私は思います。


安倍総理は、2月10日の首脳会談前に、米国でのインフラ整備で、50兆円の市場を生み出し、70万人の雇用を創出する「日米成長雇用イニシアチブ」の構想を示しましたが、インフラ整備=公共事業による雇用創出は一時的なものであり、真の米国経済の再生・成長戦略にはなりません。中小企業も含めた、日本の製造業の協力で、米国の製造業再生・雇用創出を実現し、日米winwinの関係を構築すべきだと思います。


●外務省HP 日米安全保障条約

●はたともこPPPA「ドル・ドル基金

 

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「安倍・トランプ」日米首脳会談について / 日米安保条約 第2条の「経済的協力」が必要!

2月10日の日米首脳会談・共同声明、2月11日のゴルフ会談・対北朝鮮共同声明と、2日間にわたる安倍・トランプ首脳外交は、世界の注目を集めました。

安倍総理としては、
トランプ大統領から、破格の「おもてなし」を受けた上に、
安全保障面では、従来通り、あるいはそれ以上の日米同盟関係を確認し、
経済面では、トランプ大統領からの様々な、貿易・投資・為替・金融政策についての対日要求に対して、
麻生副総理とペンス副大統領による、「日本及び米国の相互の経済的利益を促進する様々な分野にわたる協力を探求していく」、「経済対話」economic dialogueの枠組みをつくることで完全に合意できたことは、
今後、特に自動車産業を中心とする対日貿易赤字、為替・金融政策についての米側の強い要求にどう対応するかの大問題が残っているとしても、上々の成果だったと言えると思います(安倍総理としては)

トランプ大統領のイスラム7カ国民に対する一時入国禁止政策について、安倍総理が批判すべきだったという意見がありますが、そもそも日本の入国管理政策は世界でも厳しいものであり、安倍総理の思想・信条にも、そのようなものはなく、無理な注文だと思います。

トランプ大統領としては、
イスラム7カ国民の一時入国禁止政策について、国内外から批判が集中し、最初に首脳会談を行った盟友、英国のメイ首相からも批判され、メキシコ・カナダの首脳とは、NAFTA等で対立し、オーストラリアのターンブル首相とは難民問題で意見が合わず、トラブルが重なって、政権発足後の逆風状態の時に、世界第3位の経済力を持ち、アジア太平洋地域の最重要パートナーである日本と、日米同盟の完全な合意を内外にアピールできたことは、大きなメリットになりました。

さらに、トランプ大統領にとっては、もう一つ、重要なアクションがありました。
日米首脳会談の前日、2月9日eveningに、中国の習近平国家主席と電話会談をして、習主席の求めに応じて、従来からの米国の「一つの中国」政策を尊重し、その上で、相互の利益のために様々な議論や交渉を行うことで合意したのです。

トランプ大統領にとっては、日米首脳会談の開催が、米中電話首脳会談の最適のタイミングとなりました。中国に対しては、「一つの中国」、日本に対しては「尖閣・東シナ海・南シナ海」、ともに従来からの政策を確認するだけで、日中両国から、貿易・為替・投資・インフラ整備等の経済協力を競わせる形になりました。

私は、今後の日米経済関係については、日米安保条約 第2条の「経済的協力」と位置付けるべきだと思います。第2条の「経済的協力」と、第5条の「日本領域に対する武力攻撃への対処・行動」、第6条「米軍への基地提供」が一体となった日米同盟としたほうが、米側の第5条・6条についての過大な対日要求を、第2条の「経済的協力」でカバーできるのではないかと思うからです。

経済的協力では、4年後の大統領選で再選をめざすトランプ大統領にとっては、ラストベルト4州(ミシガン・オハイオ・ペンシルベニア・ウィスコンシン)での製造業再生・雇用創出が、最優先課題です。

既に、シャープ・ホンハイ(台湾)が、8000億円の規模の投資で、アメリカに液晶パネルの工場を建設する計画であると表明しましたが、立地についてはラストベルトが望ましいと思います。

私は、トヨタも、電気自動車EVや燃料電池車FCVの開発・生産を米国に集中し、世界市場を視野に、中国アリババのように、100万人の雇用創出宣言をしたらどうか、と思います。日米共同で、「水素社会」を実現する構想も、あるのではないかと思います。

年間3500億ドルの対中貿易赤字の縮小も、日本が協力できると思います。米国が国際競争力を失ってしまった鉄鋼、家電、繊維、衣料、日用品・雑貨等の製造業を、中小企業も含む日本企業が協力することで、再生できるかもしれません。

これらの製造業再生・雇用創出、インフラ整備等の投融資資金は、日本国内で批判の多いGPIF資金や政府系金融機関の資金ではなく、日本政府保有の米国債を活用すべき、というのが私の提案です。

こちらから積極的に、先手必勝で、トランプ大統領が最も強く求める分野で協力することで、日本が受け入れられない農畜産物、遺伝子組み換え作物、成長ホルモン使用畜産品、高額新薬、ワクチンなどの輸入、そして、集団的自衛権の行使、辺野古新基地建設(これは安倍総理から言ったと思うが)、防衛費増額などについて、「NO!」と言える交渉を行うことができるのだと思います。それこそが、日米winwinとなる「deal」になると、私は思います。


●はたともこPPPA~日本政府保有の米国債を担保に『ドルドル基金』創設で日米winwinに!

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トランプ大統領に、日米安全保障条約 第2条の「経済的協力」の提案を!

トランプ大統領就任から大統領令が連発され、就任演説を始めとする数々の発言から、トランプ大統領が目指すもの、何を狙っているのかが、見えてきました。

日本については、安全保障の分野では重要なパートナーではあるが、経済的・軍事的負担増を求める一方、通商分野では、二国間交渉で、市場開放、貿易不均衡是正、米国内での工場建設・雇用創出を求める、ということのようです。

通商問題では、日本は、明らかにターゲット・標的になっています。

安倍総理は、2月10日頃に訪米して、日米首脳会談に臨む意向のようですが、現在の安倍総理のスタンスでは、安全保障面では、経済的負担増を何らかの形で受け入れる、高額な武器・装備品を買い入れる、集団的自衛権に踏み込む軍事的負担増には積極的に応ずる、日米FTAなど二国間貿易交渉に応じて、TPP協定以上に日本に不利な条件を受け入れる、ことになりそうです。

私は、トランプ大統領の不当な要求までも受け入れてしまうような安倍総理の交渉は、全くお話しならないし、トランプ大統領も冷笑する、ダメダメ交渉になってしまうと思います。

むしろ、日本にとって不当な要求は受け入れずに、トランプ大統領が歓迎せざるを得ないような提案を、積極的に仕掛けていくことが重要だと思います。

日米安全保障条約第2条の規定は、
「締約国は、その自由な諸制度を強化することにより、これらの制度の基礎を成す原則の理解を促進することにより、並びに安定及び福祉の条件を助長することによって、平和的かつ友好的な国際関係の一層の発展に貢献する。締約国は、その国際経済政策におけるくい違いを除くことに努め、また、両国の間の経済的協力を促進する」
とあります。

私は、この日米安保条約第2条の「経済的協力」として、トランプ大統領に積極的な提案をすべきだと思います。

トランプ大統領の最大関心事は、4年後の大統領選挙で再選を果たして、2期8年の任期を確保することだと思います。そのためには、昨年の勝利を決定したラストベルトの4州(ミシガン・オハイオ・ペンシルベニア・ウィスコンシン)の勝利が、4年後も必要不可欠です。それを実現するためには、就任演説(これは明らかに4年後の再選をめざした最初の選挙演説でした)で、何度も強調した、米製造業の再生・雇用創出、インフラ整備などの公約を実現しなければなりません。

私は、日米安保条約第2条の「経済的協力」として、トランプ大統領の公約実現に直結する「日本政府保有の米国シアを担保に『ドル・ドル基金』創設で、日米winwinに!」を提案したいと思います。一方的にトランプ大統領の不当な要求を受け入れるより、はるかに日米winwinとなる提案だと思います。

PPPA(power point policy account)で説明しました。是非、ご覧ください!!


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トランプ大統領の就任演説について~次の選挙がもう始まっている

1月20日、ついに、トランプ氏が第45代アメリカ大統領に就任しました。世界史的な転換になるかもしれません。

フランスの歴史人口学者エマニュエル・トッド氏は、1月12日付の日本経済新聞で、「新たな保護主義の時代」というタイトルの記事で、以下のように述べています。

「ドナルド・トランプ氏の米大統領選での勝利に驚きはない。2000年以降、自由貿易によって雇用が奪われ、白人有権者の心に耐えがたい痛みが生まれたからだ。トランプ氏の勝利は、労働者階級だけでなく、中間層の怒りでもあったのだ」。

「これはポピュリズムではなく民主主義が正常に機能した結果だ。ポピュリズムから民主主義を守ると言っていたエスタブリッシュメントの人々は、実際は少数の権力者の代表としてみられるようになった」。

「今始まろうとしているのは一つの時代だ。グローバル化、つまり新自由主義は1980年ごろに始まった。そこから35年後、我々はまた35年の周期の初期段階にいる」。

「世界経済は悪化している。成長率は低く一部はマイナス成長だ。行き過ぎた自由貿易は経済を停滞させる」。

「自由貿易は忘れねばならない。我々の前にあるのは良い保護主義と悪い保護主義の議論だ。給与水準を守ったり、内需を刺激したりする合理的な保護主義は貿易を活発にする。保護主義が国家間紛争になるというのは嘘だ。保護主義は協力的で敵対を意味しない」。
(引用終わり)


「良い保護主義」とは、「民主主義の経済」ということではないか、と私は思います。国内では格差是正を実現し、国際的な経済連携では、一定の国境措置(食料自給、食の安全・安心、原産地規則等)を認め、各国の国民・市民も含めて、民主主義の原則に基づいたwinwinの関係を構築することだと思います。

利害関係者である企業等には情報公開するが、国民や議会には公開しないTPP協定などは、まさに民主主義に反するもので、断固認めることはできません。

トランプ新大統領の就任演説は、大統領選の選挙演説と同じで、2年後・4年後の選挙を見据えた戦略的な演説でした。

トランプ大統領は、既に2期8年をめざすと明言しています。2期8年間で、オバマレガシーを全否定し、グローバリズムを否定し、「アメリカ第一」を原則に、

「貿易、税金、移民、外交問題におけるすべての決定は、アメリカ人労働者、アメリカ人家族に恩恵をもたらすために下される」。

「我々の製品を作り、我々の会社を盗み、我々の職を破壊する他国の略奪から、我々の国境を守らなければならない」。

「我々はこの素晴らしい国の至る所に、新しい道を、高速道路を、橋を、空港を、トンネルを、鉄道を作るだろう」

「私たちはアメリカを再び強くします/私たちはアメリカを再び豊かにします/私たちはアメリカを再び誇り高い国にします/私たちはアメリカを再び安全な国にします」


トランプ氏は、就任演説を4年後の大統領選挙へ向けての選挙演説とした、初めての大統領ではないでしょうか。

トランプ新大統領の反グローバリズム・理念なき国益第一主義に対して、オバマレガシーを全否定されたオバマ前大統領は、ワシントンに居を構え、事務所も開設して、トランプ大統領の行動を監視する、と伝えられています。

これから4年間、グローバリズムと反グローバリズムが、経済理論・経済政策と選挙で、英国・EU、日本・中国・ロシア・アジア太平洋も巻き込んで、対決していくことになります。

私は、日本には世界に通用する(英語の「正文」がある)日本国憲法9条の理念があるので、これを世界に発信し、日米安保条約第2条の「経済的協力」として、米国の製造業再生とインフラ整備に貢献し、一定の国境措置を認める、各国の国民・市民も含めてwinwinの関係を構築する経済連携をアジアで構築して、「民主主義の経済システム」として世界標準にしていくことに、日本が役割を果たすべきだと思います。


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トランプ新政権誕生~安倍総理では対応できない

1.トランプ次期大統領が言う「国境税」とは何か

トヨタ自動車の米国輸出用カローラのメキシコ工場建設について、トランプ次期大統領の1月5日のツイート、
”NO WAY ! Build plant in U.S. or pay big border tax.”
のborder tax「国境税」の内容が明らかになってきました。 

一つは共和党の議会指導部で検討されている税制改革案の中にある「国境税調整」border tax adjustmentです。たとえば輸出品・輸入品に20%の国境税をかけて、米国内の輸出企業にはその分を法人税から免除し、輸入企業の法人税負担を軽くする、ということのようです。

日本やEUでは、消費税・付加価値税があって、「最終消費地課税の原則」に基づいて、輸出企業には、消費税・付加価値税が還付されます。いわゆる「輸出戻し税」です。しかし、アメリカには、消費税・付加価値税にあたるものがなく、従って米企業は輸出戻し税がなく、相手国の輸入時には、消費税・付加価値税が課税されるという不公平感がありました。そこで考案されたのが、最終消費地課税の原則に基づいた法人税の導入です。

あるいは、国境税という名の間接税20%を米国内における生産・販売で得た利益と輸入品に課税し、輸出品への課税は免除される、付加価値税のような案も検討されている、との報道もあります。

これに対して、トランプ次期大統領は、これらは非常にわかりにくいと言って、難色を示しています。トランプ氏は、1977年の「国際緊急経済権限法」の「国家の緊急時」や「特別の脅威」、あるいは通商法の「著しい貿易不均衡」に対して、大統領権限で発動が認められている高関税をかけるつもりのようです。

いずれにしても、対メキシコの場合はNAFTA・WTO違反、その他の国の場合は、WTO違反となる可能性があるわけですが、トランプ氏にとっては、そんなことは問題にならないようです。

国境税創設なのか、報復関税なのか、いずれにせよ、強権発動の可能性は高く、日本経済、世界経済、米国経済への影響も大きく、目が離せない展開になりそうです。


2.トランプ次期大統領の標的は、中国・日本・メキシコなのか
1月11日、ニューヨークのトランプタワー1階ロビーで、昨年11月の大統領選後初めて、トランプ次期大統領の記者会見が行われました。トランプ氏のビジネスと大統領職の利益相反、ロシアのサイバー攻撃、トランプ氏のロシアでの「不名誉な情報」、CNNとのバトル等々、話題は多かったのですが、注目すべきは、トランプ次期大統領の発言の中に、「日本」が2回出てきたことです。

1回目は、米国の貿易赤字についてです。

「最近われわれの貿易交渉は全くうまくいっていない。毎年毎年何千億ドルも損ばかりしている。中国との貿易で年間数千億ドルもの損失を出し、日本やメキシコなどとの間に貿易不均衡がある。だから、政府にはビジネス界の成功者が必要なのだ。」という趣旨の発言をしました。

2015年の米国の国別貿易赤字は、中国3672億ドル、ドイツ748億ドル、日本689億ドル、メキシコ606億ドルの順ですが、トランプ氏が何故ドイツを口にしなかったか不思議ですが、日本については、中国・メキシコからの日本企業分も含めているのかもしれません。

2回目は、「中国は経済的にも軍事的にも現政権の弱腰につけ込んできた。私が政権を握ったあとは、中国、ロシア、日本、メキシコなどの全ての国が、米国に対してより敬意を払った態度を取るようになる」との発言です。

同盟国か否かに関係なく、日本が中国・ロシア・メキシコなどと並んで、トランプ次期大統領の主要な交渉相手=標的であることは間違いなさそうです。

ドイツについては、1月15日付のドイツの新聞のインタビューで、BMWのメキシコ工場で生産され、米国に輸出される車に35%の税を課す、と述べています。

また、同じく1月15日付の英紙タイムズと独紙ビルトとの共同インタビューで、ドイツのメルケル首相の100万人の移民受け入れは「破滅的な過ち」で、英国のEU離脱は賢明で、EUはドイツの乗り物(vehicle)となっており、今後ほかの国もEUから離脱する、と予想しました。

また、メルケル首相は、群を抜いて重要な人物だと評価し、就任当初は、ロシアのプーチン大統領とメルケル氏の両方をまず信用する、とした上で、それがどのくらい続くかわからない、と述べました。

1月20日に、大統領に就任するトランプ氏、トランプ政権は任期途中で倒れるか、1期4年で終了するのか、2期8年継続するのか、わかりませんが、その任期中は、トランプ政権と無用な対立をせず、先手を打って、winwinの関係を構築していくしかないと思います。

トランプ氏は政治の経験がなく、知識も十分でないので、きちんと説明すれば、TPPの重要性も理解するだろう、と安倍総理は考えているようですが、全く見当違いです。恥ずかしいくらいに、世界に「無能」をアピールしています。

トランプ氏の当選直後から、私が提案しているように、

トランプ氏の公約である雇用創出・インフラ整備のために、
●特にラストベルト(ミシガン、オハイオ、ペンシルベニア、ウィスコンシン)の米国製造業を、日本が協力して再生させることで雇用を創出する
●新幹線などのインフラ投資
●それらを日本政府保有の米国債を担保にして調達したドル資金(ドル・ドル基金)を活用して投融資する
などの計画を、オールジャパンで、トランプ大統領に提案していくしかない、と思います。

日米首脳間の利益相反問題になりかねないカジノ誘致などは、
NO WAY ! 
あり得ないことだと思います。


●NHK「トランプ大統領の記者会見」(要旨)

 

 

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安倍総理の年頭所感について

2017年1月1日、安倍総理は年頭所感を発表しました。

天皇陛下は、即位後の平成2年以降、毎年、新年にあたり「ご感想」を発表してこられましたが、今年は取りやめとなりました。その事情について、12月26日の時事通信は、次のように伝えています。


(時事)
宮内庁の西村康彦次長は26日の記者会見で、天皇陛下が新年にあたって公表される所感を取りやめると発表した。23日に83歳の誕生日を迎えられた陛下の負担軽減の一環という。

西村次長は「ご年齢を考え、陛下の了解も得て見直した」としている。

陛下は即位以来、新年の所感を宮内庁を通じて毎年文書で公表されてきた。

年末年始は、公務や行事が立て込んでいるほか、誕生日会見や新年の一般参賀などがあり、新年の所感をやめても気持ちを国民に伝える場があるのも理由の一つという。

新年の所感とともに恒例となっている陛下と皇后さまが前年に詠まれた歌については、宮内庁が例年通り発表する。

宮内庁は陛下の公務について「大幅に減らすのは難しい」と説明してきた。西村次長は今後の公務の見直しは「ケース・バイ・ケースで考えていきたい」と話した。
(以上)


記事の内容から、年頭の「ご感想」の取りやめは、陛下の了解を得て、宮内庁が決めた、ということです。首相官邸、安倍総理が決めたと言ってよいと思います。陛下のお言葉を封じ込めたとしか思えません。

産経新聞の報道では、11月中旬から検討していた、ということです。

安倍総理の「年頭所感」は、即位以来27年間続けてこられた天皇陛下の年頭の「ご感想」が取りやめとなったことを前提に発表されました。

「年頭所感」の冒頭で、安倍総理は30年前の昭和62年の歌会始における昭和天皇御製の歌を掲げます。安倍総理の「年頭所感」は6回目ですが、過去にそんなことは一度もありませんでした。天皇陛下の年頭の「ご感想」取りやめを強く意識していると思われます。

そして、この年、「日本は、そして世界はすでに大きな転換期に差し掛かっていました」として、
「出生数が戦後最低を記録します。経済はバブル景気に沸きましたが、それは、長いデフレの序章となりました。世界では、米ソが中距離核戦力の全廃に合意し、冷戦が終わりを告げようとしていました」
「あれから四半世紀の時を経て、急速に進む少子高齢化、こびりついたデフレマンド、厳しさを増す安全保障環境。わが国が直面する、こうした課題に、安倍内閣は、この4年間、全力を挙げて取り組んでまいりました」
と、続けています。

30年前の昭和62年に「出生数が戦後最低を記録します」と言っていますが、この年の出生数は134万6658人でした。2016年は、ついに100万人を割って、98万1千人となりました。安倍内閣が全力を挙げて取り組んだ成果は、全く上がっていません。それどころか、この少子化・人口減少が日本社会の危機である、という認識も全くありません。

「年頭所感」の後段では、「私たちの未来は、他人から与えられるものではありません。私たち日本人が、自らの手で、自らの未来を切り拓いていく。その気概が、今こそ、求められています」と記しています。産経新聞によれば、憲法改正の国民的議論を喚起する姿勢を強調したということですが、日本国憲法を遵守し、立憲主義に立つ天皇陛下に対して、対抗する考えのようです。

「驕れる者久しからず」と言うよりほかない、と思います。


首相官邸HP「年頭所感」(平成29.1.1)

 

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格差是正が世界共通の課題となった

メルマガで毎号考察している格差是正問題について、一部紹介します。

11月6日に放送されたNHK・BSドキュメンタリー「エマニュエル・トッド 混迷の世界を読み解く」は、なかなかでした。トッド氏はフランスの人口学者・歴史学者ということですが、トマ・ピケティ氏と同様、明快でインパクトのある言葉が沢山ありました。

中でも私の印象に残ったのは、
「グローバリズムの理想は世界中の人々が皆平等になることでした。だが実際にグローバル化がもたらしたのは、社会の分断と格差の拡大でした/もっと国という枠組みを意識する必要があります。エリートと大衆の断絶をなくし、同じ国の仲間だという意識を持って、ひとつにまとまるべきです」。

トッド氏の言う通り、トランプ次期大統領の勝利と、クリントン氏の敗北・サンダース氏の善戦も、英国のEU離脱も、そしてトッド氏が予言するEUの崩壊・中国の崩壊も、グローバリズム=強欲資本主義がもたらした社会の分断と格差の拡大が原因だと思います。

今や格差の是正は世界共通の課題となりましたが、これを解決するには、国という枠組みの中で、民主主義の実現という方法で、格差を是正していくしかないと思います。そして、すべての国々が国内に格差の是正という課題を抱えていることを認識して、国民国家の連合としての国連(United Nations)を中心として、すべての国々がwinwinとなるような国際関係を構築していくべきだと思います。

私がTPPに強く反対して、一定の国境措置を認めて、消費者・市民も含めて参加各国すべてがwinwinの関係を構築できるRCEPを推進すべきだと主張する理由もここにあると思っています。

 

●はたともこブログ「財政投融資資金を格差是正政策に活用

●はたともこブログ「TPPではなく、日本主導のRCEPを!

●はたともこブログ「官製ワーキングプア問題をどう解決するか

 

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