古希からの田舎暮らし

古希近くなってから都市近郊に小さな家を建てて移り住む。田舎にとけこんでゆく日々の暮らしぶりをお伝えします。

亡くなった人を思う。

2024年05月15日 21時02分03秒 | 古希からの田舎暮らし
 星野富弘さんが先日(4月28日)亡くなりました。昭和21年生まれで78歳でした。
 明石の中学校で教育実習の学生を担当しました。教育実習が終わったとき「お礼に」本をもらいました。星野富弘さんの『風の旅』という本でした。40年近く前のことです。「星野富弘さん」という人の存在をはじめて知りました。あれからずっとぼくのこころに住んでいる存在です。「星野富弘詩画展」が神戸のデパートでひらかれたときは時間をかけて原画を見ました。というか、原画を見る人がみんな詩を読みます。人の流れが遅くなり、列がなかなかすすみませんでした。
 星野富弘さんのことはネットにゆずります。この国の多くの人の〈こころ〉を「やさしくつつんでくれる存在」です。
 星野富弘さんの死亡ニュースを見て「そうだなあ。だんだんみんなが居なくなるなあ」。

 いま早乙女勝元の『戦争を語りつぐ』という本を読んでいます。(岩波新書 副題 「女たちの証言」 1998年刊)作家・早乙女勝元は1932年生まれ(昭和7年)です。あの戦争の敗戦のときは12歳でした。東京に住んでいたので昭和20年3月10日夜の「東京大空襲」を体験しています。10万人が焼け死にました。彼は一生をかけてあの「東京大空襲」を語りつぎます。多くの戦争の証言を取材して後世の人々に残しています。
 いま読んでる本では、女性15人の話を記録しています。あの「杉原千畝」の奥さん・杉原幸子さん/敗戦後『リンゴの唄』を歌った並木路子さん /など著名な人、地道に活動している人、に話をきいています。早乙女勝元さんがきくから、「ほんとの気持ち」を伝えようとする女性たち。いい本にめぐり合いました。
 西宮で活動していたとき、早乙女勝元さんの講演会をしたことがあります。ぼくより5歳年上の早乙女勝元さんは、「文学者の中で一番講演がうまい三人」のなかの一人でした。戦争の悲惨を心に食い込むように語ってくれました。
 早乙女勝元さんは2022年90歳で亡くなりました。 …… みんないなくなるんだなあ。
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