生涯いちエンジニアを目指して、ついに半老人になってしまいました。

その場考学研究所:ボーイング777のエンジンの国際開発のチーフエンジニアの眼をとおして技術のあり方の疑問を解きます

その場考学との徘徊(73)都心部の坂道と階段(その1)

2023年12月09日 07時40分26秒 | その場考学との徘徊
題名;都心部の坂道と階段(その1)  場所;荒木町 月日;2023.10.28
テーマ;四方八方階段だらけ 
作成日;2023.12.8                                                

TITLE: 都心部の坂道と階段(その1)四谷三丁目~曙橋

 図書館のリユース本の棚で、「階段で歩く東京の凸凹」という雑誌が目に入った。「東京人」という月刊誌の2021年3月号だった。その中からいくつかを試してみることを始めた。半日ウオーキングにうってつけだ。



 初回は、新宿区荒木町で昔は花街だったそうだ。「東西南北の四方が塞がれたすり鉢」と云われている狭い地域のようだ。確かに、地図を見ただけで、そのすごさが歴然としている。



 1から6番までの階段すべてを効率的に廻るルートの作成から始めた。
出発地の地下鉄丸ノ内線の四谷三丁目駅は飲食店が多く、友人と居酒屋やそば屋を楽しんだ記憶があるが、昔の花街の路地に入るのは初めてだ。入り口の赤い柱の街灯の上には、人力車の飾りがついている。これが目印になっている。やはり、細い道の両側には、小さな飲食店が並んでいる。



 最初の階段からやけに狭そう。あたりには車はなく、もっぱら自転車が放置されている。車が入ってこないせいだろうか。



路地は複雑で、方向が解らなくなり易い。うっかり登ると、上の道に出てしまう。

 しばらく行くと、小さな池がある。「笞の池」とある。
昔、徳川家康が鷹狩りの途中に寄って、ムチを洗ったと書いてある。
実際このあたりには湧き水があり、相当な広さだったとある。鯉が寄ってくるのは、餌やりの人がいるからなのだろう。




池の畔には弁財天がまつられている。



そこからUターンをして、別の階段に向かった。とにかく、狭い場所なので、あっという間に6つを制覇することができる。



 最後の、曙橋の通りに上る階段の先には、防衛庁の電波塔を真正面に見ることができる。これで、方向が確認できるので、安心だ。

 曙橋の陸橋からの眺めは、下の通りまでの高さを実感できる。
そこから、一旦坂を下りて、近くの新宿区歴史博物館へ向かった。

 この博物館には、一度来たことがあるのだが、今回は林芙美子展が行われている。マスコミに騒がれた作家程度の認識しかなく、作品も読んだ覚えがないのだが、その独特の人生には興味があった。周辺の、淀橋浄水場の絵が描かれた四角いマンホールの蓋が面白い。



 生誕120年記念展なのだが、中身は充実していた。シベリア鉄道経由でヨーロッパを回り、パリに在住。帰国後は、大戦中に従軍作家として中国大陸を巡り、奥地の占領時には、第一陣とともに行動したとある。


 入り口にあるジオラマが素晴らしい。現在の新宿駅周辺が克明に表されている。鉄道の線路、駅舎、周辺のビルの屋上の機器や配管類まで再現されているのは面白い。



 また、内藤新宿時代の町並みも見事だ。私の母校の都立新宿高校の位置も、甲州街道と玉川上水の関係からはっきりと解る。現代のジオラマでは、3代目の校舎の屋上プールの形まで再現されている。新たに開通した明治通りのバイパスを挟んで、新宿御苑の木々の一本一本や建物まで正確なのには驚かされる。





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