ブログ「教育の広場」(第2マキペディア)

 2008年10月から「第2マキペディア」として続けることにしました。

教育の広場、第 205号  私の自治会長(その4)

2005年06月20日 | サ行
205、私の自治会長(04、手紙その2)

前回に引き続いて、町の幹部とのメールのやり取りを報告します。

 4、引佐町はアメリカのシェフェリスという所と姉妹都市提携をしているのですが、そこへ訪問団が行きました。これについて町長へ送ったメールは次の通りです。

 長山町長殿

 前略、シェヘリスへの親善訪問団派遣について質問します。

 これは直接的には国際交流協会の事業ですが、その予算は約2百数十万円で、その内引佐町からの補助金が2百万円で、事実上、町の行政の一環となっているからです。現に、その事務局も役場の中にあります。

 (1) 担当者の内山さんから聞いた所によりますと、この派遣には団員20名に加えて団長その他の付き添いが6名いるそうで、今年の場合は団長の教育長のほかに南中と北中の教員各1名、役場の職員3名だそうです。その費用は、団員については半額補助ですが、付き添いは全額公費負担となっています。

 (2) まず20名の団員に対して6名の付き添いは多すぎるのではないでしょうか(まるでオリンピックの役員みたいです)。私の試算したところによりますと、これをもし4名減らして2名にしたならば、約50万円の費用が要らなくなります。既に何年にもわたって行き来している間柄ですし、団員の中には大人も何人かいますし、シェヘリスの方を日本で受け入れたことのある人もいるようです。

 この交流は実際には、役人に公費でアメリカ旅行をさせてやっていることになっていると思います。あなたは事有るごとに「厳しい財政事情」と言いますが、こういう50万円の無駄遣いをどう思うのですか。

 もしこれが必要だったと言うならば、付き添い全員の名前を発表し、何をしたのか、報告させて下さい。

 聞いた所によりますと、シェヘリスからの訪問団の方々は皆さん自費で来ているので、こちらのやり方に対して疑問が出ているとのことです。

 (3) もっと問題なのは、こういう事情が発表されていないということです。広報ではつねに団員を前面に立てて、役人の付き添いの実態を隠すようにしています。今は情報公開と説明責任の時代です。行政について、特に公金の使用については事細かに発表してほしいと思います。

 私は自治会長になってから「ガラス張りの自治会」をスローガンにして全て公開しています。その結果、皆さんの関心と理解が高まっているようです。町の行政ももっと情報を公開する
べきではありませんか。インターネットホームページを活用すれば、いくらでも詳しく説明できます。

 まず、役場のホームページの中に教育委員会と国際交流協会のコーナーを作ったらどうですか。

 あなたは、8月の私への電話の中で「引佐町ではインターネットをやっている人が少ない」と言いましたが、インターネットを普及するためにこれまでにどれだけの努力をしたのですか。役場にはIT化推進本部すらないではないですか。

 役場がインターネットを活用し、町民がインターネットを体験出来る機会を作れば(例えば、町立の公共施設、特に小中学校のパソコンを開放する日を毎年、春と秋に何日か設けて、その道の専門家に頼んでインターネットの面白さを町民が体験できるような会を開けば)、今まででももっと普及していたはずです。

 (4) 広報の10月号に載りました教育長(団長)の報告が 300字あまりで、これだけの公費を使って6泊8日の旅をしたにしては、お粗末過ぎると思います。

 又、内容的にも、広報の7月号に載りました「世界にはばたく市民の育成に向けての基盤が築かれるように努力して参りたい」という言葉にもかかわらず、結果報告の中には、シェヘリスの教育行政・学校教育・社会教育の実態を調べて引佐町のそれらについてどう反省したのか、どういう改革を考えたのかが全然書かれていません。文章としてもまとまりがなく、とても教育長の文章とは認められません。

 町長のリーダーシップを求めます。

 お返事は電話ではなく、メールでお願いします。
              草々
  2004年10月19日
            新田自治会長 牧野 紀之


5、これへの返事は次の通りです。

新田自治会長 牧野紀之様

 日頃から、自治会としてご尽カいただいておりますことを厚くお礼申し上げます。さて、メールで質問のありました「シェへリス市親善訪問団派遺」について下記のように回答させていただきます。

(1) 親善訪問団につきましては、通常、中学生の訪問では団員20名、団長1名、付き添い南北中学校の教師各1名、事務局員1名の編成です。また、一般の訪問では、団員20名、団長1名、事務局員1名の編成です。今回の訪問は、来年の7月に近隣12市町村の合併が行われ、人口80万人の浜松市になることが予想され、人口7千人のシェヘリス市が、姉妹都市交流について「どのような考え方をするのか。継続するのか、大きくなるということでやめたいのか等」相手方の意向を聞いたりして協議するため、引佐町国際交流協会の会長と嘱託員(通訳)が一緒に同行しましたので、団員以外6名となりました。

(2) 同行者の渡航費の負担につきましては、一昨年までは4分の3協会負担で同行していましたが、総会の席で会員の方から、同行者の責任負担が重く他の市町村の例で「同行者の渡航費について全額協会負担」での発言がありまして、昨年の総会で了解をいただいております。ただ、昨年は「サーズ」の猛威で中学校からの要請で派遣は中止となりました。

(3) シェへリス市の訪問団の方々は、自分たちで楽団をもっていたりしますので、地元で演奏会を開いてカンパを受け資金を得たりして来ています。当町の訪問では中学生が主体であり、自費での姉妹都市訪問交流ですと難しいものと考えます。

(4) 公金の使用について事細かにとのことですが、町の議会で協会への補助金について決定をいただき、協会の総会において使いみちについて、予算を組んで会員の方にお知らせして承認をいただいております。毎年、協会予算については監査を受けて総会を開いて決算、新年度予算の審議をしています。

(5) ホームベージに国際交流協会のコーナーを設けたらどうかとのことですが、協会のことですので、協会に対し検討していただくようお願いいたします。

(6) インターネットについて、現在、引佐局がADSL対応になっていますけど、その他の地域がADSL未普及地域ということでインターネツトを利用している人が町内ではまだまだ少ない状況であります。町では、今年度、未普及地域解消のため予算を計上し、奥山局・伊平局・静岡渋川局を来年の3月までにADSL対応にいたします。従いまして、今後インターネツトを利用する人が増加するものと思っています。

 また、インターネットを体験出来る機会として、平成12年度より教育委員会社会教育課で、IT講習会を随時開催しており、パソコンの操作・インターネットの利用方法を教えており、今までに多くの町民が受講しています。お知らせ等は、広報・有線放送でしています。

(7) 教育長について、広報の紙面で限られた字数や誰もが親しんで読んでいただけるような親善訪問について感想を述べておりますので十分とは言えませんが、現在、2004年シェへリス市親善訪問団の報告書を編集中ですので、出来次第、会員の皆様に配布していきたいと考えています。また、報告は、校長会、学校訪問、社会教育の各種の場で機会をとらえて致しております。合併教育長会の中でも国際交流の状況と姉妹都市交流の体験から協議する等、成果を生かすように常に努めております。

(8) 学校のホームベージ開設については、8月12日に回答した通りですが「ガイドライン」も整い、平成17年3月末日に小中学校で開設できるように努カしています。

(9) 参考までに2002年の親書訪問団の報告書をお送りいたします。

   2004年11月8日     引佐町長 長山芳正

(注釈・公費で行った6人は皆、公務員です。団長は元教員の退職者です。これらの人にとって「4分の1負担が重い」、つまり約3万円の負担が「重い」とのことです。皆さん、どう思いますか。)

 6、2005年の3月中旬、南部中学校の「学校経営計画」について教育長にメールを送りました。それは次の通りです。

 柴田教育長殿

前略、昨年の5月中旬、南中に「学校経営計画」というのがあるのを知りました。早速、学校に電話をしたところ、まず教頭が出ましたが、すぐに校長に代わりました。

挨拶などの後、「新田の常会に説明に行っても好い」とのことでしたが、私は「まずその『学校経営計画』を送ってほしい。それを検討してから連絡する」と答えました。

間もなくそれが送られてきました。こちらで検討した結果、「数値目標が1つもなく、これでは『経営計画』とは認められない」と判断し、校長にその旨、電話で伝えました。

それから今まで待っていましたが、ついに卒業式となりました。

新田自治会は、南中の平成16年度の学校経営計画(数値目標の入った真の経営計画)を未だに受け取っておらず、承認もしていません。

浜松市には小学校の中にすら数値目標のある学校経営計画を発表しているところがあります。
教育長のリーダーシップを求めます。

  2005年3月15日
        新田自治会長  牧野 紀之

7、それへの返事はメールで来ましたが、次の通りです。

新田自治会長牧野紀之様

拝復、春光天地に満ちて快い時侯、ますますご清祥のことお喜ぴ申し上げます。

さて、南部中の「学校経営許画」の件についてお答えいたします。「学校経営許画」に基づき計画的に公教育を推進しているところであります。加えて、学校教育も数値目標を入れてその具現に向けて努力するように要請されております。南部中に問い合わせたところ、順次数値目標を設定して進めているようであります。学校教育は数値のみでは計れない一面があるし、数値のみにとらわれてしまってはという一面も考えられるので、慎重に対応して参ったようです。しかし、検討の結果、新年度には数値目標をいれた全体計画が出せるように今、準備をしているところであります。取り敢えず、用件のみの回答にて失礼いたします。

2005年3月24日            敬具

         引佐町教育長、柴田宏祐

  (2005年06月20日発行)