加計学園疑惑閉会中審査:山本幸三の安倍晋三の政治的関与解明のカギとなる発言に気づかなかった民進桜井充

2017-07-11 12:20:54 | 政治
 
 国家戦略特区を使った加計学園獣医学部新設認可に安倍晋三が個人的な便宜を図った政治関与疑惑を質す閉会中審査が2017年7月10日午前中衆議院、午後参議院で行われた。午後の参議院質疑で民進党の東京医科歯科大学医学部卒、東北大学大学院医学研究科博士課程卒、61歳の桜井充が質問に立った。

 桜井充「山本大臣がこれ(文科省案に『広域的に』という文言を入れたこと)の指示を出したとおっしゃっていますが、これ、本当でしょうか。あの、答弁、午前中メチャクチャ長かったので、簡潔にお答え頂けますか」

 山本幸三「全くそのとおりでありまして、私が判断して、そのように指示を致しました」

 桜井充「じゃあ、大臣はどなたと相談して判断して、そのように指示を致しました?」

 山本幸三「藤原審議官に指示をしたわけでありますけども、相談はそれ以前からも民間議員の方々、あー、等の、等、それから、あー、文科省・・・・、等々の遣り取りの中で、えー、獣医師会について、えー、しっかりと、また対応する必要があると言うことを踏まえてですね、えー、最終的には私が判断したわけでありますが、あー、そん中では民間議員との、コミュニケーションもありました」

 民間議員とは国家戦略特別区諮問委員会の民間からの有識者議員を言う。一見すると、落ち着いて答弁しているように見えるが、先ずこれだけの短い発言の間に「あー」と発する言葉、「等」の単語を入れて具体的に「誰と」を言い切ることのできない曖昧な指摘となっていることら言って、表には出さないものの内心はうろたえた心理状態になっていると見なければならない。

 内心のうろたえの理由は虚偽の情報だからだろう。

 また、「最終的には私が判断した」と言っていることも虚偽の情報である証拠となり得る。獣医学部新設の地域条件を決める重要な事案なのだから、国家戦略特区ワーキンググループなり、国家戦略特区諮問会議等々の正式な会合とそのような場での正式な議論と賛成多数という表決によって決めた地域条件でなければならないからだ。総理大臣が仕切っている会合の場であっても、個人の判断で決めていい案件は存在しない。

 尤も個人の判断を優越的地位を利用して議論を誘導、賛成多数に持っていって結果的に全体の判断とすることもあり得る。但しこのような場合であっても、少なくとも正式な会合の場は用意されていたことになる。

 「内閣府地方創生推進事務局」のサイトには、〈産業競争力会議において、これまでとは次元の違う国家戦略特区の創設の検討が提案されたことを受けて、国家戦略特区の具体的な制度設計等の検討を行うため、国家戦略特区ワーキンググループを設置しました〉との文言が記載されている。    

 と言うことは、地域条件変更の制度設計は先ずは国家戦略特区ワーキンググループ内で内閣府と文科省との間の議論と決定を経てから国家戦略特区諮問会議に諮らなければならなかった。  

 要するに安倍晋三の「総理のご意向」が政治的関与として働いて決められた「広域的に獣医師系養成大学等の存在しない地域に限り獣医学部の新設を可能とする」の地域条件ではないのかとの疑惑が起きているとういうことは、疑惑が事実であった場合、正式な会合の場での正式な議論を経ずに密かに決められた地域条件ということになるのだから、山本幸三が「獣医学部新設認可のプロセスに一点の曇りもない」という態度を取っている以上、その答弁は正式な会合の名前を言わなければならないが、そのような名前は出てこない。

 桜井充が「どなたと相談して判断して――」と聞いたから、「相談」という言葉を使って、「民間議員」と行ったようなことを言っているが、「相談」で決めることができる地域条件でもない。

 桜井充は正式な会合の名前とメンバーは誰と誰なのか、どのような議論を経て、「広域的に」、「限り」と地域条件を変えるに至ったのかを追及すべきだったが、しなかったために山本幸三の内心のうろたえによって答弁に表れた虚偽の情報を見逃してしまうことになった。

 見逃さなければ、民進党を国民に注目させるキッカケとなって、このようなキッカケの積み重ねが民進党の政党支持率を上げていく要因となるはずだが、民進党が野党の中では国会質疑で最も長い時間を与えられていながら、政党支持率が6~7%程度で喘いでいるということは、ムダな追及で時間を費やしている何よりの証明であろう。

 桜井充「そういうふうにコミュニケーション取っているのであれば、元々内閣府がですね、文部科学省に送られた原案の中にこういうふうにすればよかったじゃないですか。

 その原案の中に『広域的に』とか、そういう文言は入っていませんよ。今言ったのは過去に議論したんですよ。過去に議論しているんであれば、あの文書(内閣府が文部科学省に示した原案)を出すときに、当然、『広域的に』と文章入っていないと、文言入っていないとおかしいんですよ。

 今の答弁絶対違いますからね。結局は『広域的に』と言うことを入れざるを得なくなってきたんですよ、文科省から修正してきて。だから、それから議論しているはずです。誰と議論しました?

 これ、今の答弁違いますからね。絶対おかしいじゃないですか。前々から議論しているんであったなら、内閣府が出したものについて最初から『広域的に』と入っていないとおかしいんですよ。

 ウソ言わないでくださいよ。誤魔化さないでくださいよ。ちゃんと答弁してくださいよ。山本大臣」

 6月16日(2017年)の参院予算委で内閣府の藤原審議官が民進党の福山哲郎の質問に対して次のように答えている。

 藤原審議官「これは昨年(2016年)の10月28日に獣医師養成系大学のない地域に於いてという原案を文科省に提示したのが10月28日でございます。31日に文科省から意見の提出があり、11月1日にはワーキンググループと文科省との折衝を行いました。

 その際山本大臣が文科省意見で指摘された日本獣医師会等の理解を得る観点から対象地域をより限定するご判断をされまして、広域的に限るとという区域にするようにとのご指摘を受けまして、私が文案に手書きで修正を加えた次第であります」――

 と言うことは、11月1日の国家戦略特区ワーキンググループと文科省との折衝の前に山本幸三は正式な議論の場で正式な議論によって「広域的に限る」との地域条件の変更を既に決めていなければならなかったことになる。

 桜井充が「過去に議論しているんであれば、あの文書(内閣府が文部科学省に示した原案)を出すときに、当然、『広域的に』と文章入っていないと、文言入っていないとおかしいんですよ」と質問していることに当たる。

 正式な会合の場での正式な議論による地域条件の変更であるなら、同じ内閣府の藤原審議官が11月1日のワーキンググループと文科省との折衝のときに山本大臣の指示を受けて地域条件の変更を手書きで加筆したということは、裏を返すと、藤原審議官が国家戦略特区問題を扱う地方創生推進事務局審議官という立場にありながら、そのような重要な地域条件の変更をそれまで承知していなかったから加筆したということになって、立場上、大きな矛盾が生じる。

 この矛盾を解くとしたら、文科省が存在していたことを公表した2016年11月1日のメールには、「指示は藤原審議官曰く、官邸の萩生田副長官からあったようです」と書いてあるように萩生田光一が安倍晋三の指示を仲介する形で「広域的に」、「限り」との地域条件の変更を加筆させ、その加筆を山本幸三の指示だと偽っているとしなければならない。

 上記6月16日(参院予算委での藤原審議官の答弁について2017年6月2日の当「ブログ」に、〈公表された(上記2016年11月1日付の)メールと文書からすると、安倍晋三の指示が最も自然であるが〉と書いて、安倍晋三の指示で地域条件の変更がなされたと見ることによって、その線で次の疑問〈山本幸三が従来の制度から、「広域的に獣医師系養成大学等の存在しない地域に限り」と地域限定を修正して「獣医学部の新設を可能とするための関係制度の改正を、直ちに行う」とした決定は誰と諮ってのことか、独断なのか、疑問は尾を引くことになる。  

 山本幸三が独断でできる問題ではないから、安倍晋三の政治的関与の疑惑が単なる疑惑に過ぎないのか、事実なのかを究明するためにも山本幸三が指示した修正は誰と諮ってのことか、独断なのかを突き止めなければならない。〉と、その解明を訴えたが、地域条件の変更は山本幸三指示の体裁を取っているが、実際は安倍晋三指示、萩生田光一経由の決定が疑惑の正解ということになる。

 山本幸三「あの、ちゃんとそれだけの答弁をしております。おっしゃるように内閣府の中での色んなケースを考えておりまして、私がその中の幾つかのバリエーションを考えてやるのです。

 最初に打ち出すのはどれにするかということの判断はあります。最初は既存の獣医学部がないっていう所だということを先ず打ち出してやりましたけどれども、その場合、先程話があったように、じゃあ、都道府県でなければという話もくると、そのことについて獣医師会は非常に心配していると。

 そういうことを踏まえてですね、私共も次の段階のものとして、『広域的に』と言うことを入れると判断したわけでございます」

 山本幸三が引き続いての答弁でも、正式の場での正式な議論を経た正式な決定であることを証明できないでいることは安倍晋三指示、萩生田光一経由の決定、山本幸三指示体裁の補強証拠としかならない。

 桜井充「えーと、大臣と遣り取りしていると時間のムダなので、すみませんが、元々あった内閣府から文部科学省に提示された文章を文部科学省が修正を致しました。

 そしてさらに再加筆しております。この経緯について一体いつ、誰がどこでこういう議論をして、こういう遣り取りをしたのかこれをきちんと時系列的に並べて、資料を提出をしてもらいたいと思います」

 委員長「後刻理事会に於いて協議をさせて頂きます」

 桜井充は正式な会合の名前とメンバーは誰と誰なのか、どのような議論を経て地域条件を変えるに至ったのかの解明は質疑の途中でできたのだが、最後になって資料を求めることで委ねることになった。

 「一体いつ、誰がどこでこういう議論をして、こういう遣り取りをしたのか」という疑問の解明を質問の途中で適宜挟むことができなかったことが山本幸三に追及逃れをさせてしまった。

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