ああ、「麒麟がくる」が終わってしまいましたよ。昨晩観て、その余韻にずっと浸っています。今、これを書く前も録画しておいたものを観てしまい、泣いてしまいました。ああ、本当に良かった。感動でした。1年間、いやそれ以上ですね。大変ななかこのドラマを届けてくださって、俳優のみなさん、スタッフのみなさん、本当にありがとうございました。
ここからはネタバレもありますので、まだ最終回をご覧になっていないかたはお気をつけください。つれづれに書いていきます。
ずっとここに感想を書けませんでしたが、心に残るセリフはメモを取っていたのです。それが次々に最終回に出てきて感動でした。書いておきます。
第39回。妻煕子のセリフ「私は麒麟を呼ぶ者が十兵衛さま、あなたであったなら……。ずっとそう思っておりました」
第41回。帝のセリフ「こののち信長が道をまちがえぬよう、しかと見届けよ」
第42回。公方さまのセリフ「昔話した誰も見たことのないという生き物、麒麟。十兵衛とならそれを呼んでこれるやもしれぬ」、「信長がいる京へは戻らぬ。そなたひとりの京であれば考えもしよう」
第43回。帰蝶のセリフ「よろず作ったものがその始末をなすほかあるまい」
このドラマ。いったいなぜ光秀は本能寺の変を起こしたのか。それをどう描くのかに注目して観ていました。そしてキーワードの「麒麟」。第一回の駒ちゃんのセリフを私はこの日記に書いていました。引用します。
「『いつか戦が終わる』って。『戦のない世の中になる。そういう世を作れる人がきっと出てくる。その人は麒麟を連れてくるんだ。麒麟というのは穏やかな国にやってくる不思議な生き物だよ』って。『それを呼べる人が必ず現れる。麒麟がくる世の中を。だからもう少しの辛抱だ』」
歴史を知っていれば、信長も光秀も麒麟は呼べない。麒麟を呼んだと言えるのは秀吉か家康か。穏やかな国が続いたことを思うと家康か。それじゃあこのドラマはどうするのか、とずっと思っていました。
そうしたら、1年通して、十兵衛の生きざまやこころざしが描かれ、後半になると、だんだんと十兵衛の心にいろいろなものが積もっていく様子が描かれました。麒麟は来ていません。
本能寺の変にはさまざまな黒幕説がありますが、今回はそれはなかったということでしょうね。このドラマの十兵衛は、秀吉は眼中になく黒幕でもない。細川藤孝が光秀のことを秀吉に教えたにすぎない。よく黒幕説に名前の出る近衛前久も黒幕ではありませんでした。帝もちがいましたね。足利義昭も黒幕ではない。今書いた人たちが最終回に全員出ましたが、全員黒幕ではないということがこれで伝わりました。(余談ですが、黒田官兵衛を濱田岳さんが演じていました。大河ドラマ「軍師官兵衛」では官兵衛の重臣の役でしたね。それが今回は官兵衛だったので、おっ!と思いました)
本能寺の変は、純粋に十兵衛の気持ち、ということなのでしょう。その気持ちが構成されていく過程で、いろいろな人のセリフや行動が影響しているということはあるでしょうね。「覚悟には果てはありませぬ」と言った十兵衛はカッコ良かった。
私はこのドラマで十兵衛が死ぬところは見たくないとずっと思っていました。しかも武将に討ち取られるわけではないですから。ナレーションか字幕で説明してくれればいい、画面に殺されるところを写さないで欲しいと思っていましたが、こういう終わりかたとは!
昔、大河ドラマのどれだったか、本能寺の変が描かれたもので「信長を死なせないで」という電話や投書がたくさんNHKに来たそうですね。私もそれと同じ気持ちでした。それがこういう終わりかたとは! 「完」が出たときに、力が抜けましたよ。あの「完」の画面は良かった!
こんなにも信長の「十兵衛、そなたが。そなたが。ははは。十兵衛か。はははは。であれば、是非もなし」の、「是非もなし」が心に刺さる本能寺はありませんでした。ああ本当に「是非もなし」だよ。
もう長谷川博己さんと染谷将太さんの他の役が想像できない。他のドラマに出ている姿が想像できない。特にふたりが時代劇なんかに出たらどうしよう。
最後に。最初から最後までキーワードだった「麒麟」。最終回の十兵衛のセリフを書いておきます。
「必ず麒麟が来る世にしてみせる。麒麟はこの明智十兵衛光秀が必ず呼んでみせると」
ああ、十兵衛。このあときっと天海となり、家康とともに穏やかな世を作り、麒麟を呼んだのでしょうね。と思うことにしておきます。長谷川博己さんも撮影後のインタビューでこんなことを言っておられました。
「僕は、最後は明智光秀は生き延びたんだと信じたいです。こんな今の世の中ですけれども、本当に、現実の世界でも麒麟が来るように願って、念を入れるつもりでずっと演じていました。その願いが、きっと届いたと思います。もしもこの先が気になるようでしたら、ぜひみなさまからのコメントをいただきまして、なにか番外編でまたお会いできたらうれしいなと思います。このあとどうやって光秀は江戸幕府を作ったのか、それができたら僕も幸せです。どうもありがとうございました。長い間見ていただきまして、ありがとうございました。またお会いしましょう」
おー、届いたよ、届いたよ、出すよ、出すよ、コメント送るよ。番外編、見たいよ。またお会いしたいよ。本当にありがとうございました。来週からさみしいよ。総集編を楽しみにしています。
ここからはネタバレもありますので、まだ最終回をご覧になっていないかたはお気をつけください。つれづれに書いていきます。
ずっとここに感想を書けませんでしたが、心に残るセリフはメモを取っていたのです。それが次々に最終回に出てきて感動でした。書いておきます。
第39回。妻煕子のセリフ「私は麒麟を呼ぶ者が十兵衛さま、あなたであったなら……。ずっとそう思っておりました」
第41回。帝のセリフ「こののち信長が道をまちがえぬよう、しかと見届けよ」
第42回。公方さまのセリフ「昔話した誰も見たことのないという生き物、麒麟。十兵衛とならそれを呼んでこれるやもしれぬ」、「信長がいる京へは戻らぬ。そなたひとりの京であれば考えもしよう」
第43回。帰蝶のセリフ「よろず作ったものがその始末をなすほかあるまい」
このドラマ。いったいなぜ光秀は本能寺の変を起こしたのか。それをどう描くのかに注目して観ていました。そしてキーワードの「麒麟」。第一回の駒ちゃんのセリフを私はこの日記に書いていました。引用します。
「『いつか戦が終わる』って。『戦のない世の中になる。そういう世を作れる人がきっと出てくる。その人は麒麟を連れてくるんだ。麒麟というのは穏やかな国にやってくる不思議な生き物だよ』って。『それを呼べる人が必ず現れる。麒麟がくる世の中を。だからもう少しの辛抱だ』」
歴史を知っていれば、信長も光秀も麒麟は呼べない。麒麟を呼んだと言えるのは秀吉か家康か。穏やかな国が続いたことを思うと家康か。それじゃあこのドラマはどうするのか、とずっと思っていました。
そうしたら、1年通して、十兵衛の生きざまやこころざしが描かれ、後半になると、だんだんと十兵衛の心にいろいろなものが積もっていく様子が描かれました。麒麟は来ていません。
本能寺の変にはさまざまな黒幕説がありますが、今回はそれはなかったということでしょうね。このドラマの十兵衛は、秀吉は眼中になく黒幕でもない。細川藤孝が光秀のことを秀吉に教えたにすぎない。よく黒幕説に名前の出る近衛前久も黒幕ではありませんでした。帝もちがいましたね。足利義昭も黒幕ではない。今書いた人たちが最終回に全員出ましたが、全員黒幕ではないということがこれで伝わりました。(余談ですが、黒田官兵衛を濱田岳さんが演じていました。大河ドラマ「軍師官兵衛」では官兵衛の重臣の役でしたね。それが今回は官兵衛だったので、おっ!と思いました)
本能寺の変は、純粋に十兵衛の気持ち、ということなのでしょう。その気持ちが構成されていく過程で、いろいろな人のセリフや行動が影響しているということはあるでしょうね。「覚悟には果てはありませぬ」と言った十兵衛はカッコ良かった。
私はこのドラマで十兵衛が死ぬところは見たくないとずっと思っていました。しかも武将に討ち取られるわけではないですから。ナレーションか字幕で説明してくれればいい、画面に殺されるところを写さないで欲しいと思っていましたが、こういう終わりかたとは!
昔、大河ドラマのどれだったか、本能寺の変が描かれたもので「信長を死なせないで」という電話や投書がたくさんNHKに来たそうですね。私もそれと同じ気持ちでした。それがこういう終わりかたとは! 「完」が出たときに、力が抜けましたよ。あの「完」の画面は良かった!
こんなにも信長の「十兵衛、そなたが。そなたが。ははは。十兵衛か。はははは。であれば、是非もなし」の、「是非もなし」が心に刺さる本能寺はありませんでした。ああ本当に「是非もなし」だよ。
もう長谷川博己さんと染谷将太さんの他の役が想像できない。他のドラマに出ている姿が想像できない。特にふたりが時代劇なんかに出たらどうしよう。
最後に。最初から最後までキーワードだった「麒麟」。最終回の十兵衛のセリフを書いておきます。
「必ず麒麟が来る世にしてみせる。麒麟はこの明智十兵衛光秀が必ず呼んでみせると」
ああ、十兵衛。このあときっと天海となり、家康とともに穏やかな世を作り、麒麟を呼んだのでしょうね。と思うことにしておきます。長谷川博己さんも撮影後のインタビューでこんなことを言っておられました。
「僕は、最後は明智光秀は生き延びたんだと信じたいです。こんな今の世の中ですけれども、本当に、現実の世界でも麒麟が来るように願って、念を入れるつもりでずっと演じていました。その願いが、きっと届いたと思います。もしもこの先が気になるようでしたら、ぜひみなさまからのコメントをいただきまして、なにか番外編でまたお会いできたらうれしいなと思います。このあとどうやって光秀は江戸幕府を作ったのか、それができたら僕も幸せです。どうもありがとうございました。長い間見ていただきまして、ありがとうございました。またお会いしましょう」
おー、届いたよ、届いたよ、出すよ、出すよ、コメント送るよ。番外編、見たいよ。またお会いしたいよ。本当にありがとうございました。来週からさみしいよ。総集編を楽しみにしています。