日本流では勝てない?!

 トヨタF1を離脱したラルフ・シューマッハが、トヨタ流の取り組みではF1で勝つことはできないと主張しているようだ。

 ラルフは「トヨタ流では」と言っているようであるが、ヨーロッパのチームと比較したとき、それは「トヨタ流」ではなく「日本流」とも聞こえてくる。つまり、ホンダも同じではないかと言うことである。

 「トヨタ流=日本流」とは、チームにおいて「誰か一人だけが目立つようなことがないこと」。つまり、勝利に向けてチームで立ち向かうのであり、そのチームが特定のリーダーに率いられるのではないということのようである。

 ホンダも同じと書いたが、ホンダもF1第1期には本田宗一郎が、中村良夫がいた。第2期 には桜井淑敏と後藤治がいたが、第3期(今のことだ)ホンダF1には、中村良夫や桜井淑敏のような「強烈な顔」がいなかったのも確か。そして2007年には苦戦を強いられ、獲得ポイント僅 かに6ポイントという屈辱のシーズンを送った。

 そのホンダF1がロス・ブラウンを獲得した。勝てない理由を、チームの顔、カリスマ的なリーダーがいないことに求めたのかも知れない。

 「1人の人間が目立つことを決して認めないトヨタ(ラルフ曰く)」に対して、ホンダ は「大いに目立つ人間」を獲得したのである。ここ数年、カリスマ的リーダー不在と言う意味では比較的似たようなチーム運営をしてきた日本の二つのチームが、2008年には違ったアプローチで戦おうをしているようである。

 カリスマ的リーダーを置かない全員野球ならぬ「全員F1」で戦うトヨタと、ロス・ブラウンを旗印に戦うホンダ。果たして2008年はどちらに軍配が上がるのか、楽しみである。

急に色づいてきた首都圏の木々
[久しぶりの東京都下某所にて / 本日撮影]
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コメント
 
 
 
てか (法螺貝)
2007-12-04 10:36:22
情報化や輸送の発達でヨーロッパも近くなったとはいえ



ホンダとトヨタはエンジン開発は日本と車体はヨーロッパと距離がはなれすぎてるからね~

情報化は進み、連動して開発できるといってもまだまたハンデはありますよ



トヨタにかんしてはドイツにファクトリーを構えているのもハンデですね(イタリアのカリスマは例外)

レース産業と人材…とくにフォーミュラはイギリスに集中してます

とくに長期間拘束され休みの少ない開発や設計エンジニアとなると同じ条件なら…短い休暇でも家族と過ごしせて落ち着けるイギリスを選びますよ



レース屋と車屋の開発方法の違いなどもありますね

車屋は、試作してバンバン実証を繰り返していいものを選定していくのにたいして

ヨーロッパのモータースポーツはワークスの参戦撤退に翻弄されてきたため

限られた予算をうまく使うため設計段階で徹底的に議論と考察を繰り返す

だから下手にメーカーが口出すと衝突…内紛が起きることがある

設計段階で方向性を決める分…マニファクチャラーの手法とちがい当たり外れが大きいが(CFDの進歩で解消されつつある)

このお陰でヨーロッパはレースシミュレーションが上手いっつのもあるな



 
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