最近どうも音楽に心を奮わせられることが多くなった。
歳のせいか幾分涙腺も弱くなってはきていたが、いい音楽に触れると柄にもなく、心がうち震える。
絵画を観ても、いつまでも穴のあくほどその前で突っ立っていることがある。
絵に吸い込まれてしまうほどに柄にもなく、感動したりするのだ。
文章にしてもそうだ。飾りのない言葉の中に刻み込まれたさりげないセンテンスに、しばらくそのまま動けぬくらいに、柄にもなく涙が溢れることもあるのだ。
やっと気付いたのは、写真も音楽も絵画も文章も演劇もすべからく同次元の糸で結ばれていたんだということ。
ところで長淵剛というシンガーはつとに有名であるから、今更に私がご紹介するまでもない。多くのヒット曲を生み出し独特の男っぽい歌を、独特に唄いこなしてきた。
しかし、かといって私は長淵フリークでありはしない。でも彼の曲は時として私たちの心を鷲づかみにして離さないことがあるのも事実なんである。
そんな彼の数ある歌の中で、僕が一番傑作だと思った曲がこの曲なんである。
Close your eyes
映画「男達の大和」の主題歌としてこの世に生を受けたこの曲は、なにか不思議な魂を宿しているかのよう
それがなんなのかはよく判らないのであるが、私にとってはとりあえず佳い曲なのであるから、その何かを無理やり解明する必要もないのであろう。
嗜好性の世界で遊ぶことを、いちいち理論だてたり、納得したりする馬鹿は居ないのである。
そして理屈ではない世界の曲がこれ・・・・。
初秋の夜更け、しんみりと味わってみて下さい。
You are so beautiful Joo Cocker