福井 学の低温研便り

北海道大学 低温科学研究所 微生物生態学分野
大学院:環境科学院 生物圏科学専攻 分子生物学コース

キタキリスズメ

2007-02-22 01:08:20 | 大学院時代をどう過ごすか

昨夕、都心での用務を終え、丸の内経由で羽田に向かいました。ちょうど帰宅ラッシュにさしかかった頃でしたが、丸の内界隈で颯爽と闊歩している老若男女(通称、ラテ族)。彼らのファッションは、キリッとしていてカッコいいですね。何とかと言うブランドファッションでしょうかね。

今年の正月、新潟に帰省しました。実家に到着して、防寒具を脱ぐと、70代後半の母親が、「大学生の頃に来ていたセーターをまだ着ているの」と。

小さい頃からファッションに疎く、母親から、「だっちもねえーカッコウするな」(みっともない格好をするな、と言う意味)と言われ続けています。

大学生の頃は、心ない友人から、「キタキリスズメ」と呼ばれたこともあります。大学院の頃は、もっと凄いことになっていて、東横線(渋谷と桜木町を結ぶ東京急行の私鉄路線のこと。代官山、自由が丘、田園調布と言ったオシャレな街を結んでいる)をジャージ姿で乗車して、渋谷へ遊びにいっていました。このことを、田園調布から通っている先輩の女子院生に告白すると、「お願いだから、そんな格好で東横線に乗らないで~」と叱られました。

母親の名誉のためにことわっておきますが、ファッションに疎いのは親の教育のせいではありません。きっと、水前寺清子の歌のせいです。

ボロは着てても 心は錦 どんな花よりきれいだよ
 若いときゃ どんとやれ 男なら
 人のやれない ことをやれ

   (水前寺清子『いっぽんどっこのうた』より)

さらに正直に告白すると、ファッションに疎いうえに、食べ物へのこだわりもありません(グルメでない)。今風に言えば、『ちょーダセー』の典型ですね。

新年早々、実家に着ていった、25年間愛用のセーターを身にまとい、低温研本館の2階を歩いていたら、所長に呼び止められました。

「福井さん、そのセーター、格好いいね!」と、所長の一言。

ファッションとは、見る人によって感じ方が変わるものなんですね。