福井 学の低温研便り

北海道大学 低温科学研究所 微生物生態学分野
大学院:環境科学院 生物圏科学専攻 分子生物学コース

オホーツクから、はるばる函館へ

2009-04-28 18:05:40 | 食・レシピ

夜9時頃、コープさっぽろのお店に立ち寄る。生鮮食料品の値引きに目が止まる。オホーツク産のホタテや函館産のイカの刺身が半額セール。合計245円。納豆と冷や奴、そして、汁物を添えれば、手軽な北海道中膝栗毛的夕食に早変わり。

メタボ系中年オヤジには十分豪華な食事であるが、20代の大学院生にとってはいかがでしょうか?

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温度に魅せられて

2009-04-24 17:21:00 | 低温研のことごと

朝目覚めると、いろいろな問題が頭をかけめぐる。どこへ行かなければならないか、今は何時だろうか、どれほど寒いのだろうか。眠りに就く時にも、翌日のことについて、同じ問題を考える。

長さ、時間、温度の三つは、日常生活のリズムを決める。この中でいちばんとらえどころのない温度に、私は魅せられている。長さと時間に関する日常的な理解は、過去何千年にもわたってあまり変わっていない。長い時間にわたって私たちは、定規と時計を利用してきた。だが、温度の場合はそうではない。赤ん坊でさえ、すぐに寒さと暑さがわかるようになるというのに、私たちが温度を測れるようになったのはやっと200~300年ほど前のことである。気体の温度が実は、熱的平衡にある分子の平均の運動エネルギーであることがわかったのは、さらにずっとあとのことである。

  (中略)

私は、本書で、これまでに提起された科学の未解決問題のいくつかについて提議をしたい。その際に、温度は単なる脇役ではなく、欠かすことのできない存在であることがわかってくる。
(ジノ・セグレ著『温度から見た宇宙・物質・生命』の「はじめに」より)

本日は、大学院生主催の低温科学研究所新人歓迎会です。

新人に是非読んでいただきたい本が、ジノ・セグレ著『温度から見た宇宙・物質・生命』(講談社ブルーバックス)。「温度」によって開かれる科学の扉から、物理学のみならず、気象学、生物学にいたるまで様々な不思議な現象を捉えてみませんか?

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肌寒い日は、豚汁だべサ

2009-04-22 20:01:42 | 食・レシピ

このところ肌寒い日が続いている札幌。こんな日の夕食には、豚汁が良い。北海道産の豚肉、ジャガイモ、人参を使って、ささっと煮込んで出来上がり。アツアツの豚肉、ホクホクのジャガイモを頬張れば、身体の芯から温まる。そして、オーバーヒートした口の中を、冷ヤッコで冷やせば、爽やかなアクセントになる。

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北海道暮らしを始めた院生の皆さん、一度お試しを!

明日は、沖縄料理に挑戦したい!


3度のメシよりも

2009-04-04 21:13:38 | 大学院時代をどう過ごすか

3日午前、北海道大学大学院環境科学院入学式。南川雅男学院長の祝辞の後、各専攻長の挨拶。地球圏科学専攻長の言が印象的。彼が大学院進学の際、相談した恩師からの一言は、「3度のメシよりも研究が好きならば大学院に進学したらいい」。大学院も多様なキャリアパスが模索されている時代であればこそ、研究の原点を想起させる言です。

博士前期課程2年、後期課程3年。合計5年。研究は知的好奇心が原動力ですが、それを完成するには険しい道のり。己が何を目指そうとしているのか、よく考えながら大学院生活を送って欲しいものです。

入学式の日。もう一度振り返ってみたい鈴木メソッド平川ポリシー。いかがでしょうか?


分子でよむ環境汚染

2009-04-03 11:41:00 | 本と雑誌

新刊案内です。

■書名 分子でよむ環境汚染
■編者名 鈴木 聡
■体  裁  A5判 264頁 上製本・印刷カバー
■定  価 3675円(税込)
■刊行 4月20日
■ISBN978-4-486-01812-4

■内容
汚染物質の分子およびその分子に反応する生体分子に焦点をあてる分子環境科学への招待
目次
第Ⅰ部 地球環境の化学汚染
第1章 アジア-太平洋地域の化学汚染 磯部友彦・国末達也・田辺信介
1.生態系にとって厄介なPOPs関連物質/2.地球規模の化学汚染/
3.アジア途上国のPOPs汚染/4.POPs候補物質(臭素系難燃剤)によるアジア-太平洋地域の汚染/5.まとめと今後の展望
第2章 環境汚染を分子で診る 熊田英峰・高田秀重
1.モニタリングの実例と必要性/ 2.モニタリングに何を使う?/
3.何を測る?マーカー物質の重要性/4.まとめ
第3章 分子の中にある汚染情報 熊田英峰
1.大気を調べる/2.燃焼過程で生成される有機化合物および炭素系物質/
3.化合物同士の存在比で起源情報を知る/4.分子内に起源情報を求める/
5.地球環境問題とのかかわり
第Ⅱ部 環境汚染と生物
第4章 環境化学物質と魚介類の生殖 三浦 猛
1.環境ホルモン問題/2.生殖とホルモン/3.化学物質の水圏動物の生殖への影響/
4.最後に
第5章 生物反応を利用して化学物質汚染の危険性を検知する 岩田久人・金 恩英
1.生物はどのように化学物質の侵入に応答するのか/2.バイオアッセイによる化学物質の検出/3.化学物質に対する感受性の種差とリスク
第Ⅲ部 環境汚染への微生物応答
第6章 微生物による分子変換 鈴木 聡
1.生態系での微生物の役割/2.汚染物質の分解/3.化学物質による耐性発現
4.これからの化学汚染と耐性微生物の研究
第7章 化石燃料による環境汚染と微生物生態系の応答     福井 学
1.化学物質としての化石燃料と汚染/2.石油の海洋汚染と微生物分解/
3.今後の課題
第Ⅳ部 汚染と分子テクノロジー
第8章 水質汚濁とあらたな制御テクノロジー 岡部 聡
1.水質汚濁の歴史/2.水環境保全の目標/3.現在の水環境は?/
4.水環境を保全するために/5.あらたな化学物質による汚染/6.これからの排水処理テクノロジー/7.あらたな水の安全性評価テクノロジー


新年度メンバー

2009-04-01 08:09:24 | 低温研のことごと

09040101 今日から新年度。

低温科学研究所 生物環境部門 微生物生態学分野では新メンバーを迎えました。

新年度メンバーは下記の通りです。

福井 学(教授)
笠原康裕(准教授)
小島久弥(助教)

平尾聡秀(日本学術振興会特別研究員)
桑野晶喜(博士研究員)
加茂野晃子(非常勤研究員)
東岡由里子(学術研究員)

佳久理紗(研究支援推進員)

小川雅江(秘書:他のグループと兼任)

<博士後期課程大学院生>
藤井正典
堤 正純
武田恵里子
末松耕平
森本 一
根本富美子
松井崇人

<博士前期課程大学院生>
吉川優紀
吉井健太
小玉建樹