DK大衆食の旅3

路麺好きがそんな感じで巡る大衆食の旅。

つるや@岐阜長浜

2016年02月12日 | 大衆パン
サラダパンは1957年生まれだという。

焼きそば、コロッケ、ハムカツ。今でこそ様々な惣菜をコッペに挟むのが主流だが、そんな惣菜コッペの黎明期に生まれた、刻みキャベツのマヨネーズ和えを挟んだものだったんだそう。

そのあと、日持ちがしないなどの理由で具を沢庵に変え、そのまま滋賀のごく一部のローカルフードとして現在に至るという大衆パン。これは一度食べてみたいなーと1年半くらい思っていたら。



そのサラダパンをひょんなコトでゲトしますた(^^)

中を開いて覗くと、聞きしに勝る、細かく刻まれた沢庵とマヨネーズ。

ぱくりとやる。

なるほど。淡いね。儚く淡い良さだコレ。
おそらくこの沢庵、そのまんまごはんと食べたら薄味すぎてもの足んないと思う。
そして薄ーく塗られたマヨとマーガリンの風味と共に、コッペの味わいを引き立ててる。

そう、主役は沢庵ではなくコッペパン。ぽそとして口に入れるとじんわり馴染むコッペ。べらぼうじゃないけど、うまい。
そして周りが引き立ててて、すごく大切にされてて。そのうまさがアップしてる。すばらしい。



ギミックが先行し、コテコテと装飾しまくるモノづくりの現代に、この引き算の美学。
いや、現代では引き算にも思えてしまうが、実は1+1を真剣にやって3を導き出そうとしてるだけなのかもしれない。

さて。最近人気に便乗して巷に蔓延りだしたコッペパン屋は果たしてどうだろうか。




そして、大衆とは同時に実に移ろいやすいものでもある。
このブログでも一概に大衆食と言っているが、そう呼ばれる事を続けることの如何に難しいことか。

受け継がれる大衆食は実に尊い。そこから学び取れることは、多いはずだ。













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