ここ半月、米国はのNOランディングを観測し金利上昇は終わりが見えたとされていた。
長期金利が抑制され、株式に資金が回る気配を見せていた。
しかし、今週は米景気が予想以上に確りしていること。インフレがコストプッシュではなく、ディマンドプルであることがはっきりした。
金曜日に発表されたPCE総合価格指数で鮮明となった。昨年11月10日のCPIショックに比べれば反応は軽度であると思いますが、これでNOランディングは無くなった可能性がある。
ここからBloombergから引用します。
PCE総合価格指数は前月比0.6%上昇-昨年6月以来の伸び
市場予想は同0.5%上昇
前年同月比では5.4%上昇
市場予想は5%上昇
PCEコア価格指数は前月比0.6%上昇
市場予想は同0.4%上昇
前年同月比では4.7%上昇
市場予想は4.3%上昇
PCEは前月比1.8%増加。ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想の中央値は1.4%増だった。インフレ調整後の実質PCEは前月比1.1%増加。昨年11、12月の落ち込みから反転し、2021年3月以来の大きな伸びとなった。自動車や飲食サービス、宿泊など財とサービスに対する支出の増加を反映した。
1月の各数字は、持続的な高インフレのリスクを浮き彫りにする。昨年12月のPCE価格指数は伸びが鈍化し、利上げペース減速の観測を強めていた。ただ12月統計の上方修正と1月の再加速で、そうした減速分はほぼ帳消しになった格好だ。さらに、個人消費の底堅さと労働市場の異例の強さが重なり、米金融当局のインフレ率2%目標の達成は一段と困難になるとみられる。
ブルームバーグ・エコノミクス(BE)のアナ・ウォン、イライザ・ウィンガー両エコノミストらは「支出が勢いよく増加し、コアの財価格およびスーパーコアのサービス価格の両方が加速したことは、インフレにとって悪いニュースだ」と指摘。「サプライチェーンのボトルネックがほぼ解消されたことで、最近のインフレは需要主導型となっている。この傾向が続けば、米金融当局は5.25%を超える水準への利上げを余儀なくされるかもしれない」との見方を示した。(引用おわり)
これで次回のFOMCでの利上げは50BPで避けられなくなった。利上げはあと3回はあると観測されている。
(投資の森から引用)
過去1年とこれまでの推移を見れば5.5%程度までは考えなくてはならない。
そもそも。NOランディングなんて無いかもしれない。経済にも区切りが必要なのだろう。あいまいな境界線など無いのだ。とすれば景気と金利のバランスが経済には必要だ。
そこでハイイールド債のETFの価格がやはり参考になる。
ハイイールド債は発行体の体力が小さいため、景気が良ければ買われるし不景気になればデフォルト不安で売られる。一方、あくまで債券なので景気が過熱し利上げされれば売られ、景気テコ入れ場面では金利低下により買われる。
要は景気と金利を測るバロメータになっている。
・ハイイールド債が明確に節目を上抜ければ景気>金利で株を買う局面。
・移動平均線に沿った動きなら金利と景気のバランスは悪くない状態。
・下放れは、景気悪化からデフォルト多発が懸念される場面と捉えれば良さそうだ。
現状はどちらとも言えないところかな?バランスが良いと言えるかもしれない。
まあ、この2年間が良い環境が続きすぎたのだ。
いったん景気の区切りが付いて、再始動する方が今後の経済が好転したときに長続きするのかもしれない。
日本株は世界経済の先行指標だから、目先は揺れるかもしれないが大きく下に行くとも思えない。
手掛けるならゆっくりと行くべきかな。
元気出して行こう!