月の岩戸

世界はキラキラおもちゃ箱・別館
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アルデバラン・73

2023-04-20 04:53:18 | 詩集・瑠璃の籠

愛が
すべてなのだ

この世はすべて
愛でできている

人間は
その愛を馬鹿にし
長々と
馬鹿ばかりやってきた

悪いことをすれば
勝ちなのだとうそぶき
人を盗み
神を盗み
自分の好きなようにやってきた

愛は人間の暴虐に
耐えてきたが
それにも限界がある

馬鹿な人間の
あまりにも醜い
裏切りの姿を見て
愛もとうとう
嫌気がさしたのだ

もう馬鹿な人間を
愛したくはない
愛は馬鹿者を
永遠に排除する

愛が
愛することをやめるとき
すべては終わるのだ

馬鹿者は
すべての悪の責任をとるために
愛の貧しい
暗い虚無の世界へと赴き
そこで永遠に
苦しまなくてはならない



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ムジカ・31

2023-04-19 04:48:06 | 詩集・瑠璃の籠

自分でやりなさい
自分をやりなさい

どんなに貧しくとも
どんなに拙くとも
自分で自分をやりなさい

今のあなたがやっていることは
あなたがやっているのではないのだ
あなたは他霊に自分を丸投げして
すべてをやってもらっているのです

あなたのその才能も芸術も
あなたのものではない
あなたは自分の人生を
いいもので満たすために
自分を嘘で作っているのだ

嘘で作った才能で
金色の名声をかぶり
いい気になって世間を歩いている
あなたを見て
神が苦い顔をなさっている

勉強の足らない馬鹿ばかりが
ずるをしていいものになっている
今の人間世界を
大いに嘆いていらっしゃる

もうそろそろやめなさい
神は嘘の人間を
この世から追い払い
人間を正しい位置に
戻そうとなさっている

神の指に
冷たくはじかれる前に
汚いずるをやめ
本当の自分に帰りなさい

嘘で作った才能を返上し
真正直な自分の力で
自分をやっていきなさい




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サビク・80

2023-04-18 04:56:37 | 詩集・瑠璃の籠

さあもうやめなさい
嘘ばかりで生きるのは

背中の壺に
本当の自分を押し込めて
嘘でごまかした
仮面の自分を生きている
そんなあなたを
神が悲しく見つめている

テレビでやっていた
下手な冗談をまねして
流行の船に片足をかけて
面白い人間の芝居をしている
そんな自分を
背中の自分が
冷たく見つめている

あなたは
そんな人ではないはずだ
そんな
表面だけを嘘で着飾った
醜いものではないはずだ

本当の自分は
もっと美しい
もっと涼しい
神はあなたを
すばらしくよいものに創って下さったのに
いつまでそれから逃げるつもりなのか

さあもうやめなさい
傲慢の舌で作った
馬鹿らしい造花で
自分を着飾るのは

神に頭を下げ
正直な本当の自分に戻り
まじめにそれを
生きていくのだ



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アラドファル・36

2023-04-17 04:44:09 | 詩集・瑠璃の籠

苦いことをしている自分が
おなかのすみにわだかまって
始終痛い
始終痛い

ぶすぶすと嫉妬に燃えて
魂をあぶられる
始終苦しい
始終苦しい

陰に隠れて
馬鹿なことをするのは
自分がつらいからだ
馬鹿なことばかりしている
自分が

ああいつまで
こんなことに悩まなければいけない
自分など嫌だと言って
逃げ切ることができれば
楽になるのか

馬鹿者よ
馬鹿者よ
偽りの自分を
花で飾ってごまかしても
おまえは逃げられはしない

永遠の矛盾の
回転の中で
魂がすり減っていく音に
おびえながら
ざらついた嘘の舌の中に
沈んでいく

馬鹿者よ
自分から逃げている限り
その苦しみは
終わらない



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カノープス・82

2023-04-16 04:51:00 | 詩集・瑠璃の籠

きれいな人間になりたくて
嘘を自分に塗りたくった

きれいな人間になるために
すべてを盗んで
自分にかぶせた

美しい顔
長い脚
つややかな髪
甘い声
欲しいものすべて盗んで
自分にくっつけた

でも
いやらしいことをした心が
蛇のように
目から出てきて
自分が醜くゆがんでゆく

どんなに美しく偽っても
それだけで偽物とわかる
偽物は美しくない
それは自分さえよければ
人のことなどどうでもいいという
心だからだ

明るい心で
神の前に出ることはできない
嘘に絡んだ自分を抱えて
こそこそと闇に逃げてゆく
偽物よ
かわいそうに
おまえは落ちてゆく

愛よりも嘘を選んだ
醜い心を
神に憎まれ
永遠の虚無の彼方へと
落ちてゆく



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ミネラウヴァ・54

2023-04-15 05:19:50 | 詩集・瑠璃の籠

いい加減にしなさい
いつまですねているつもりなのだ

神はおまえを
それはすばらしいものに
創ってくださったのに
それを嫌がって
他のものになりたがるのは
馬鹿のすることぞ

こんな馬鹿な自分など嫌だと
人のものを盗んで
自分にくっつけ
みょうちきりんなものになっている
その馬鹿がいつになったらわかるのか

馬鹿が嫌だからと
馬鹿ばかりやって
一層馬鹿になる
その悪循環に溺れている
自分の苦しさにまだ気づかないのか
馬鹿者め

もうやめよ
馬鹿は一切やめて
本当の自分に戻るのだ
逃げることはできない自分を
まっすぐに受け止めて
まじめに生きていくのだ
そうすればおまえは
美しいものになれる

神が創ってくださった
そのままの
すばらしい自分自身に
なることができる



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ルナ・73

2023-04-14 05:03:29 | 詩集・瑠璃の籠

ああ
吸い込まれていきたいほど
空が青い

大空が
愛に濡れている
神が
わたしたちを
愛してくださっているのだ

ああ神様
なぜそんなに
わたしたちを
愛してくださるのですか

わたしたちはまだ
こんなに小さいのに
迷いのきぬを
足にひっかけて
時につまずいてしまうほど
愚かなのに

たまらない
泣き出してしまいたいほど
いとおしい
ああ神様
愛しています
愛しています

愛しています



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プルケリマ・31

2023-04-13 05:01:03 | 詩集・瑠璃の籠

赤いゆりかごの中に
二匹の蝶を載せて
幽霊の住む家に
運びました

裏と表に
光と影に
嘘と真に
二つに割れた蝶は
そこでゆっくりと
死んでゆくのです

澄んだ青空の下
花咲く野の上を
夢を追いかけて飛んでいた
何も知らなかった頃の自分を
なつかしみながら

ああ
二匹の蝶は
本当は一匹だったのです
愛の神を裏切り
花ではなく
人の血を吸って生きたとき
自分が真っ二つに
割れてしまったのです

悲しみの空に
永遠の金の花の
幻を見ながら
自分は一体誰だったのかと
いぶかりながら

蝶は
暗い死の中に
溶けてゆくのです



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スコルピウス・31

2023-04-12 05:31:30 | 詩集・瑠璃の籠

山と積んだ
罪のすべてを
愛で耕せ

自分がつらいばかりに
愛を愚弄し
この世に糞をまき散らしてきた
人間の罪は
海のように深く
山のように高い

だが絶望するでない
逃げることはできない自分を
正しく背負い
人が愛に光るとき
それは果てしない冒険の旅に誘う
大いなる風景になるのだ

糞の山も
糞の海も
すべて清めていける
自分のすばらしい力が
全身にみなぎってくるだろう

神は人を
すばらしいものに創った
愛だけで
すべてをやってゆける
美しいものに創った
それを信じよ

おまえには
それができるのだ
糞で汚してしまった
地球を清めることが
できるのだ

愛で
すべてを耕せ
世界中に愛の種を振りまき
すばらしい愛の園を
造り上げるのだ



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スピカ・77

2023-04-11 05:07:08 | 詩集・瑠璃の籠

天使の顔を盗んで
自分を美人にしている女は
みんな人間を落ちます
それは
あまりにも恥ずかしい
愚か者の罪なのです

天使がなぜ
あのように美しいか
それは人類を救うために
命を張った人生を
何百度とやってきたからなのです
人類のために
美しい愛を
ずっと投げうってきたからなのです

それを
馬鹿な女は
平気で横から盗む
未だわがままを抑える勉強も
できていないうちから
高すぎる愛の姿を盗む
そしてそれで
すべてを自分の思い通りに
しようとする

それは愛に対する
大きな侮辱であり
反逆です

馬鹿な女は
天使の顔を盗むことによって
大いなる愛に対する
とてつもない裏切りをやっているのです

ゆえに馬鹿な女は
すべて人間を落ちます
愛を裏切った馬鹿者として
うす寒い虚無の荒野へと追いやられ
そこで永遠に
自分だけを抱きしめて
突っ立っていなければならないのです



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