あいよっこの旅ログ:::Part2:::

「女性のひとり旅は冒険の始まり!」

対馬・壱岐  防人の島・聖地の島 ②

2018-09-29 19:25:02 | 対馬・壱岐  防人の島・聖地の島 

            写真:2018/6/34~28 「対馬・壱岐」

            写真上:「万松院」対馬藩主宗家の墓所 樹木に囲まれ眠る

 

  「対馬には韓国観光客が大勢押し寄せる」といった報道は多いです。実際対馬は福岡県博多港までは132kmなのに韓国までは約50kmとかなり近く、「国境の島」とも呼ばれます。島の大きさは南北82km、東西18km、面積約708㎢は佐渡島・奄美大島に次ぐ広さで、なんと淡路島より広いのですね! 平成15年に島内全域が合併し長崎県対馬市となりました。

 

 こうした地勢から古来、対馬・壱岐は大陸・朝鮮半島との外交の拠点となり賑わいました。最も栄えた黄金期は、江戸元禄期に歴代藩主である宗氏の宗義真(そうよしざね)の時代で、彼は朝鮮貿易によって莫大な利益を得て、大規模公共事業を行うなど「西の長者」と称されました。

 

 江戸徳川幕府は秀吉の朝鮮侵略による両国の関係修復のために「朝鮮通信使」による交流を始めましたが、江戸までの往復は困難だったので、対馬において宗氏に対朝鮮外交を一任しました。対馬藩は朝鮮半島に10万坪の外交通商施設「倭館」(わかん)を設置し、対馬藩士400~500人が滞在していたそうです。現在の釜山市は対馬の人々がつくった草梁(チョリャン)の町から発展したといいます。やはり強い結びつきがあったのですね~。

 

 厳原港に近い「万松院(ばんしょういん)」は宗家の菩提寺で、歴代藩主のお墓が整然と並び、「日本三大墓所」のひとつです。山門は1615年(源和元年)に建造された対馬最古の建造物で、樹齢1000年の大杉(長崎県指定天然記念物)が宗家のお墓を見守っています。

 

 こうした「朝鮮通信使」による外交をはじめ、大陸・朝鮮半島との交流歴史や成果が、「国境の島 壱岐・対馬・五島~古代からの架け橋」として平成27年、第1号の「日本遺産」に認定されました。


 しかし人々の行き来、文化や伝統をつなぐ重要な道筋であることは反面、大陸・朝鮮半島の国々とのなわばり争いの最先端、つまり「戦いの島」であり、国を守る「防人の島」という面も持ちます。両島には戦いのための城跡や砲台の跡といった遺跡も数多く残ります。

 

 この砲台遺跡を「対馬要塞(つしまようさい)」と称し、ウォーキングルートとして整備しています。砲台跡は明治時代の18基、昭和時代の13基など全島に31基が残っています。当時の建造技術や豊かな知識に思いをはせながら砲台巡りをするのも興味深いですね。

      *** 続く ***

 

  「万松院」の別名ともなっている「百雁木(ひゃくがんぎ)」

  幽玄な雰囲気の石段が美しい

    樹齢1000年ともいわれる大杉。塀のためか?幹が角ばっている

 

  「韓国展望所」韓国の古代建築様式で作られている。

  やはり北部のこのあたりには韓国からの観光客が多いようです

  「三宇田浜(みうたはま)海水浴場」対島では珍しい白砂の美しい浜。

   韓国語が多く聞こえます

    上下:侵蝕された面白い小島もあり興味しんしん

    写真下:「烏帽子岳(えぼしだけ)展望台」「浅茅(あそう)湾」

        リアス式海岸とまるっぽい島々が美しい。

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対馬・壱岐  防人の島・聖地の島 ①

2018-09-23 20:35:14 | 対馬・壱岐  防人の島・聖地の島 

  写真:2018/6/24~28  「対馬・壱岐  防人の島・聖地の島  」

  写真上: 「和多都美(わたつみ)神社」  豊玉姫命(とよたまひめ)と「海彦山彦神話」の彦火々出見尊(ひこほほでみのみこと)  を祭神とする海宮。海中に伸びる鳥居は島民と海の強いつながりを感じる。

 

 

 「わっ、ANAマイルの期限が近い、どこに行こうかな?」 選んだのはこれまで何度も行きたかったのに、なぜかご縁のなかった「対馬・壱岐」です。そもそも島めぐりは船か飛行機なのでプランやコースも複雑になり、費用も割高になりがち。さらに対馬島には「韓国観光客が多くホテルなどがうるさい」などといった噂があり、やや腰が引けていました。

 

 今回、やっぱ行きた~い!、と思ったのはもちろん「2017/2月に偶然撮影されたカワウソ映像」です。二ホンカワウソが昭和54年に高知県須崎市で最後に確認されてから、なんと38年ぶり。「生き残っていたのか?そうであってほしい」驚きと期待で日本中が大コーフンでしたね。

 

 「対馬のカワウソ、少なくとも3匹 韓国から漂着か」(2018/5/28  朝日新聞デジタル 川村剛志)によると「環境省がフンに含まれるDNAを解析したところ、少なくともオス2匹、メス1匹のユーラシアカワウソが生存しているもよう」という。ニホンカワウソではなかったのはちょっと残念だけど、対馬の自然は相当良い形で残っているのだなあ、と旅心をかきたてられました。

 

 さてANA421は福岡空港にAM9:15着で、博多発ジェットフォイル「対馬・厳原(いずはら)港行」はAM10:30なので、充分時間はあります。でももし飛行機が遅れたら?とか、知らない大都市でうろうろしていたら?など心配です。時刻表をながめていて「そうだ、深夜00:05発のフェリーに乗ろう!料金も安いし、朝一番から観光を始められる」と思いつきました。ちなみにジェットフォイル¥6680、フェリー2等¥3660、2等指定席¥4480、あいよっこは寝る場所を確保したかったので指定にしました。

 

 福岡市内を1日レンタカーで巡り、博多港近くのスーパー銭湯に入って、深夜の連絡船に乗るのもなにげに演歌風?で良かったよ~♪♪ だけどフェリー待合所は予想に反して大勢の人たちがっ。ネット情報では「もしかしてひとりだけ?」と期待したのに、指定席は満員!、8人部屋にやっと1人もぐりこんだのは想定外でした。

 

 この深夜フェリーの良いところは、対馬・厳原港に5時ごろ到着したあと、希望者は7時まで船内でゆっくりできることです。対馬でのレンタカーは朝7時からだったので、これは嬉しかったわ~。 

                          

「対馬・壱岐 旅の概要」

6/24(日)     ANA421 伊丹空港8:00―福岡空港9:15

       一日レンタカーで福岡市内観光。

6/25(月)     九州郵船フェリー 博多港00:05―対島・厳原港4:45

       レンタカーで島内観光 まずは北部方面へ

       宿泊:島南部「美女塚」 

6/26(火)     島内南部中心に観光後、フェリーで対島・巌原港15:25―壱岐・郷ノ浦港

       (ごうのうらこう) ※フェリーや高速船により各島の港が違うので注意!

       宿泊:港から近い壱岐マリーナホテル

6/27(水)     8:00 ホテルにレンタカーを配車してもらう

        ※一番行きたかった「辰の島クルーズ」が雨模様や日程の都合でかなわず                          ざんね~ん。 宿泊:島内唯一の温泉「湯の本温泉」

6/28(木)     壱岐島内観光後、ジェットフォイルで芦辺港14:25―博多港15:30

       ANA428 福岡空港17:30―伊丹空港18:40

 

       フェリーのラウンジを使えるのも魅力。ここは空いていた。

 「万関橋(まんぜきばし)」1901日本海軍が戦艦の通路として造った人工瀬戸にかかる

 赤い橋から、瀬戸を走る船。

   満開のねむの花。かなり濃い赤・ピンクだね。

   下はクローズアップ

 

  「和多都美(わたつみ)神社」根がむきだしのマツも神木

    普通のシオカラトンボ(と思うけど)しっぽになにか模様が

   「野生生物保護センター」が、あああ定休日。つしまヤマネコに出会いたかった~

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