あいよっこの旅ログ:::Part2:::

「女性のひとり旅は冒険の始まり!」

グスクの城壁はスカートのフリル

2008-01-29 18:36:55 | あいよっこの島々模様

 

  沖縄のグスク(城)といえば?のランキングで見事一位を獲得しているのが「中城城(なかぐすくじょう)」。余談ですが、始めの城は「グスク」で、後ろは「じょう」、と読むのは沖縄の人にとってもややこしくないのでしょうか? なかぐすく、は地名でもあるので、なかぐすく地域にあるお城、ということなのでしょうか?どちらにしても重なり合ってややこしいです。

   写真:フリルのように曲線が美しい城壁。

     どこに鳥さんがいるでしょう?

 

 首里城と同程度の規模を誇り、城壁・遺構の保存状態が最も良い城址ですが、「ボランティアガイドの案内がとても熱心で、琉球王朝のノロさん(祭祀を司る女性神人)の話が興味深かった」という噂を聞き、これは行かなくてはと思いました。ところが人出が少ないオフシーズン、観光客は少なくのんびり廻れますが、ガイドさんの姿も当然ながら見えませんでした。

<o:p></o:p> 

 駐車場から登っていくとまず目に入るのが広大な野原。12月というのにたんぽぽなどの草花が咲き、綿毛が風に舞っています。その先に見えるのが前回のブログに掲載した三の郭(くるわ)の写真。このカーブが美しい石積みは「あいかた積み(亀甲乱れ積み)」と呼ばれ、最も高度な石積み技法なのです。城内にはそのほかに2種類の石積み技法があります。最も素朴な「野面(のづら)積み」は、南の郭(聖所)にあり、石をそのまま積み上げた古来からのもので、「布積み(豆腐積み)」は四角に切った石を積み上げる技法で、アーチの門もこれです。

<o:p></o:p> 

 そのアーチ門は三の郭の右手にあります。入り口と思ってしまいますが、実は裏口で、駐車場からの道は城の裏門から入ることになります。この裏口と反対側の西側にある正門をつないだ部分が通路の役目ともなり、通路の南側(左手)に「三の郭→二の郭→一の郭→南の郭」と並んでいる構造です。

<o:p></o:p> 

 写真:。ペリー提督とその一行の探検隊が1853年に来島し、現地調査を行いました。中城城跡について「要塞の資材は石灰岩であり、その石造建築は非常に注意深く刻まれ、つなぎ合わされ、漆喰もセメントも何も用いていない」と賞賛、このアーチ門は「エジプト式」と言ったそうです。

<o:p></o:p> 

 門を入ると「夫婦井戸(ミートウガー)」と呼ばれる2つの井戸があります。お城の内部に水を確保しているのは大変珍しいそうで、戦に備えて万全を期したのでしょうか。<o:p></o:p>

これら裏門に近い場所と、二の郭より正門に近いところでは城壁の構造などが違っているようで、増築されたと考えられます。後からの増築部分を作ったのが名築城家の護佐丸(ごさまる)と言われ、彼は座喜味城を作ったことでも知られています。<o:p></o:p>

 あいよっこが最初にグスクを見たのが読谷にあるこの座喜味城。アーチの入り口の西洋風な雰囲気と、城壁の「まるで女性のスカートのフリル」のような曲線に驚きと感動を覚えたことを思い出しました。今でも自分の中のナンバーワンは座喜味城なのです。同じ人の手によるものと知りな~~るほど!

 

<o:p></o:p>

 さて中城城の城内は修復作業などで大型クレーン車、ショベルカー、ダンプなどがうなりをあげていました。それもあって、さらに先の正門近くの「南の郭」に、聖地である御嶽(うたき:拝所)があることを見逃してしまいました。残念!ざんねん!もっと良くパンフレットを読むべきだったあ。

 

<o:p>写真:アーチ型に切り取った内部の景色が一枚の絵のように美しく、石つくり門の陰影が縁を装飾しているようです。</o:p>

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「沖縄本島もほんとうに大好き!」

2008-01-26 17:31:36 | あいよっこの島々模様

               

               写真:世界遺産のグスク群のひとつ「中城(なかぐすく)城址」

           の三の郭。城壁の曲線が美しい。でも工事や遺跡発掘でしばらく

           落着かないようです。

 

   帰りの高速船は上原港を3:20発です。お天気が下り坂なので波が高いのか、ときおり船底をダアーンと打つ衝撃を感じます。この様子で波が高いときは欠航になるのも納得です。港を出てかなり長い間、右手には島影が続き見飽きることがありません。西表島、新城島、小浜島、嘉弥真島、黒島、竹富島・・・、遠くや近くの島々がグレーの濃淡で重なり合って見えます。「幻の島」という島もあるのですよ。どんなんかなあ~?<o:p></o:p>

 石垣島に到着後、飛行機の時間までしばらくあったので、あやぱにモールでお買い物をして3Fで「エビフライ定食」を食べました。うーむお値段は安めですがいわゆるフツーかな。そして美崎センター通りの新星堂書店へ。ここには沖縄地域関連、特に八重山諸島関連の本がたくさん揃っています。見ると欲しくなりますが、旅で本を買うのはその後が大変なので小2冊程度にしました。<o:p></o:p>

 

 

 さて沖縄本島での宿泊はおもろまちのホテルです。せっかくなので本島で2泊することにしたのです。なにがせっかくなのかとお聞きですか?まあ単に本島も好きだからちょっと寄りたかった、という程度なのですが・・・。

<o:p></o:p> 

 東急イン那覇新都心おもろまちでは「その日のエアーチケット半券があるとお得キャンペーン」をしていて、シングル5000円足らずでした。こんなキャンペーンとかが大好きなあいよっこなのです。すぐ目の前に那覇メインプレイス(サンエーショッピングセンター)がありとても便利だし、レンタカーも「DFS(ギャラリア・沖縄)店渡し」だと都合が良いのです。しか~~し良いことばかりではありません。次の日の<st1:MSNCTYST Address="本部町" AddressList="47:本部町;" w:st="on">本部町</st1:MSNCTYST>のA民宿はこれまでの旅で最も当惑、困惑を隠せないところだったのです。この話はまたのちほど。<o:p></o:p>

 

 写真:中城の石つくりのアーチ型門。通り抜けた後、振り返って撮影。つわぶきも真っ盛りでした。

 

 

 本島に最初に来たのはもう15年以上も前、それからたしか10回は来ている程のファンというかフリーク(freak:取り付かれたように夢中になっている人ですって)といえるでしょう。なぜなのかなと考えると、やはりなんといっても「海」! それも北の太平洋とか日本海とかではなく、いろんなものがわいわいがやがやと泳いでいる海が好きです。そしてさらに本土とは違う食や文化や風土だと思います。どうしてこんなに惹かれるのかわからないほど、興味や関心を持ってしまうのです。<o:p></o:p>

 江原某さんに見てもらったらきっと「ご先祖は魚、それも沖縄の海の」と言われるかな?(だれでもそうか?)間違っても中世英国のなんとか、ではないでしょう。話はそれますが、今「実際は生きている人を、霊視して遺言を言った」とかで問題になっていますね。ほんとうのところどうなんでしょう。

<o:p> </o:p>

<o:p>  写真:瀬底大橋を渡って瀬底島に。</o:p>

<o:p>     花の名前がわかりませんが、ピンク色が鮮やか。</o:p>

<o:p></o:p> 

霊媒とか霊視とかをあなたはどう考えますか?あいよっこはいわゆる「唯物的教育」の影響を受けているので、科学的な考え方が強いと自分では思っているのです。でも写真については不思議な現象を何度か経験しています。そんなことから「人間の視力や見る能力には限界があるし、目には見えないからといって存在しないわけではない」と考えるようになりました。今回の旅でも「心霊写真」と呼ばれる「オーブ」という丸い光の玉が映りました。単に空気中のごみや水滴などにフラッシュが反応したもの、といわれますが、それが映りこむ場所というのは、やはり特別な場所という感じがします。掲載するべきかどうかと思っているところです。<o:p></o:p>

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「さようなら西表島、さようなら目ぇーちゃん」

2008-01-23 23:49:47 | あいよっこの島々模様

 

    

    首を傾けるしぐさがとっても可愛い、ちょっと目が離れ気味?の目ぇーちゃん。<o:p></o:p>

 

西表には空港がないので島外との連絡はもっぱら高速船とフェリーが担っています。今回あいよっこは西部の入り口である上原港と石垣島を往復しました。<o:p></o:p>

八重山観光フェリーのサザンイーグル号が石垣島の離島桟橋に到着すると、船からは人に混じって犬も降りて来ました。なんの号令もことばもなく、たくさんの荷物がリレー形式で黙々と手早く積み込まれていきます。そして上原港でフェリーを降りると、船会社の連絡バスが目的地まで送迎してくれるのです。人の往来や物資の運搬など、人々にとって船の存在感の大きさを実感した旅でした。<o:p></o:p>

 

 

  島を去る日、最初に会ったヤギの「目ぇーちゃん」を偶然見かけました。小雨のなか、男の人に紐を引かれて道路わきを歩いていたのです。普通の40代くらいのおじさんでした。お家に帰るのかな?目ぇちゃーーん、さようならーー!今度来た時も会えるといいな。<o:p></o:p>

 

 

 

 

 

 

   旅に出る時あなたは何を期待しますか? 土地の美味しい料理を食べたい、特産品を味わってみたい、珍しい動植物を見たい、美しい景色を堪能したい、新鮮な空気やマイナスイオンをたっぷり吸いたい、自然のなかで癒されたい・・・。たくさんあると思います。<o:p></o:p>

食欲や好奇心も手伝って、なんでも貪欲に吸収したい、貰いたい、取り入れたいと求め勝ちです。でも最近、本当は自分の中に溜まったものを捨てること、垢のようなものを洗い出すことがまず先に大切なのでは、と思うようになりました。身体に滞っている物質的なものはもちろん、心のなかの悪い気もなくして、風を通りやすくすること、新陳代謝を良くすることです。これこそがまさにデトックス(解毒:detoxification)。こちらがからっぽになってはじめて、新しい新鮮な風が入ってくるような気がするのです。

<o:p></o:p> 

島の言い伝えに「海は体の中の悪い気をとってくれる。山は体の中にいい気を入れてくれる」というのがあるそうです。今回は海の中に入ることはできませんでしたが、そういわれると「ほんとにそうだなあ」とうなずく自分がいます。また絶対来たいな。

 

 

     西表の川は河口から8-10Km近くまで満干潮の影響を受ける汽水域。

     ヒルギ類が茂り魚も豊富。

 

     次回からは2007/12/13-14の沖縄本島での旅ログが始まります。<o:p></o:p>

<o:p></o:p>
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「ついに道路も終点に」

2008-01-20 23:49:05 | あいよっこの島々模様

        

 「星の砂」ってサンゴのかけらだと思っていました。それにしては、たとえば宮古島の砂浜のように真っ白ではないなあ、茶色だなあと。なんとそれは海藻などにくっついて生活する「甲殻虫(こうかくちゅう)」の骨格(死骸)なのだそうです。ご存知のように「幸福をもたらす」といわれ、大量に採取されたため量が減っているそうです。あいよっこはお土産で頂きましたが・・。

 写真:「星の子どもの骨が海の大蛇(フージャ)に食べられ、流れ着いた」という悲しい伝説も残っています。

 

  ちなみにサンゴのかけら(指くらいの大きさ)が集まってできたのは上原港から船で約20分の距離にあるパラス島。10年ほど前は干潮時だけ出ていましたが、最近は常に出ていて、潮や台風などで大きな影響を受けるそうです。

<o:p></o:p> 

 1本だけの主道路県道215号線を進むと仲間川の手前に「大富共同組合売店」と書いた建物がありました。外の自動販売機でさんぴん茶を買いながら「ここはなんだろう?何か売ってるみたいだけど・・・」と様子を窺っていると、買い物と終えた人が出てきました。ここはいわゆるスーパーマーケットだとわかりました。西表島にはコンビニはもちろん書店や薬局などもありません。急に薬が必要になったときなどには、どこで売っているか情報を得ておくことが大切です。<o:p></o:p>

 狭い店内ですが、生活に必要なたくさんの品物が並んでいます。雑貨や農業用の品物、またクリスマスの前だったので、ブーツやプレゼントなどもありました。前述した西表ファンのT夫妻のお勧めは、強くてたっぷり入るエコバッグ。「ここで買うと1200円(たしか)だけど、みやげ物店では2000円くらいする」と話していました。もうひとつは内容量がたっぷりのお弁当。1つ買ってバードウオッチングなどをしながら散策して、お昼に2人で食べるのだそうです。<o:p></o:p>

 

  

 

 仲間川や大原港を過ぎて、豊原地区で県道215号線は終点となります。さらにとうもろこしなどが茂っている農道らしき道を進むと南風見田(ハイミダ)の浜に到着。長く伸びた遠浅の海岸は泳ぐには最適で、この日も数人が泳いでいました。今は浜の後ろ側には森しかない自然に囲まれた浜辺ですが、ちょうど仕事関係の人たちが数人来て、海岸から陸のほうを注視していました。いずれホテルとか建物とか建つのでしょうか?残念な気持ちもありますが、旅人の勝手な願望かもしれませんね。

<o:p> </o:p>

<o:p> </o:p>

<o:p> </o:p>

<o:p></o:p> 

<o:p> 写真:南風見田(ハイミダ)の浜で泳ぐ人とその脱衣発見!わかるかな?</o:p>

<o:p>冬でも南向きで波が穏やか。以前は海がめが産卵に訪れたそうですが、心無い人たちが騒いだり、卵を持ち帰ったりして</o:p>

<o:p>こなくなったそうです。</o:p>

<o:p></o:p> 

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

神様の息遣いが聞こえる場所

2008-01-18 00:29:47 | あいよっこの島々模様

 「古見のサキシマスオウの木群落」は聖なる場所、御嶽(ウガン)の裏手に広がっています。ここは神様を祭り、お祈りする空間なので、入るときには手を合わせてお参りすることが大切なのです。一般に地図や標識には「神社」と記名されたりしますが、本州地域での神社とは、その外観は全く異なっています。通常神社のイメージというと、立派なところでは朱塗りの御殿のような木造建築に、格子窓から覗く薄暗い内部には狐やおびただしい紙類や鏡様のものとかあって、「ああこれが神様なんだな」とありがたい気持ちになったりするのですが・・・。

  

写真:古見の御嶽(ウガン)は道路からすぐのところに木の小さな鳥居があり、それに続いて参道がある。

 

 

御嶽(ウガン)は写真にあるように全くシンプルなつくりで、中にもごく簡単な香炉とか器類があるだけのようです。一番驚くのは後ろがそのまま見えること。つまり壁に大きな窓(?といってもガラスなど入っていませんよ)が開いて、通り抜けになっているのです。とても開放的な雰囲気です。星砂の浜近くでは「住吉神社」という標識に誘われて、寄ってみました。細い坂道を登りきったところに、古見よりやや小さく、やはり似た構造の石造りの拝殿がありました。

  

「何度も台風や洪水に襲われる」という話に、風通りが良く、水はけが良いことは大切な条件かもしれないと思いました。でもそのほかにも神様に対する考え方やお迎えする方法、またお祈りの仕方など、たぶん違いがあるのでしょう。中になにもないことについても、実際にお祭りをする時にはたくさんのものをお供えしたりするのかもしれません。<o:p></o:p>

<o:p> 

写真:住吉神社の拝殿もあちら側が透けて見える。

</o:p>

 

 

 

  田口ランディさんは『旅人の心得』(2007、角川文庫)の冒頭部分で、宮古島と橋続きの池間島にある「大神神社」に偶然入ってしまったことを書いています。

 「私たちは、石の鳥居をくぐって中に入った。木立の中を参道が続いている。蝶が飛んでいた。怖いほど静かだった。なんだか気持ちがざわざわする場所だった。歩いていくと、そこだけ空気が違う。ひんやりと冷たい。<o:p></o:p>

『不思議な場所ですね』<o:p></o:p>

『清々しいけれど、静か過ぎて怖いね』<o:p></o:p>

なんだかとてもあの世に近い場所のように思えた」<o:p></o:p>

 数ヵ月後に再び宮古島を訪れた時に、その場所に入ってしまったことが大変なことであったと知ります。そこは「御張水(オハルズ)御嶽(ウタキ)」という宮古界隈で一番大切な神様で、人間の魂を司(つかさど)っており、あの世に行く人とこの世に残る人を振り分けているのだというのです。「・・・だからうっかり入っていったりして、その日が神様が降りてくる日だったりすると、魂を掴まれてあの世にやられてしまうんですわ」と神人(カンカカリャー)に言われ、さっそく次の日一緒にあやまりに行くのです。そしてこのことが後に続く旅のきっかけともなるのです。<o:p></o:p>

 

島の神聖な場所はとってもシンプル・簡素だけど、神様に向かう敬虔な気持ち、信仰心の篤さ、そのほうがとっても大事なことなんだよ、と教えられるような気がします。人々の思いの強さがあるから、神様の息づかいも聞こえてくるのでしょう。<o:p></o:p>

<o:p></o:p> 

 

<o:p>写真:「西表野生生物保護センター」には珍しい生き物のパネル、資料とともに、イリオモテヤマネコの剥製も数体展示されている。</o:p>

<o:p>20世紀最大の動物学的発見といわれ、最も原始的なヤマネコといわれる。現在では100頭弱生息しているらしいが絶滅危惧種である。普通の猫と違い川を泳ぐことができる。<o:p></o:p>

</o:p>

<o:p> </o:p>

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする