お気に入り いろいろ

古いもの、新しいもの、気ままに…

高間惣七の油絵

2023-08-29 10:17:32 | 古いもの


これまでの好みとはちょっと違う絵。
一種、世紀末的な雰囲気を感じて妙に惹かれるのです。
惣七(1889-1974)は、1920年代からオウムやインコなどの鳥を描き続けた画家。
晩年は、原色を使い明るい色調の絵になっています。
この絵は、1945年前後の作品と思われます。

 (板に油絵 38×45,5センチ、額 51,5×57,5センチ)
   
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磁州窯 白地線刻魚文枕

2023-08-20 10:06:41 | 古いもの


 

水の中を気持ちよさそうに泳いでいるお魚さんの絵の見事なこと。
この上に頭をのせて眠れば、よい夢を見られそうです。
これは中国北宋時代(11世紀)に、磁州窯で焼かれた陶枕(とうちん)。
庶民の実用品でした。
白土を塗り、乾ききらないうちに竹か木で線刻し、透明釉をかけて焼かれています。
底には窯傷があります。

 (23センチ×18,3センチ、高さ7,3~9,4センチ)

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苅谷重子さんの絵

2023-08-17 11:54:17 | 新しいもの





8月中、ブリキ星常設空間のなかで、
苅谷重子さんの絵を展示しています。
苅谷さんは若い頃伊藤深水の塾にいたこともありましたが、
人に教えてもらうこともなく独学。
日々、広告紙の裏に絵を描いていた、文字通りの「絵描きさん」でした。
生涯、個展はブリキ星での二回のみです。
2008年12月23日、84歳で亡くなりました。
人とはちがう時間、江戸時代を生きていたような人でした。

(ご覧になりたい方は、申し訳ありませんが事前にご連絡くださいますようお願いします。)

コメント (3)
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林重義の油絵

2023-08-15 12:11:24 | 古いもの



郷愁をさそう裏町風景がいいです。
しみじみとした気持ちにさせられます。
キャンパス裏には「大正十三年三月 林重義 寫」と墨書きされています。
林重義(1896-1944)は、1922年11月小林和作と共に上京し、新宿 上落合に住んでいます。
この絵は「上落合風景」と思われます。
関東大震災の半年後なのに、その傷跡がないのが不思議だったのですが、
目白周辺はほとんど被害がなかったそうです。
渡欧(1928-29)以前の作品は稀少です。
額入りですが、ガラスをはずせなかったため、キャンパスだけで撮影しました。

 (キャンパスに油31,5×46センチ)
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本多錦吉郎の油絵

2023-08-13 14:00:17 | 古いもの


本多錦吉郎(1851嘉永3年-1921大正10年)が描いた油絵「南紀 潮の岬灯台」です。
明治初期に、このような迫力あるリアリズムの絵が描かれていたことが驚きです。
(同時代の高橋由一でさえ風景画は凡庸でした)
錦吉郎は1874(明治7)年、英国帰りの国沢新九郎の画塾に入り、翌年には塾頭になります。
1877(明治10)年には国沢が病死し、画塾を引き継ぐことになります。
この絵は、国沢が英国から持ち帰った画材が使われていて、油絵の発色は抜群です。
絵の中には、八角形の木製灯台が描かれています。
灯台は1878(明治11)年に石造に建て替えられているので、
描かれた時代を推定する参考になります。
おそらく、この絵は1875(明治8)年~1877(明治10)年頃に描かれたと思われます。
錦吉郎の油絵は3点しか残っていません。

 (紙に油41センチ×53センチ、額54,5センチ×66,5センチ)







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