お気に入り いろいろ

古いもの、新しいもの、気ままに…

木村荘八の初期油絵

2023-12-24 12:07:56 | 古いもの


嵐が近づいている海岸風景です。
タイトルは「波高き日」。1913年の作です。
荒削りだけれど、20歳のこのときにしか描けない魅力があります。
前年、劉生と出会ってからまだ一年余り、
1913年というこの年は、荘八(1893-1958)一生の画業のなかでも突出していて、
フォーヴ調の傑作を何点も残しています。
挿絵画家として知られた荘八ですが、
亡くなる直前に「自分の本業は油絵画家だ」という言葉を残しています。
この絵は小品ですが、ミュージアム・ピースだと思います。

 (板に油24,5×33センチ、額41×49,5センチ)
  <売約済みになりました>
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山脇信徳の油絵

2023-12-22 13:41:40 | 古いもの


この絵は、山脇信徳(1886-1952)の滞欧作。1927年、渡仏して二年目、イギリス、ベルギーを旅行した時の作と思われます。
夕闇が刻々と深まっていく川辺の風景です。この独得の色彩感覚は、若き日、日本のモネと呼ばれていた信徳を彷彿とさせます。
信徳は、東京美術学校在学中に「停車場の朝」(戦災で焼失)を発表しました。高村光太郎が最初に注目。バーナード・リーチは「モネの絵と並べても恥ずかしくない」と絶賛。柳宗悦は「革命の画家」と呼びました。
一方、批判を展開する人たちもいて、大論争となりました。
信徳は、晩年までも含めると多くの作品を残しているのですが、ほとん市場にでてこない画家です。
  
 (板に油23,5×33センチ、額37×46センチ)
<売約済みになりました>
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青貝騎馬仙人香合

2023-12-20 11:30:10 | 古いもの


香合は使う機会のないものですが、出来のよいものは見ているだけで楽しめます。
これは、明時代の唐物香合です。人物と馬の造形が見事ですね。
アワビ等の反射光の強い薄貝を用いた螺鈿の輝きには、見とれてしまいます。
側面は古風で、元時代の螺鈿花文と同じです。
これ、もっと古いかも? と妄想したくなる逸品です。
蓋の縁部にわずかに漆の剥離があります。
保存箱が付きます。

 (径5,3センチ、高さ2,3センチ)
  価格はお問い合わせください。
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スマトラ出土の金銅仏

2023-12-17 11:59:25 | 古いもの



この如来像は、インドネシアで出土する金銅仏では最も古いもののひとつ。
7世紀にさかのぼるものです。
古風な姿形、静かな佇まいがいいですね。
細面のやさしいお顔、右手は下にして腰に添え、左手は法衣をつかんでいるように見えます。
このスタイルは初見です。
インドの(どの地域かはわかりませんが)強い影響のもとに製作されたか、
あるいはスマトラの地に持ち込まれたものかと思われます。
全体に鍍金が残っていて、ざらついた状態です。
欠損はありませんが、首に修理があります。

 (高さ14センチ)
 価格はお問い合わせください。
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うなぎとり

2023-12-15 11:33:36 | 古いもの


うなぎとりを“発見”したのは、古道具坂田の坂田和實さん。
坂田さんが韓国の仕入れから帰ったので、早速お店を訪れ、
そのときに見たのが里帰り品のうなぎとり。
造形のおもしろさに惹かれて、即購入しました。
「何故韓国にあったのか不思議だね」との話になりましたが、
戦前の日本占領時代に持ち込まれたものだろうという結論に落ち着きました。
その後、あっという間に多くの業者さんが扱うようになりました。
若い頃の話です。

写真のうなぎとりは、15年ぐらい前に、
仙台の古道具屋「紫山」の小野さんから譲ってもらったものです。
私のなかでは、ベストのうなぎとり。
狭い空間で窮屈そうですが、我が家の「お宝」です。





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