Don't Kill the Earth

地球環境を愛する平凡な一市民が、つれづれなるままに環境問題や日常生活のあれやこれやを綴ったブログです

世襲と差別と薩長思考

2022年08月03日 06時30分49秒 | Weblog
安倍氏国葬「時代を逆行する恐怖感じる」 研究者が警鐘鳴らす理由
 「宮間さんによると、国葬の原形は、1878年に不平士族に暗殺された大久保利通の国葬に準ずる葬儀にさかのぼる。当時、明治政府は盤石ではなく、天皇の名の下に国家を挙げて哀悼することで、反対勢力をけん制する政治的意図があったという。大久保の葬列は東京の市街を通り、大衆に対して開かれた形、つまり見せつけるように行われた。

 国葬の原型は、明治時代の藩閥政治にあるようだ。
 宮間さんの説によれば、薩長の藩士たちが、「俺たちが日本を牛耳っているんだ」ということを見せつけるために考え付いたものということのようだ。
 そういえば、今回の「国葬」のニュースを聞いて、私などは、「また”長州的”な動きが出たな」と感じた。
 なぜなら、「国葬」には、長州藩士による「招魂社」と似た思考が垣間見えるからである(カイシャ人類学(20))。
 おおざっぱに言うと、「国葬」は”薩摩的”な思考の、「招魂社」は”長州的”な思考のあらわれと見るわけだ。
 しかも、現在の世襲議員体制は、明治時代の薩長藩閥政治の負の遺産のもとにある。

『世襲議員という巨大な差別』苫米地英人著(サイゾー刊) Kindle版 Kindle Unlimited 読み放題対応
 「いまの国会に民主主義はありません。
 なぜなら、三親等内に国会議員を持つ現職議員は2021年8月10日現在で全国会議員の約28%にものぼっているからです。
 さらに言えば、首相もこの数十年間、ほぼ世襲議員です。宮澤喜一氏、橋本龍太郎氏、小渕恵三氏、小泉純一郎氏、安倍晋三氏、福田康夫氏、麻生太郎氏らは全員世襲議員です。世襲でないのは菅義偉など数名です。


 薄いブックレットだが、アマゾンのレビューのとおり、「差別」と「世襲」の関係を分かりやすく説き起こしており、非常に参考になる。
 今回の「国葬」は、世襲議員たち(と某広告代理店など)が、「俺たちが日本を牛耳っているんだ」ということを見せつけるためのセレモニーとなる可能性は、十分にあるのである。
コメント
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