Don't Kill the Earth

地球環境を愛する平凡な一市民が、つれづれなるままに環境問題や日常生活のあれやこれやを綴ったブログです

ダンスと陶酔

2024年05月15日 06時30分00秒 | Weblog
バッハ/マルチェロ:協奏曲 ニ短調 BWV 974
リスト:詩的で宗教的な調べ S.173 より 孤独の中の神の祝福
シューベルト:即興曲 第3番 D 899 Op.90-3 変ト長調
リスト:ハンガリー狂詩曲 第2番 S.244/2 嬰ハ短調
リスト:巡礼の年 第2年「イタリア」より 「ダンテを読んで-ソナタ風幻想曲」 S.161/R.10-7
ショパン:アンダンテ・スピアナートと華麗な大ポロネーズ 変ホ長調 Op.22


 先週土曜日の都響のコンサートが急な体調不良でキャンセルとなっていたため(【急告】出演者及び曲目変更のお知らせ(2024年5月11日(土)第998回定期演奏会Cシリーズ))、今日の開催を危ぶんでいたのだが、事前に電話で問い合わせたところ、「予定通り開催されます」という回答で安心した。
 チラシには、
 「名門ワーナーから2枚のCDをリリースする”シンデレラ・ガール”
という比較的おとなし目のキャッチコピーの下に、いかにも「武蔵野」らしく、
 「東京公演は5300円、武蔵野は2250円(友の会) 今回も超激安の武蔵野料金!
という殺し文句があり、これに私は飛びついた。
 その一方で、会場では5/15の東京公演(浜離宮朝日ホール、5300円)のチラシが平然と配布されており、目を疑った。
 さて、経歴から明らかなとおり、マリアム・バタシヴィリは、典型的な「リスト弾き」であり、今回の選曲もリスト作品が3曲=半分を占めている。
 だが、どうやら彼女はショパンも好きなようで、それは見ていてすぐ分かった。
 ショパンを弾き始めた瞬間、ピアノを弾きながら踊り出したからである。
 ここで気付いたのは、ショパンはダンス要素が強い(ダンサブルな曲が多い)のに対し、リストはそうではなく、陶酔的ではあるがダンサブルでない曲が多いということである。
 分かりやすいのは2曲目の「詩的で宗教的な調べ S.173 より 孤独の中の神の祝福」だろう。
 パンフレットには「絶えず分散和音を奏しながら情緒あふれるメロディを歌い、徐々に高揚していく」とあるが、要するに陶酔(あるいは眠り?)を誘う音楽で、体を動かしたくなるようなメロディではないのである。
 もっとも、リスト作品にも、4曲目の「ハンガリー狂詩曲 第2番 S.244/2 嬰ハ短調」のようなダンサブルな曲はあるわけで、ただこの場合、「陶酔」の要素は希薄化している。
 つまり、「ダンス」と「陶酔」はなかなか両立しないのである。

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