Don't Kill the Earth

地球環境を愛する平凡な一市民が、つれづれなるままに環境問題や日常生活のあれやこれやを綴ったブログです

自由生活

2022年07月31日 06時30分44秒 | Weblog
自我論集 ジークムント・フロイト 著 , 竹田 青嗣 翻訳 , 中山 元 翻訳
 「生命は、発展のすべての迂回路を経ながら、生命体がかつて捨て去った状態に復帰しようと努力しているに違いない。」(p162)

 ヘッケルの反復説(個体発生は系統発生を反復する(E.ヘッケル1866年))の裏返しのような発想だが、これが「死の欲動」の考え方の基礎となっている。
 ところで、シュノーケリングをしていると、私などは、”サンゴになってみたい”と思うことがしばしばあるのだが、これもやはり「生命体がかつて捨て去った状態に復帰」する過程の一つなのかもしれない。
 というのは、サンゴは、最も原始的な生命体の一つだからである。
 中でも私が注目しているのは、「クサビライシ」である。

クサビライシの飼育方法~「芽」さえあれば増やせるサンゴ
 「クサビライシの仲間は大きくなると岩に固着せず、自由生活をおくるというユニークな特徴をもっているハードコーラルです(ずっと固着生活をおくるものもいます)。円盤や山のような形をしており、種類によって形状が異なりますが、どの種も「クサビライシ」として販売されています。名前の「クサビラ」とはキノコの古語で、その形に由来するのでしょう。

 このサンゴは、他の多くのサンゴとは違い、集団ではなく単体で生活し、自分で動いて”自由生活”をおくるそうである。
 だが、その動きは余りにゆっくりなので、私などは、せめてウミガメ程度の行動の自由をもって、”自由生活”をおくりたいと思うわけである。 
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仮面法学部

2022年07月30日 06時30分54秒 | Weblog
第14回 渋谷の午後のコンサート 〈夏を踊る〉
 「エマニュエル・シャブリエ(1841-1894)は、フランスの法律家の家庭に育ちました。幼少時より音楽の才能を発揮しましたが、両親は息子を法学部で学ばせます。卒業するとシャブリエは親の希望に従って内務省に就職しました。これで一安心。両親はそう思ったことでしょう。
 しかしシャブリエは仕事のかたわら、作曲活動を続けました。ワーグナーのオペラ『トリスタンとイゾルデ』上演に接した際、音楽こそが自分の天職であると確信し、1880年、39歳になって役所を退職し、作曲に専念すると決断します。シャブリエのことをアマチュア音楽家だと思っていた友人たちは心配したといいます。
」(公演パンフレットより)

シューマン、ロベルト(1810-1856) プロフィール
 「ロベルト16才の年にその父親が亡くなり、安定した生活を願う母親の希望で法学を選択、1828年にライプツィヒ大学に入学しますが、音楽家への夢を捨て切れず、1830年に高名なピアノ教師、フリードリヒ・ヴィークに弟子入りします。作品番号1の『アベック変奏曲』が出版されたのは、同年のことです。
 
法律学校出身の役人から音楽家に転じ『白鳥の湖』など数々の名曲を生んだチャイコフスキーが生きた時代とは?
 「チャイコフスキーは法律学校を卒業後、いったん役人になりますが、音楽の道をあきらめきれなかったようです。1862年に誕生したペテルブルク音楽院でアントン・ルビンシテイン(1829~94年)に作曲を師事します。

 こうやってちょっと見ただけでも、法学部を出たクラシックの有名な作曲家は結構多い。
 音楽学校などのなかった時代の人もいれば、家族の経済状況などのために法学部に「行かされた」人もいる。 
 ”仮面浪人”にならって言えば、”仮面法学部”である。
 ・・・それにしても、日本ではこういう例が極めて少ないように思われるのは、法学部に入るや否や、「クソな競争」(法学部における犠牲強要とクソな競争)に巻き込まれてしまうからではないだろうか?
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「イエ」中毒

2022年07月29日 06時30分02秒 | Weblog
岸信介元首相に反感か 旧統一教会「日本招いた」 山上徹也容疑者が供述
 「安倍晋三元首相が奈良市で街頭演説中に銃撃され死亡した事件で、元海上自衛隊員の無職、山上徹也容疑者(41)が、恨みを抱いていたとされる宗教団体について「(海外から日本に)招き入れたのが岸信介元首相。だから安倍氏を殺した」と話していることが11日、捜査関係者への取材で分かった。

岸信介の “私邸” が統一教会の本部に…「西郷どん」と「高峰三枝子」がつないだ数奇な縁
 「「『報道1930』(BS-TBS)は、1969年の地図を元に、岸氏の自宅があった東京都渋谷区南平台の隣に『全国高校連合原理研究会』が所在することを報じています。
 さらに岸氏は、過去に『正体はわからないけど、隣に住んでいる若者たちが日曜日に賛美歌を歌っていた』『笹川(良一)君が統一教会に共鳴してこの運動の強化を念願して私に紹介した』と語っていたそうです。
 また、番組では、1958年に撮られた1枚の写真を紹介しています。そこには、南平台の瀟洒な邸宅を背景に岸氏がくつろぐかたわら、当時4歳の孫・安倍元首相らが遊ぶ姿が写っています。しかし、6年後の写真では、その邸宅が統一教会本部とされていたんです」(同)


 山上容疑者は、「岸元首相の孫だから」という理由で安倍元首相を殺害した旨述べたという。
 だが、欧米人がこれを聞くと、おそらく奇異に感じると思う。
 なぜなら、祖父と孫は別人格であるから、同じ政治家という職業に就いても、政治思想や具体的な政策はもちろん、所属政党すら違ってもおかしくないと考えるはずだからである(私も、こういう考え方のほうがまっとうだと思う。)。
 ところが、日本では、(鳩山兄弟は別として、)決して「岸元首相と安倍元首相は全く別」という発想にはならない。
 それは、「イエ」つまり職業の世襲制が社会全体を汚染していて、同じ「イエ」に属しているメンバーは一心同体(人格が同じ)であり、その思考・行動は基本的に同じとみなされるからである。
 したがって、岸元首相の行為の責任が、安倍元首相に帰せられても不思議ではないということになる。
 他方、山上容疑者は、「母親が宗教団体にのめり込んで多額の寄付をし、強い恨みがあった」と述べており、この母親は、教団に多額の寄付を行った挙句、家業である建設会社を解散(2009年)に至らしめたと報じられている。
 つまり、山上容疑者の母は、「イエ」を潰したということになる。
 そして、その恨みが、「岸=安倍」家という「イエ」に向かったという構図である。
 こうしてみると、加害者も被害者も、結局のところ、「イエ」の原理によって思考・行動しているのであり、「イエ」中毒に陥っていると思われる。
 そろそろこうした思考・行動から脱却すべきだと思うのは、私だけだろうか?
 
 
 
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乱獲

2022年07月28日 06時30分14秒 | Weblog
米原ビーチの乱獲されたカクレクマノミ
 「石垣島でシュノーケルを楽しんでいたとき。
 衝撃的なものを見てしまいました・・・
 必ず居るはずの人が居ない、このクマノミベビーはどうなるのでしょうか?
 それは誰にでもわかりますよね。


 ここ数年、沖縄の離島でシュノーケリングをするたびに、ある事実が気になっている。
 それは、「クマノミが激減した」ということである。
 上の動画からも分かるとおり、明らかに乱獲によるものと思われるが、事態はもっと深刻である。
 (石垣島ではないが、)クマノミだけでなく、「イソギンチャクも激減している」のである。
 先日、こうした現象の理由の一つが解けた。
 たまたま、あるカフェでランチを食べていたとき、店の名物だという大型水槽に、クマノミがいるもののイソギンチャクがなかったので、その理由をさりげなく店員さんに聞いてみた。
 「クマノミって、イソギンチャクがいなくても生きていけるんですか?」
 すると、店員さんは、
 「昔は海から獲ってきたんですけど、獲れなくなって・・・」
と言葉を濁した。
 
カクレクマノミとイソギンチャク消える
 「【沖永良部】知名町沖泊漁港付近に生息していたカクレクマノミとイソギンチャクが1日、採捕されていることが分かった。確認した同町サンゴ礁保全対策協議会の東進一郎会長(50)は「島の宝を盗らないで」と怒りをあらわにしている。
 「沖泊漁港付近は奄美群島国立公園の普通地域に指定されているが、海域公園地区ではないため採捕は禁止されていない。町は環境省と協議し、対応を検討している。

 どうやら、「海域公園地区」でなければ、クマノミやイソギンチャクの採取・捕獲は禁止されていないということのようだ。
 いつも思うことだが、ここでも行政・立法は、「社会問題の後追い」に終始している。
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後味の悪いニュース

2022年07月27日 06時30分10秒 | Weblog
「すごい被害、ウミガメは増えすぎ」漁業者の嘆き “久米島ウミガメ大量死” 保護と被害の狭間でー
 「今月14日、久米島町の海で少なくとも30匹のアオウミガメが瀕死や既に死んでいる状態で見つかりました。発見されたアオウミガメについては漁師の1人が「網にからまり仕方なく駆除した」という趣旨の話しており、関与を認めています。
 「定置網の漁業関係者
「僕らの場合は傷つけないようにロープで動きをとめて、また網から離れた場所で逃がすような感じです」
この定置網の漁師はウミガメが混じって捕れた場合、一匹ずつ慎重に逃がしていると話しました。

 「日本ウミガメ協議会 若月元樹 理事
「ウミガメの捕獲には特別採捕許可というのが存在し、昔は沖縄でウミガメ専門漁師とかウミガメを取り扱う飲食店とかあったのも事実。(以前は)利用と保護がうまいこといっていた動物なのかなと感じるが、最近はちょっと保護の方が強くなっている感があってそこに危険性を感じる」


 日本ウミガメ協議会の理事みずからが論点のすり替えを図っているかのような事件だが、あえて論点を絞ると、この「仕方なく」というところ、法的な言葉で言えば「補充性の要件」が満たされていたかどうかが最大の問題と思われる。
 NHKの報道によれば、問題の人物は、「ウミガメは普段は網にかかっても数匹で、外して逃がしていたが、今回は魚よりカメが多くかかってしまった。数匹は網から外して逃がしたが、ほかのカメは暴れていて網から外すのも危険を感じ、弱らせるために傷つけてしまった」と供述しているという。
 私見では、「不断は網にかかっても数匹で、外して逃がしていた」ということであるし、全部の個体が「暴れて・・・危険」というのも想像しがたいから、「補充性の要件」が満たされていないことを自白しているように思える。
 ちなみに、この「仕方なく」という言葉は、「ロシアの安全保障のために始めた。明らかにほかに方法がなかった」というプーチン大統領の言葉を思い起こさせる。
 しかも、プーチン大統領の幼少時の趣味は、「ネズミいじめ」だった(大統領の異常な愛情(3))。
 今回の件が非常に後味が悪いのは、問題の人物が、ウミガメの首付近をナイフで刺して殺す・あるいは半殺しにすることに、ある種の”快感”を感じているように見えるところなのだ。
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やるべき仕事

2022年07月26日 06時30分00秒 | Weblog
【動画】「キエフ・バレエ」が日本で公演 ダンサーたちの思い
 オレクシー・ポチョムキン「傷ついた人たちを救いたい。ポチョムキンさんは、ボランティア部隊の一員として、・・・けが人の救助や遺体の搬送にあたりました。」(4:53~)

 キエフ・バレエ団(ウクライナ国立バレエ団)のダンサーの中には、海外で踊る許可をもらっているにもかかわらず、あえて国内にとどまる人がいる。
 オレクシー・ポチョムキンさんもその一人で、ウクライナにとどまり、けが人の救助や遺体の搬送を行っているそうである。
 目の前にけが人や亡くなった人がいるのだとすれば、何はともあれ、やるべき仕事は一つである。
 「踊っている場合ではない」という状況もあるわけだ。
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甘党と癇癪もち

2022年07月25日 06時30分55秒 | Weblog
作曲家と料理のお話 第11回 (ワーグナー)
 「ワーグナーと妻コジマ(リストの娘)はスイスのトリープシェンで暮らしていました。あるパンケーキデーのこと、ワーグナーはコジマにパンケーキを買うため町へ出かけました。
 前日の月曜日は、家の人手が普段より少なく、コジマは、食事、遊戯、散歩と、子供たちにかかりきりでした。その様子を見ていたワーグナーはコジマのことを「やさしいめんどりさん」と呼んだそうです。
 普段の労をねぎらい、コジマに少しでも休んで欲しかったのかもしれません。けれど残念ながら、この日は既にパンケーキは売り切れで買うことができませんでした。仕方なくその翌日にパンケーキをポンスと一緒に味わったようです(ということはもうレントだったはずですけれど!)。


 実は、ワーグナー自身が大変な甘党だったらしい。
 野田浩資さんが二期会「パルジファル」のパンフレットに「ワーグナーの食卓」と題する解説を書いているが、それによると、彼は「甘いものには目がなく、虫歯だらけ」だったそうである。
 パンケーキなどのスイーツはもちろんのこと、主食としても、ジャガイモの団子の中にアプリコットやリンゴを甘く煮たものを詰めたり、ザワークラウトにリンゴを入れて甘酸っぱくしたものなどがお気に入りだったという。
 こうした糖質過剰の食生活だと、やはり血糖値の乱高下は避けられないだろう。
 ワーグナーは癇癪もちで有名だったが、糖質過剰による血糖値の変動の影響があったかもしれない。 
 
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準備期間10日(2)

2022年07月24日 06時30分00秒 | Weblog
舞台 パレード
 「流れるように続く共同生活は、思いがけないラストへ向かっていく…。
 あなたに見えているのは、“誰”?
 5人の若者たちのルームシェアを舞台に、良介→琴美→未来→サトル→直輝の
 それぞれの視点から、全5章で描かれる『パレード』。


 直輝役の降板が発表されたのは7月4日で、舞台の初日は7月16日だから、代役の松本慎也さんの準備期間はおそらく10日くらいだろう。
 これではまるで、「ときめく夏~東京交響楽団 with 気鋭のライジングスターズ~」と同じではないか!
 だが、彼は、舞台を走り回りながら、途切れることのない結構な長台詞をきめるという名人芸を披露してくれた。
 しかも、セリフを嚙むような場面も皆無で、役者の手本を見るようであった。
 ストーリーが面白くて脚本も良く出来ているが、特に興味深かったのは、役者さんたちが基本的に「裸足」というところ。
 例外的に靴を履く人物がいるが、「靴を履く」という日常的な行為が極めて重要な意味を持つことが、ラスト近くになってようやく判明する。
 ・・・それにしても、クラシックの世界も、演劇の世界も、代役には事欠かないということが、これで立証されたわけである、
 
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準備期間10日

2022年07月23日 06時30分45秒 | Weblog
【7/19公演再販情報】ときめく夏~東京交響楽団 WITH 気鋭のライジングスターズ~

 2021年のショパンコンクールで話題となったソン・ユトン(孫楡桐)&ラオ・ハオ(饒灝)ら中国のライジングスターズが登場するという触れ込みだったが、直前になってビザが下りないことが判明し、急遽出演者が全員日本人に変更となった。
 私の知る限り、前代未聞の出来事である。
 7/19の公演だが、このニュースがリリースされたのは7/8で、出演者の準備期間はほぼ10日だったらしい。
 にもかかわらず、素晴らしいパフォーマンスだったのは、普段からこういう舞台での演奏をイメージしているからではないかと思う。
 終演後、皆さんが晴れやかな表情だったのは、ほっとしたという気持ちが強かったからかもしれない。
・・・それにしても、運営側はもう少し何とかならなかったのだろうか?
 1997席もあるというのに、お客さんはおそらく100名くらい、いやそれ以下かもしれない。
 運営側がもっと早く変更を発表し、上手に再販を誘導していたら、こんなことにはならなかったと思うのだが・・・。
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マネジャーの役目

2022年07月22日 06時30分17秒 | Weblog
刀剣乱舞俳優・仲田博喜“電撃降板”のワケは「セリフが多くて無理」の仰天
 「俳優の仲田博喜(34)が4日、9、10日公演の「星降る街」と16~24日に開催する「パレード」を体調不良を理由に突如降板した。ところが、先月26日まで「刀剣乱舞」の舞台を終えて「パレード」の稽古に合流した仲田は事前に台本を見ておらず、セリフの多さに驚き「覚えられない」とサジを投げたのが真相だという。

 記事の真偽は分からないが、仮に事実だとすれば、そもそも仕事を引き受けたのが間違いということになる。
 「事前に台本を読まない」本人に代わって台本をチェックし、「これは彼には出来ないね」という判断を行うのがマネジャーの役目だろう。
 ところが、大手芸能プロダクションを退所してフリーになったばかりということなので、このようなマネジャーが不在であった可能性がある。
 (ちなみに、声優業界では、おそらくベテランマネジャーの退職などのために、会社が事実上解散したというケースがある。)
 仕事を引き受けるかどうかは、せめて台本を読んでからにして欲しいものだ。
 この話を聞くにつけても、「Mバタフライ」での、内野聖陽さんの怒濤のようなセリフの影には、血の滲むような努力のあることが察せられる。
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