ニューヨークの想い出

ニューヨーク生活20年間の想い出を書いていこうと思います。

565、チェルシー・パーク

2009年09月25日 | Weblog
チェルシー・ディストリクトのほぼ中央にチェルシー・パークがあります。
周りは静かな住宅街で、近所の人たちの憩いの公園です。
長女が生れた頃はウエストサイドに住んでいたので時々連れて行きました。
1歳の頃この公園で遊んでいたら年配のアメリカ人婦人が「Enjoy this time.」と微笑みながら、「今が一番良いときだから、このときを楽しみなさい」と言っていましたが、そのときはあまり気にも留めずにいました。
長女が2歳の頃ロングアイランドの一軒家に引っ越し、婦人のことはすっかり忘れていました。
それから10年後くらいに読んだ本、確か安部譲二・著の「塀の中の懲りない面々」だったと思います。
その中で若い囚人が「自分はこんなことになってしまい、親不孝者だ」と嘆くと、年老いた囚人が「若いの、嘆くことはない、人間は5歳までの愛らしさで一生分の親孝行は済んでいる。」と言う場面がありました。
言葉は正確には覚えていませんが、上のような内容でした。
これを読んだ時、チェルシー・パークで会った婦人が言っていたのは、こういう意味だったんだ、と納得しました。
ニューヨークにはセントラル・パークを始め、大小さまざまな公園が沢山ありますが「チェルシー・パーク」も思い出深い公園です。

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