ニューヨークの想い出

ニューヨーク生活20年間の想い出を書いていこうと思います。

60、自由の女神

2007年10月28日 | Weblog
ニューヨークにある自由の女神像はアメリカ合衆国独立100周年を記念してフランスより贈呈されました。(1886年10月28日完成)
自由、民主主義の象徴であるとともに、19世紀末以来絶えることなく世界各地からやってくる移民にとって、新天地の象徴ともなっています。

最近は飛行機でアメリカに入国する人が多くなりましたが、以前は大西洋を船で渡ってきました。
その人たちの目に最初に飛び込むのがニューヨーク港に立つこの像です。
その姿ははるばる船でやってきた移民たちにとって、まるで自分たちを迎えてくれる希望の女神に見えたでしょう。
これからの生活に不安を抱えた人たちに勇気を与えたことと思います。

すぐ近くにはアメリカ合衆国の入国管理センター、エリス島があります。
世界各地からアメリカンドリームを夢見て集まった移民達はまずこの島で審査を受け、 移民局をパスしてやっとアメリカ入国ということになります。
現在は「エリス島移民博物館」として当時の様子を伝えています。

自由の女神像はマンハッタンの南、ニューヨーク港に浮かぶ小さな島ベドロー島(リバティ島)に立っています。
像の高さは46.05m(152フィート)、台座部分も含めると93m(305フィート)で重さは225トンです。
右手にたいまつ(a torch)を掲げ、左手にはアメリカ独立宣言の日「1776年7月4日」をローマ数字で刻印した銘板(a tablet)を持っています。
頭にかぶっている王冠の7つの突起 (spoke) は7つの大陸の7つの海に自由が広がるという意味があります。
足元には引きちぎられた鎖と足かせがあり、女神がこれを踏みつけています。
これは弾圧、暴政からの解放を象徴しています。
1984年に世界遺産(文化遺産)に登録されました。
マンハッタンの最南端にあるバッテリー公園、またはニュージャージー州のリバティー州立公園からフェリーに乗って自由の女神像のあるリバティー島に行きます。

以前は女神像の中を171段の螺旋階段を冠部分まで登ることができ、そこにある窓からニューヨークを眺めることができました。
北側にダウンタウンの摩天楼群、東にブルックリン、クイーンズ、西にニュージャージー州が見え南には大西洋が広がっています。
しかし、アメリカ同時多発テロ以降は閉鎖されてしまい女神像の中に入ることはできません。
観光客が上がることのできるのは台座頂上部の展望台までです。
女神像内部の見学は今後も再開しない方針になっています。
台座部分はアメリカの移民の歴史の博物館になっていてます。
また、女神像建築の様子を伺うことができます。

リバティー島には何十回も行きました。
リバティー島からマンハッタンを眺めると海に浮かぶ島、または巨艦のように見えます。
南端に2基のタワー(ワールド・トレード・センター)が美しくそびえていましたが、テロによって崩壊してしまいました。
私が働いていたそのトレード・センターのオフィスからは、真南に見え、キラキラ輝く水面に浮かぶ女神像が美しく、毎日眺めていました。

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