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TEAC HA-P90SD 長期レビュー:プレーヤーを備えた高音質のDAC付きポタアン

2020年11月06日 | ヘッドホン、音響関連
試聴/エージング情報

これまではTEAC HA-P90SDを3回聴きいて、そして2007年頃で入手した
今回のレビューは当時の試聴感想となるが、購入した後でもまったく同じ感想なのでそのまま掲載する

ちなみに試聴の内訳は
1回目は2014年秋のヘッドホン祭のベータ版で
2回目の試聴はヨドバシ横浜店(2014年11月中旬)のデモイベント、その時点ではまだベータ版であるが調整があったとのことでした
3回目の試聴はポタフェス2014Winterで、スタッフの説明によると標準バージョンである
4回目~N回目、ビックカメラアウトレット池袋店で購入したので、主にヘッドホン評価用のDAP付きポタアンとして使う



TEAC HA-P50から伝承

TEACは家庭用ヘッドホンシステムでは充実した製品ラインがある
その中で、DACのUD-503/UD-301とヘッドホンアンプのHA-501...等は
私がよくお勧めする無色透明、高解像度、癖のない高い音響性能を持つシステムでもあった
以前e-earphoneでさまざまなイヤホンを聴いてみた時、イヤホンをテストする際のリファレンスシステムとしてストアのUD-501をよく使用していた。
実際にUD-301も持っていて、イヤホンとヘッドホンをテストする際にリファレンスシステムとしてよく使用していた

そしてTEACが2014年春のヘッドホン祭でHA-P50を発売したとき、いち早くプレゼン会場でそれを試聴した
HA-P50は、96KHz/24Bit形式のUSBオーディオクラス1.0入力のみをサポートし、全体的な品質は優れて癖もない
ただし、全体的な音響性能と解像度は同メーカーの据え置きシステムにはやりは劣る
ただし、音の作り方とは同じで、次のポタアンこそTEACが本当の実力を発揮すると感じていた
正にこれが手元にあるHA-P90SDである






最高なハードウェアデザインと最低なユーザーインターフェース

まずHA-P90SDは紛れなくプレーヤーであり、SDスロットを備えDSD5.6MHzネイティブ再生機能もある
そしてUSBでは ASIOと44.1/48/88.2/96/176.4/192KHz全周波数をサポート
ASIO経由のDSD5.6MHz/2.8MHz再生もをサポートする
機能面として不満はない
ヘッドホン出力はHA-P50と同じ160mW/32ohmで、日本メーカーの低インピーダンスのヘッドホンを駆動できるはず

P90SD自体はLow/Highゲイン調整可能、他のメーカーのポタアン比べてHA-P90SDはデジタルボリュームを使うことに好感
ボリューム自体は、内部オペアンプの増幅率(ゲインを制御して最終音量を決める、ボリュームのツマミは単なるエンコーダーである
デジタルボリュームを使用すると可変抵抗器によって引き起こされる歪みを回避できる
例えば極端に小さいボリュームでの左右のチャネルの音量が違うという問題も回避できる
そうではないポタアンだと、例えばSONY PHA-2でもこの問題は起きている

また、メーカーの説明では、HA-P90SDは44.1KHz/48KHzシステム専用のデュアル高精度クロックを使用している
型番ははっきりしていないが、電力補償型クォーツオシレーターを使用しているじゃないかと推測する
とにかく、正確なクロックを使うことでジッターの低減が期待できそうだ






ここまではメリットばかりだが、HA-P90SDのユーザーンターフェイスは史上最悪である
モノクロ液晶低解像度液晶で標準できる情報はMDのリモコン並み、DACなど簡単な設定しかない機器なら十分であるが
多機能のDAPとしてはとっても不十分である、今まで使っていたFiio X3のUIもかなり使い難かったがHA-P90SDはこれを超えて悲劇レベルである
まず、上、下、左、右の十字ボタンがあるが、真ん中のボタンは再生/一時停止ではない
一時停止ボタンは右側のフライホイールにあるが、フライホイールを前後にフリックすることは曲の選択ではなくメニューと設定の選択である
なにをどうやったらこのようなクソ操作ロジックになるんだ!?ソフトウェアエンジニアをクビにしろうや!
どうすればよいかわからないならせめて各メーカーのMDを真似しろうや!



ATH-AD1000PRMとの組み合わせ

P90SDの発表当日に最初に刺したのはAD1000PRMであった
あの時、ファームウェアにバグがあっただけでなく、自分のメモリカードも使えなかった
非常に厳しい条件の下で、試聴用のいくつかの曲からジャズボーカルと演奏曲を聞いた
歌声が出てきた瞬間、震懾した
背景の楽器や雰囲、ボーカルの繊細さとリアルさ、唇の形の細部まで再現されている
一番印象に残ったのは全体的な高解像度でした
その場での試聴の印象は、FOSTEX HP-A8、UD-501、Pioneer U-05などの据え置きシステムと同じグレードである
SONY ZX1、NW-Z1070、Fioo X3/X5などのポータブルプレーヤーと比較すると、明らかに音響性能が高い

もちろん、試聴局もわざと相性が良い物を選ぶに違いないだろうけど
しかし、このような制限された環境での試聴でも、P90SDは非常に性能が良いと感じた



ATH-IM03/MDR-EX1000でテスト

高出力ハイパワーDAPとポタアンは万能ではなく、イヤホンを選ぶことが良く起きる
ヘッドホンを駆動とウォークマンよりも性能が向上するが、BA型/ダイナミック型イヤホンを鳴らすと、過度のパワーで音の歪みが出ることはよくある
音がオーバーシュートし全体的な周波数バランスが低域と高域に偏り、さらに高域が刺さるようになる
ゲインをLowに設定しても改善されない場合もある、特にポタアン

予想を反して、P90SDはIM03とEX1000を繋いでもこの問題は発生しなかった
先ほどのAD1000PRMほどのインパクトではないが十分美くし音が出てきた
高域と解像度では、DAPと比べるとヘッドホン程の差が出なかった

特にEX1000はプレイヤーを選ぶイヤホンであるが
P90SDとの相性はまあまあ良く、SONY PHA-1と繋いだ感じと近い

TEAC HA-P90SDの音作り

HA-P90SDの音のチューニングは比較的バランスが取れているが
中高域にわずかな色付けがあり、全体的な音響性能/解像度が非常に高くい
DACの性能とヘッドホンアンプの質をまとめて評価すると、HA-P90SDは据え置きのUD-301と同等な表現を達成した

HA-P90SDは兄弟機のONKYODAC-HA300があるがチューニングはまったく違うものであり
DAC-HA300は一部の音響性能の引き換えに、より濃い色付けと艶、ボーカル表現重視した
その代わりに解像度、分離度とクリアさはやや失われる
純粋な音響性能と言えば、HA-P90SDの方が上である



まとめ

TEAC HA-P90USBには、高出力DAP、ポタアンとDAPの三つの役割がある
優れたハードウェア設計のおかげで、ダイナミック/BA型イヤホンおよび低インピーダンスのヘッドホンでは効果はかなり良い
ユーザーインターフェース自体はあまり便利ではないが、音楽を集中するとそこまで気にすることでもなかった
DAPとしての利用とパソコン、スマホに繋いでの再生で利用幅が広い
各メーカーは10万円超えのハイエンドプレーヤーを次々と発表している今
HA-P90SDの値段は7万円でポタアンにしては高いが、
しかし、SONY NW-ZX2などのより高価プレーヤーと比較すると手頃である
究極のDAPとしてもオフィスやノートPCに繋いで職場用システムにしてもHA-P90SDは非常に適している
実勢価格が4万円にになったら「買い」と思う



試聴用ヘッドホン、イヤホン:ATH-AD1000、ATH-AD1000PRM、MDR-Z7、ATH-IM03、MDR-EX1000

総合評価:90
ポタアンがDAPを兼ねたアイデアは素晴らしく、高解像度で高い音響性能は間違いなく価格に見合う価値がある
解像度:90
AD1000PRMで聴くと、高域が完璧に発揮され、空間感、透明感が優れている
分離度:90
AD1000PRMを聴くと、楽器/ボーカルのセパレーションは良く、Fiio X3とZ1070よりはかなり改善
インパクトさ:70
十分である
繊細さ:90
ミニ据え置きシステム(UD-301等)に匹敵するほど繊細さがある
ボーカル:90
PCMではマイルドな色付け、DSDでは軽度から中程度の色付けで、AD1000PRMではボーカルの表現力が素晴らしかった
音場構造:90
ヘッドホンによるが、立体的である
ヘッドホンアンプの質:90
10万円以下のDAPの中では最高のグレード
LINEOUTの質:テストなし
低インピーダンスヘッドホン:95
オーディオテクニカADシリーズのヘッドホンと相性が良い
高インピーダンスヘッドホン:40
HighゲインにしてもSONY MDR-Z7では推力が足りず、基本性能が発揮できない
ダイナミックイヤホン:90
MDR-EX1000では良好
BA型イヤホン:90
ATH-IM03では良好


TEAC ポータブルアンププレーヤー ハイレゾ音源対応 レッド HA-P90SD-R


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