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Musiland Monitor 02 US Dragon長期使用レビュー

2012年12月28日 | ヘッドホン、音響関連
Musiland Monitor 02 US Dragon長期使用レビュー

最近はポエムみたいな音質表現用語が飽きてしまったので
この記事はより論理的な記述でレビューしようと思う

Musiland Monitor 02 US Dragonはリアルに384KHz/32Bitを出力することができ
さらに非同期ASIO、光デジタル出力、コアキシャル出力等多彩な機能を持つDACです


箱、結構中国風が漂う

ほんまにドラゴンがいた!

Musiland謹製

内容物

本体、前面のは音量ツマミだが、無段階のデジタル式(正確に言えばVolと呼べない)

前面に、RCA出力とヘッドホンジャックがある(3.5mm/6.3mm両方)

裏パネル、コアキシャル出力、光デジタル出力、Musiland独自MMDI端子、USB3.0コネクタとAC入力

Musiland Monitor 02 US Dragon

Musiland Monitor 02 US Dragon

ここでDACというキーワードが知らない人は、
まず外付け(USB)のサウンドカードとして認識すれば良い

まずDACとは
DACは字面のありのままの意味でDigital to Analog Convetor、つまりデジタルアナログ変換である
CD、WAV、MP3等の音声はデジタルデータであるため、そのままアンプまで出力ことができない
(例外がある、S-Master採用のフルデジタルアンプがDAC段とアンプ段を一つにした)
そのため、DACはデジタル信号をアナログ音声信号に変換し、ライン出力してAVアンプもしくはヘッドホンアンプに送る

DAC in everywhere
ピュアオーディオ用の単体DACもあれば、携帯、スマホの中でも全部DACが内蔵していた
本当はDACはあらゆるところに使われて、音を発する機器であればDACがあるといっても大げさではない

DAC機優劣の原罪はDACチップ出力直後のI/V変換回路
「同じDACチップなのになぜこんなに値段の差が出るの?」
これは多分オーディオ初心者が良く疑問を抱くところ
本当は今の俺だって疑問を抱いているだが、一応DACチップ出力の後でもI/V変換回路が必要になる
さらに実用出力レベルに増幅するためにはオペアンプ(OPAMP)も通さないと行けない
この辺は一応アナログ回路なんで、同じDACチップでも最終の音質は
部品のグレードと基板の材質、回路の設計とオペアンプ、コンデンサー等のグレードに関わる
しかし、世の中にはI/V変換回路が要らないDACチップがある
Monitor 02 US Dragonが採用したPCM1502はそうだった、
つまりチップの出力ピンから直接RCAジャックに直結しても使える、
チップから最終出力までは何も処理しないまま直出力する
これでI/V変換回路の優劣によって音質が違う問題はなくなったはず
論理的にPCM1502を使った単体DACであれば、どれも同じ音質が同じになる

384KHz/32bit/ASIOは大事!DSD未サポートはちょっと残念

Monitor 02 US Dragonが採用したpcm1502はいくつ良い所がある、まず384KHz/32bitまでデコードできること
DACとしてのスペック性能はとても高かった、さらにMonitor 02 US DragonがASIO(非同期方式データ伝送)をサポートする
ASIOを使うと、論理的にジッタ(Jitter)は最終出力段の発振器レベルまで抑えられる
後述ですが、本当は最近オーバーサンプリング機能付きのDACなら、ASIOでの音質改変あまり見られないかもしれない
ここでちょっと残念なのはDSDデコードがサポートしていないこと
(DSDは1btΔΣ調変によって生成された1bit 2.8224MHz信号、PCMの欠点(例えばサンプリング方式)を改良した)

機能性の評価

コントロールパネル

foobar2000でASIO出力

まず、Monitor 02 US Dragonは細かい機能の設定と音声のルート選択が凄く豊富で結構楽しい
機能が多すぎて個条書きにしておく(笑)
・アナログとデジタルを同時出力可能
・アナログとデジタルの音量を個別に調整可能
・ASIOと普通のドライバで同時動作も可能
・ライン出力とヘッドホン出力の同時出力は不可
・44.1KHzから384KHzまで細かく選択可能
・イコライザがある(全てのソースに有効)

スペックを語っても仕方ないから、実際に測定してみよう


今回使ったオシロスコープHantek DSO1050

自作RCAケーブルで計測

Monitor 02 US Dragonのライン出力とSB-DM-PHDのライン出力に接続

測定環境の準備
丁度測定環境を備えたので、オシロスコープと高品位ライン入力録音によってMonitor 02 US Dragonの実力を測定してみる
測定に使われるライン入力はUSB Sound Blaster Digital Music Premium HD(SB-DM-PHD)
本体をセルフ給電USB HUBに接続し、電源はバッテリにより供給で最大限のSNR能力を引き出す
また、RCAケーブルは自作のAT-EA1000ケーブルを使用
オシロスコープはHantekのDSD1050を使用、FFT機能付きで最大50MHzまでサポートする

RCAケーブルの自作記事はこちら
OYAIDE PA-02、AT-EA1000のRCAラインケーブルを自作してみた

測定する前、SB-DM-PHDのラインアウト、ライン入力をループ接続して本体のRMAAを測定した、詳しい結果はこちらに
Sound Blaster Digital Music Premium HD RMAA Report
今回の測定SNR上限は108dB辺りだそうです

オシロスコープを使ってAudio-technica AT-HA26DのDAC出力と比較
出力設定:
44.1KHz/16bit Monitor 02 US DragonのDDC部を利用しライン出力と光デジタルを同時出力(スプリッタ機能)
AT-HA26Dはその光デジタル信号を受け、同時にライン出力する
CH1(黄色):Monitor 02 US Dragon ライン出力
CH1(緑色):AT-HA26D ライン出力
テスト用波形:SIN波、矩形波 1KHz 2KHz 5KHz 10KHz 16KHz 20KHz


明らかに44.1KHz/16bitでも両方もオーバーサンプリング機能が使われていたように見える
ただし10KHzから、AT-HA26Dの波形が美しい、Monitor 02 US Dragonは高域ノイズが残されたように見える
波形が凸凹になるのはオーバーサンプリングと高域ノイズの除去がうまくやってないように見える
LPFのCut Off Freq.もうまくセットされていないようにも見える

両機ではかなり波形のずれがあったですが
これはCH1のMonitor 02 US Dragonを基準に捕捉したため、ジッタと関係ない
事実上、DAC内部でオーバーサンプリングした結果、ジッタによる波形のズレは全然見当たらない


1KHz_SIN

1KHz_SQUARE

2KHz_SIN

2KHz_SQUARE

5KHz_SIN

5KHz_SQUARE

10KHz_SIN 普通に聞こえる高域

10KHz_SQUARE 普通に聞こえる高域

16KHz_SIN 大人の聴力の限界に近づく

16KHz_SQUARE 大人の聴力の限界に近づく

20KHz_SIN 人耳の限界

20KHz_SQUARE 人耳の限界

出力設定:
44.1KHz/16bit Monitor 02 US DragonのDDC部を利用しライン出力と光デジタルを同時出力(スプリッタ機能)
AT-HA26Dはその光デジタル信号を受け、同時にライン出力する
CH1(黄色):Monitor 02 US Dragon ライン出力
CH1(緑色):AT-HA26D ライン出力
テスト用波形:SIN波、矩形波 22.05KHz 44.1KHz 88.2KHz


ここでAT-HA26D(旭化成AK4396 DAC使用)の128xオーバーサンプリングの優秀さをはっきり見える、
サンプリングポイントが少なくでもうまくSIN波に還元できる
矩形波は仕方なく変形してしまったがMonitor 02 US Dragonより滑らかな波形が得られる
実際の聴感として何も言えないが、波形を見る限りAT-HA26DのDAC機能はMonitor 02 US Dragonよりずっと優秀だった

これで何か違うと言うと、まずAK4396を使ったAT-HA26Dはより滑らか、自然な音響感を得られるはず(10KHzの波形であれば)
その一方、Monitor 02 US Dragonはエッジがきつく、聴力が凄くいい人だったらその凸凹のステップも気付くかもしれない


22050_SIN

22050_SQUARE

44100_SIN

44100_SQUARE

88200_SIN 176.4KHzでの出力上限

RMAA結果比較

こちらもAT-HA26Dの方は優秀、特にSNR/Dynamic rangeの辺はAT-HA26Dが良かった
THDという高域の歪みを表す数値も、AT-HA26Dの方は0.0017でMonitor 02 US Dragonより大幅改善される

MUSILAND Monitor 02 US Dragon:

Frequency response

Noise level
Frequency response (from 40 Hz to 15 kHz), dB +0.02, -0.08 Excellent
Noise level, dB (A) -100.1 Excellent
Dynamic range, dB (A) 100.8 Excellent
THD, % 0.0028 Excellent
THD + Noise, dB (A) -87.4 Good
IMD + Noise, % 0.0040 Excellent
Stereo crosstalk, dB -97.2 Excellent
IMD at 10 kHz, % 0.0060 Excellent
General performance Very good

Musiland Monitor 02 US Dragon - RMAA(96KHz/24Bit)

Audio-technica AT-HA26D:

Frequency response

Noise level
Frequency response (from 40 Hz to 15 kHz), dB +0.01, -0.16 Very good
Noise level, dB (A) -106.5 Excellent
Dynamic range, dB (A) 106.2 Excellent
THD, % 0.0017 Excellent
THD + Noise, dB (A) -91.5 Very good
IMD + Noise, % 0.0030 Excellent
Stereo crosstalk, dB -100.6 Excellent
IMD at 10 kHz, % 0.0056 Excellent
General performance Very good

Audio-technica AT-HA26D - RMAA(96KHz/24Bit)

まとめ:良い所、悪い所
正に、中華DACスレの評価に騙された
Monitor 02 US Dragonの機能性は多彩で面白かったですが、
DACの性能としてAT-HA26Dの方はずっと優秀だった...俺結構バカだな
Audio-technicaさん本当にいつも素晴らしいものを作っているな

ここで気付いたことですが、
もしハイレゾソースが持ってなくてCDもしくはWAV,AAC,MP3など44.1kHzの音楽が殆どなら
別に192kHzまで追求しなくてもよい、DACはいずれオーバーサンプリングやるから最終出力の波形はDAC自身の最大分解能で出力される
44.1kHzにせよ48kHzにせよ、結局192kHzまでオーバーサンプリングされる
だから入力が96KHzまでなんて時代遅れとか、本当は44.1KHzがメインを聞いてるならどうでもいい話

結論として、機能面を注視するならMusiland Monitor 02 US Dragonは「悪くない」
DAC性能としてなら、値段以下の表現だった
また、Musiland Monitor 02 US Dragonのヘッドホンアンプ部はクソでした、後日まだ詳しく試聴してみる
とりあえず元々Monitor 02 US Dragonは「ヘッドホンアンプ付きDAC」
AT-HA26Dは「DAC付きヘッドホンアンプ」を認識する方がいい

Audio-technica AT-HA26Dはまともなヘッドホンアンプも積んでたのに、DACとしての実力も素晴らしかった
実売19000円の売価として、CPはとても良かった
Musiland Monitor 02 US Dragonを買うかっと迷うなら、もう一度考えたほうが良いかも

AT-HA26Dのレビューも昔書いたので見てね
Audio-technica ヘッドフォンアンプAT-HA26Dレビュー



audio-technica D/Aコンバーター(24bit/192kHz対応)内蔵ヘッドホンアンプ AT-HA26D


MUSILAND USB-DAC/DDC MONITOR 02 US Dragon
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