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月末の金曜日に早く退社できれば、消費者は買い物や旅行に金を充てるのだろうか。

月末の金曜日に早く退社できれば、消費者は買い物や旅行に金を充てるのだろうか。

月末の金曜日に早く退社できれば、消費者は買い物や旅行に金を充てるのだろうか。
Chris Mcgrath / Getty Images ※画像はイメージ

政府と経団連は、毎月最終金曜日の午後3時をめどに従業員に仕事を切り上げさせ、消費を促す「プレミアムフライデー」を実現しようとしている。全国の企業に対して、対応を呼びかける方針だ。

それに合わせ、夕方に旅行業界や外食産業などが連携してイベントを開催したり、デパートや百貨店も独自の商品を売り出したりと手を打つ。

プレミアムフライデーは、来年2月24日に始まる。検証を経て、徐々に全国に普及させる。

電通の女性社員が過労自殺したのを皮切りに、長時間労働への注目が集まった。さまざまな業界の「休めない」「休ませてくれない」実態が浮き彫りになってきている。

ネット上から、切実な声が聞こえてくる。

消費に充てる給料をください。

 

毎日定時に帰れるようにして。

 

一部の企業で働く人のための日になり、給料が低い人や休めない人は対象外なのか。退社時間を早めた分、平日にしわ寄せがいくのでは、給料が減るのでは、という不安視もある。

企画側はどう考えているのだろうか。

BuzzFeed Newsは、経済産業省と経団連にネット上の疑問をぶつけた。

担当者はそれぞれこう話した。

Q1.午後3時に退社になると、給料が下がるのでは?

経産省「強制ではなく、あくまで賛同した事業者がするものです。テレワークやフレックスタイム制を視野に入れて取り組んでほしいと思っています」

経団連「自主的には有休を使いたくても使えない、という従業員もいるはずです。しかし、それが公認となれば、休めるようにもなるのではないでしょうか。フレックスタイムなどの制度もうまく活用するきっかけにしてほしいです」

Q2.別の日に仕事をこなさなければいけなくなるのでは?

経産省「負担があるのであれば、プレミアムフライデーに参加しなくてもいいと思っています。強制ではありません。従業員の全員ができるとは思っていませんので、出来る範囲で、企業の中で工夫してもらいたいです」

経団連「他の日に仕事量が増えれば本末転倒です。これをきっかけに、働き方を見直し、無駄を省いて効率化を図り、しっかり休めるようにしてもらいたいのです」

Q3.ネットがあるから、時間がなくても買い物ができますが。

経産省「消費とは、買い物だけを指していません。体験型のイベントに参加したり、ボランティア活動をしたり、楽しみ方は人それぞれです。結果的に何かの消費につながればと考えています」

経団連「物を買うだけではなく、おいしい食事をするなどネットではできないことをしてもらいたいです」

Q4.飲食業界や商業施設などサービス業の人は忙しくなるだけ?

経産省「社内の意思決定の問題だと思いますので、答えるのが難しいです」

経団連「 書き入れ時になるので、その日はなんとか頑張ってもらいたいです。別の日に休めるような体制づくりがこれから大切になってきます」

Q5.役所は午後3時になれば終わり?

経産省「どう対応できるかを検討中です。ただ、掲げている以上、午後3時に帰れるような仕組みを作りたいと思っています」

経団連「中央省庁や役所が先頭に立って午後3時に終われば、後に続く企業が増えるのでないかと期待しています。役所がやっているから、従業員を帰らせられない企業もありますから」

「プレミアムフライデーは、特効薬ではない」

「プレミアムフライデーは、特効薬ではない」
Oli Scarff / Getty Images ※画像はイメージ

来年2月に始まっても、結局何も変わらない可能性もある。しかし、経団連の担当者は前を向く。

「消費に充てるお金がなかったり、貯金に回したいという気持ちはわかります。経団連として、賃上げには別途応えていかないといけません」

「ワークライフバランスを見直す良い機会にしてもらいたいのです。働き方と休み方を改革し、日本全国の従業員が午後3時に終われるよう、変わっていければと思っています。月1回退社が早まっても、そんなに困らないのではないでしょうか」

月末の金曜日には、多くの人が「生活の豊かさ」や「幸せ」を感じられるようになるのか。官民連携による推進協議会が12月12日に設立し、この日の初会合でロゴマークなどが決まった。

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