海鳴りの島から

沖縄・ヤンバルより…目取真俊

海上作業はないが、米軍の訓練が連日続く辺野古の海。

2015-10-09 20:21:39 | 米軍・自衛隊・基地問題

 9日は波はしだいに収まりつあるが、前日に続いて海上作業は行われず、海上抗議行動も行われなかったので、カヌー10艇で長島付近まで漕ぎ練習を行った。

 海から見える範囲では陸上での作業も確認されなかった。連休明けにも翁長知事が埋め立て承認の取り消しを行うといわれているが、政府はその直後にでも作業ヤードの造成をはじめ、「本格着工」と打ち出すつもりだろうか。毎日、辺野古崎の行き帰りには陸上部の作業の動きにも警戒している。

 辺野古崎の岩場は干潮のため入らず、フロート沿いに長島の方まで行き、カヌーを船に見立てて曳航の練習をした。この日は終日曇り空が続いたが、幸い雨は降らなかった。長島付近で休憩をとって、午前中で練習を切り上げた。カヌーを操る力をつけるため、松田ぬ浜までの帰りはバックで漕ぐ練習も行った。

 今週は台風23号の高波の影響で海上作業が行われない一方、水陸両用車(AAV7)を使った米軍の上陸訓練が連日行われている。AAV7が上陸して後ろのハッチが開くと米兵が飛び出し、左右横1列に散開して射撃体勢をとる。そのあとモクマオウの茂みまで前進したり、AAV7に戻ってくる練習を午前、午後と繰り返し行っている。

 写真やビデオに撮られるのを気にしてか、兵士たちは小銃は手にしていない。カヌーで海に出ると浜の正面から訓練の様子を見ることができる。アフガニスタンでは米軍が国境なき医師団の病院が爆撃し、多くの死傷者を出している。こういう米軍の訓練をまじかで見ていると、辺野古の海も空も中東の戦場につながっていることを実感する。沖縄で鍛えられた兵士たちが、アフガニスタンやイラクで何をしてきたか。そのことを常に考えなければならない。

 滑走路や港湾施設を備えた新基地建設を阻止するだけでなく、キャンプ・シュワーブをはじめとした米軍基地、自衛隊基地を沖縄から撤去させる運動を作りましょう。軍隊は住民を守るためにあるのではない。70年前、日米の戦闘に巻き込まれた沖縄の住民はどうなったか。70年間、沖縄はどのような犠牲を強いられてきたか。基地のある風景にならされてはいけない。

 


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