海鳴りの島から

沖縄・ヤンバルより…目取真俊

2月28日の高江の様子

2013-03-02 01:43:25 | 米軍・自衛隊・基地問題

 2月28日の高江は早朝からの監視行動のあと、午前10時過ぎからメインゲート前で集会が開かれた。ノグチゲラをはじめとした鳥類の繁殖期に入るため、ヘリパッド=オスプレイパッドの建設工事は、3月1日から止まることになっている。昨年7月から取り組まれてきた監視・阻止行動の区切りとして持たれた集会で、県内外から多くの人が集まった。

 ヘリパッドいらない住民の会のあいさつのあと、これまでの行動の経過やこれからの取り組み、工事現場で発生した土砂崩落の状況について報告があった。続けて、ヘリ基地反対協議会、反住基ネット沖縄、大宜味村9条の会などの団体のあいさつが続いた。

 

 やんばるの森の現状や問題点、貴重な動植物、昆虫が生息し、多様性に満ちた森の価値などについてのミニ学習会も行われた。今回のヘリパッド建設によって、動植物の生息域が失われ、希少生物を含む多くの命が失われていった。日本の自治権が及ばない北部訓練場が存在し、オスプレイが飛び回るような状況を許して、やんばるの森の世界自然遺産登録はあり得ない、という厳しい意見が述べられていた。

 お昼には差し入れのイノブタ汁が参加者に振る舞われた。その後は琉球笛やサンシンの演奏、踊り、パンクロックの熱唱、楽市楽座の芝居などで華やかした。傍らでは、軍隊内での差別や虐待への救済や除隊を勧める米兵へのメッセージ板の作成も行われた。

 沖縄が置かれている状況は厳しい……、と言うよりも、基地問題に関して沖縄が置かれている状況が厳しくないことなどなかった。世界最強の米軍を相手に、沖縄では68年にわたって反戦・反基地運動が取り組まれてきた。過酷な状況に打ちひしがれながらも、ウチナンチューは粘り強く運動を持続してきた。ヘリパッドの一つが完成しても、ヘリやオスプレイの使用を許さない取り組みが進められる。

 オスプレイの撤去はもとより、北部訓練場の全面返還を目ざす運動を、全県的なものとして進めたい。そういう思いがあふれた集会だった。

 

 


この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 2月27日の高江の様子 | トップ | 3月1日の高江の様子 »
最新の画像もっと見る

米軍・自衛隊・基地問題」カテゴリの最新記事