9日は朝、カヌー10艇で瀬嵩の浜を出発した。べた凪で天気も良く、透けて見える海底のサンゴを眺めながら漕ぎ進んだ。
辺野古弾薬庫下で抗議船3隻と合流し、今日もK9護岸の建設工事に抗議を行った。午前8時頃から作業は始まっていて、午前中、投下した捨て石の法面に根固め用袋材を置き、波で崩れないように補強する作業が進められた。
この日は午後から所用があったので、午前中だけの参加となった。根固め用袋材がクレーンで海中に下されるのに合わせ、カヌーでフロートを越えて抗議を行った。待ち構える海保のゴムボートに捕まり、奥のフロートを越えることはできなかったが、拘束された後はプラカードを掲げ、工事を止めるよう声をあげた。
それにしても安倍政権のでたらめさ、質の悪さ、水準の低さは目に余る。加計学園問題は言うに及ばず、森友学園問題、共謀罪、自衛隊の日報問題など、とっくの昔に政権が崩壊しておかしくない事態が相次いでいるのに、追い詰めきれない野党、世論、メディアの非力さが情けない。
言うまでもなく、それは自分たちの力の足りなさでもある。もっと多くの人が海やゲート前に集まり、抗議行動に参加すれば工事を止められるのにできていない。翁長知事が工事差し止めの裁判に訴えることが報じられているが、それが裁判が終わるまで埋め立て承認の撤回はしないということであれば、K9護岸は完成しかねない。
300メートル余の護岸ができるだけで、潮流に大きな変化が生じ、周辺海域や沿岸部(砂浜)に大きな影響を与える。まだ先は長いなどと言って、現在進められている工事を過小評価してはならない。実際に海に出て、海中に捨て石が投じられる様子を自分の目で見ると、工事に対する認識が変わる。
今年は大浦湾へのアジサシの飛来が少ないように感じているのだが、実態はどうなっているのだろう。長島近くの航路付近で海保のゴムボートから解放されたあと、勝丸に乗って弾薬庫下に戻る途中、アジサシが船のまわりを飛び、フロートで羽を休めていた。
沈黙は美徳ではない。行動しないと大浦湾の自然・生態系は破壊され続ける。MV22ーオスプレイが飛び交う下でアジサシは繁殖できるだろうか。ヤンバルは人口が少ないから基地を押しつけ、住民の生活と命を脅かしていいはずがない。
ヤンバルンチュやどぅーなたーじ島守(まむ)らんねー、哀りやどぅなーがるはんびん(被る)どー。