海鳴りの島から

沖縄・ヤンバルより…目取真俊

ゲート前テント村の弾圧のために酷使される北部国道事務所の労働者たち

2015-05-13 22:59:45 | 米軍・自衛隊・基地問題

 13日は午前中、台風対策で片付けてあったテントの設置作業を行った。台風6号接近のため大浦湾から避難したスパッド台船やクレーン付台船はまだ戻っていない。海上保安庁の巡視船も1隻が見えるだけ。フロートやブイとトンブロックを連結した鉄鎖がサンゴを破壊していないかを確認するため海に出たダイビングチームによれば、浮き桟橋は再設置されておらず、クレーン車で下ろした海保のゴムボートが4隻ほど出ていたとのこと。

 台風一過で天気は良かったが、カヌーチームは今日は海に出るのを控えて、テント村の復旧作業にあたった。15日からは5・15平和行進が始まり、15日(金)は午前9時半から瀬嵩の浜で出発集会がある。カヌーチームは海から参加して、行進団を激励しようという提起があった。フロートやスパッド台船再設置に向けての対応もあり、ぜひ多くのメンバーに参加してほしい。

 浜のテントで昼食をとったあと、午後はキャンプ・シュワブ・ゲート前の抗議行動に参加した。ゲート前に立って米軍車両に抗議したのだが、女性の皆さん数名が米兵に対し熱心に抗議の声を上げていた。それに対しニヤニヤ笑っている米兵たちに姿を見ると、こいつらを1日も早く沖縄から叩き出さねば、という思いが込み上げてくる。高江でも辺野古でも基地のゲート前に立つと、「よき隣人」を自称する者たちの傲慢さが見えてくる。

 投光器と発電機を積んだトレーラーがキャンプ・シュワブ内に入っていった。どこの工事現場で使われるか分からないが、夜間も工事を進めて遅れを取り戻そうというのだろうか。あるいは夜間にゲート周辺で何か行われないか、気になる。

 北部国道事務所の職員22人が、テント村の復旧作業を止めようとやって来て、抗議する市民とにらみあう形になった。すぐに強制撤去しようという動きにまではいたらなかったが、歩道に並んで立って威圧を続けた。

 現場責任者らしい職員ほか数名は警告の声を上げていたが、他の職員は無理矢理かき集められ、嫌々仕事をさせられているようにしか見えなかった。長時間立ちっぱなしの状態を強いられ、膝や腰の痛みを口にする職員もいた。現場責任者は携帯電話で何度も上司と連絡を取り、午後7時に引きあげていったが、上からの指示で引き回されている職員も哀れだ。

 県民との板挟みになり、ストレスに苦しんでいる職員もいると、北部国道事務所の職員が加入している労働組合から批判が出ている。休憩もとらせないで長時間立ちっぱなしの状態を強いている職員酷使の実態は、労働基本権、人権の問題でもある。この上テントの強制撤去を指示して、県民と争わせるようなことを政府は命じてはならない。

 工事車両や沖縄防衛局・海保車両への抗議行動はもとより、ゲート前のテント村を守るためにも、明日以降、多くの人が参加してほしい。沖縄戦から70年目の5・15平和行進が瀬嵩の浜を出発し、キャンプ・シュワブのゲート前を通る。大浦湾とゲート前の実態を見て、全国に運動を広げてほしい。 

 

 

 


この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« てぃんぬかみ(天の神)ん、... | トップ | 濃霧に包まれた辺野古の海、... »
最新の画像もっと見る

米軍・自衛隊・基地問題」カテゴリの最新記事