海鳴りの島から

沖縄・ヤンバルより…目取真俊

過積載、不整備車両の監視・抗議行動と米軍訓歩行練道路の樹木伐採。

2016-11-06 13:33:28 | 米軍・自衛隊・基地問題

https://www.youtube.com/watch?v=GeOxUe5IOsY

 5日は土曜大行動日で北部訓練場のメインゲート前では、砂利を積んだダンプカーの車列に抗議して座り込みが行われた。10トンダンプカーの車列はメインゲートを避け、北回りでN1表ゲートに砂利を搬入した。12台が3往復し、36台分の砂利が搬入されている。ほかに早朝、メインゲートに20トントレーラー車7~8台分の砂利が運び込まれた。

 N1表ゲート近くの砂利置き場では、10トンダンプカーが運び込んだ砂利を4トンダンプカーに積み替え、H地区周辺の保管場所に運ぶ作業が行われた。それに対し、市民10人が監視・抗議行動をとりくんだ。この日はほかに30名余がG地区に向かい、同地区から宇嘉川河口に向かって建設予定の米軍の歩行訓練道路に監視・抗議行動に行っている。

 この間、N1地区やH地区に砂利を運んでいる4トンダンプカーの不整備や過積載を問題にしてきた。砂利の運搬を行っている北勝建設・北勝重機運輸は、テールランプやサイドミラー、アンダーミラーが破損したり欠落した不整備車両を、修理することなく長期間にわたり使っている。米軍訓練場内では安全は軽視してもよく、不整備車両も容認ということか。

 市民が見ていると4トンダンプカーに砂利を積み込む際、最後に山の部分をならしている。見ていなければさらに山盛りに積むので、これでも積載量を減らしているつもりらしい。しかし、時間が経つにつれあおりからはみ出す量が増え、過積載状態が続く。

 国道や県道を走る10トンダンプカーの積載量が目に見えて減ったのに比べ、訓練場内ではいまだに過積載がくり返されている。罰則を受けなければいい、という考えだろうが、それを可能にしているのは、現場にいる警察官が見て見ぬふりをしているからだ。そのため北勝建設の現場責任者も注意をしようとしない。

 警察と業者が互いの車両に乗って馴れあいになっているのはもとより、安倍政権のもとでヘリパッドの年内完成を急がされ、砂利の搬入を急いでいることもあるだろう。政府・沖縄防衛局、警察、業者の癒着のもとで、違法な工事がまかり通っている。

 砂利で敷き固められた地面に元の植物がよみがえることはない。大量に運び込まれる砂利の量だけ、やんばるの森が破壊されていくのだ。

 砂利で敷き固められた工事用道路沿いの谷間では、雨で流れ落ちた石灰粉が溜まって灰色になっている。流れ続けている川はそのうち澄むが、晴れると干上がる場所では、このような灰色の汚泥が続いている。赤土汚染だけでなく、砂利汚染がやんばるの森で広がっている。

 G地区から宇嘉川の河口に向かって市民によれば、米軍歩行訓練道路建設に向けて、すでに昨日あたりから木の伐採が始められているという。そこにもまた砂利が敷かれていく。やんばるの森の状態が最もよく保たれていた場所が、こうやって無惨に破壊されていくのだ。それを食い止めるためには、市民一人ひとりが現場や自分の持ち場で行動するしかない。


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