海鳴りの島から

沖縄・ヤンバルより…目取真俊

悪しき「隣人・トモダチ」たち

2012-05-12 23:51:05 | 米軍・自衛隊・基地問題

 12日付県内紙は沖縄タイムス・琉球新報ともに、米軍がMV22オスプレイを7月に沖縄に持ち込み、那覇軍港で組み立てて試験飛行、安全点検を行うという記事が、1面トップに掲載されている。

http://www.okinawatimes.co.jp/article/2012-05-12_33614/

http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-191092-storytopic-3.html

 那覇軍港は自衛隊那覇基地をはさんで那覇空港と1㎞ほど離れた位置にある。那覇市の玄関口として商業地や住宅地、公共施設が隣接し、市街地を形成している。そういう場所でオスプレイを組み立て、普天間基地まで移動して試験飛行を行うという。
 沖縄県民の配備反対の声を無視し、住民の安全を二の次にして米軍の利益を最優先する。「復帰40年」という言葉がなんと白々しく、空虚なものであることか。相も変わらぬ軍事植民地の実態があからさまに示されている。米軍は本国でもこういう事をやるだろうか。「よき隣人」だの「トモダチ」だのを装ったところで、軍隊とはしょせん殺戮と破壊を任務とする組織であり、住民の安全や生命は軍務に支障がない範囲で考慮されるにすぎない。
 仲井真知事もさすがに怒ったようだが「人のいい沖縄県民でも分かったと言えない」と間の抜けたことを言っている。米軍や日本政府の欲望に従って「いい人」を演じているから馬鹿にされ、なめられ、足元を見られるのだ。知事が普天間基地の辺野古「移設」を認めないなら、普天間基地を固定化し、オスプレイ配備を強行する。これは米軍の脅しである。仲井真知事が本気でオスプレイ配備に反対するというなら、率先して県民集会を開き、反対の姿勢を行動で示すべきだ。
 悪しき「隣人・トモダチ」たちにやりたい放題させてはならない。大惨事が起きてから声を上げ、反対してもおそい。


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